日本HPの東京・品川にあるカスタマーウェルカムセンター(CWC)にて、株式会社日本HP パーソナルシステムズ事業本部 吉川直希さんと、一部 同社 マーケティング本部 橋本淳子さんにサポートいただきながら、特に学生・新社会人に向けて、日本HPが提案する AI PCと、サステナビリティに対する取り組みについて、お話をお聞きしました。

株式会社日本HP パーソナルシステムズ事業本部 吉川直希さん

同社 マーケティング本部 橋本淳子さん
■デザインの変遷:法人向けの「無骨」から「ユニセックス」へ

- HPのPCというと、「法人向けの無骨なビジネスPC」というイメージが非常に強かったのですが、最近はそのイメージも大きく変わってきているようですね。
吉川さん:
おっしゃる通りです。数年前には女性向けプロモーションに特化した時期もありましたが、なかなか「法人向けのHP」という壁を崩すのは難しかった過去があります。
しかし現在は、特定のジェンダーに絞るのではなく、誰が持っても美しく、使いやすい「ユニセックス」なデザインを打ち出しています。
- 展示されている最新機種を見ると、確かに色が非常に洗練されています。
この淡いゴールドやブラウンのような色は、これまでのPCにはあまりなかった選択肢ですね。
吉川さん:
はい。今はデザインチームが非常に力を入れており、多国籍・多宗教、あらゆる文化圏の人が「綺麗だ」と感じるデザイン哲学「PHI(ファイ)」に基づいて開発を行っています。
最近はホワイト系だけでなく、個性を出せるカラーバリエーションを個人向けモデルでも展開しつつあります。
■ AI PCの新機軸:Polyの技術と「Poly Camera Pro」

- 今回のメインテーマの一つである「AI PC」について伺います。
他社もAI PCを打ち出していますが、HP独自の強みはどこにあるのでしょうか?
吉川さん:
大きなアドバンテージの一つは、2022年に統合した「Poly(ポリー)」の技術です。
Polyは アポロ11号のアームストロング船長が月面着陸時に使用したヘッドセットを作ったブランドで、その音声・映像技術をPCに直接組み込んでいます。
- 具体的にはどのような機能が使えるのですか?

吉川さん:
個人向けプレミアムライン(OmniBook 7以上)には「Poly Camera Pro」というアプリが標準搭載されています。
これはAIを活用して、ビデオ会議での映像を最適化するものです。
特に学生さんや女性に喜ばれるのが、肌質を自然に補正して明るく見せる機能ですね。
Poly Voyager Legend 50 デモ動画
- 背景をぼかすだけでなく、自分の映りそのものをAIが整えてくれると
吉川さん:
はい。さらに便利なのは、このアプリ側で設定を行えば、ZoomやTeams、Google Meetなど、どの会議アプリを使っても同じ設定が反映される点です。
アプリごとに設定をやり直す手間が省けますし、プレゼン資料を映しながら自分の顔を特定のレイアウトで配置するといった、高度な演出も簡単に行えます。
■ 学習効率を劇的に変える「HP AI Companion」

- ソフトウェア面でのAI活用についてはいかがでしょうか。レポート作成などに追われる学生さんにとってのメリットは何かありますか?
吉川さん:
そこで登場するのが、HP独自の「HP AI Companion」です。
これは単なるチャットGPTのような一問一答形式のツールではありません。
最大の特徴は、自分の持っている複数のファイルを一つの「ライブラリー」として読み込ませ、その中からインサイトを得られる点です。
- 自分の資料をAIに分析させるわけですね
吉川さん:
はい。たとえば、「この5つの論文から共通する結論を導き出して」といった指示が可能です。
そして重要なのが、これを「ローカルモード」で処理できるという点です。
機密性の高い自分のレポートや研究データをインターネット(クラウド)に上げることなく、PC内のNPU(AI専用チップ)だけで処理できるため、情報漏洩の心配がありません。
より広い情報を得たいときはクラウドモードに切り替える、というハイブリッドな使い分けが可能です。
■ 学生・フレッシュマンに最適なハードウェア:OmniBook 7 Aero
- 毎日学校へ持ち運ぶとなると、やはり「軽さ」と「丈夫さ」が必須条件になりますよね。
吉川さん:
それには「HP OmniBook 7 Aero 13-bg」が最適です。
質量は(構成により)約990gと、1kgを切っています。
しかし、ただ軽いだけではありません。満員電車での圧迫を想定した「400kgを超える天板加圧試験」をクリアするほどの堅牢性を備えています。
加えて、バッテリー駆動時間も最大約15.5時間と非常に長いため、講義の合間にACアダプターを持ち歩く必要もほとんどありません。
画面比率も 16:10と縦に長いため、Webサイトの閲覧や文書作成の効率が上がります。
■「HPの学割」:ハイスペック機こそ学割で
- 日本HPでは、学割があるとお聞きしましたが…
橋本さん:
学割専用の申し込みフォームから学校情報を入力いただくと、専用販売サイトへの招待メールが届きます。
そこでは通常のキャンペーン価格からさらに10%程度、モデルによってはそれ以上の特別な優待価格が適用されています。
吉川さん:
補足すると、HPの学割のユニークな点は、ワークステーションやハイスペックなゲーミングPC(OMENやVictus)も対象になることです。
理系の学生さんや、本格的に映像制作をしたい学生さんが、自分のお金で高性能なマシンを安く手に入れられるよう配慮しています。
マウスなどの周辺機器も同時購入で最大30%オフになる特典もあります。
■安心のセキュリティ:HP Sure Start
- PCを初めて持つフレッシュマンにとって、ウイルス対策やセキュリティは不安な要素ですが…
吉川さん:
Windows標準のDefenderも優秀ですが、HPはハードウェアレベルでの対策を施しています。
特に上位モデルに搭載されている「HP Sure Start」は強力です。
これは、OSが起動する前の「BIOS」という根本的なプログラムが攻撃を受けても、AIが異常を検知して正常な状態に自動復旧させる機能です。
ユーザーが「何も操作しなくても守られている」という安心感こそ、初心者の方に必要だと考えています。
■サステナビリティ:オーシャンバウンド・プラスチック
- カスタマーウェルカムセンター(CWC)の展示で最も印象的だったのが環境への取り組みです。
「オーシャンバウンド・プラスチック」の再利用について詳しく教えてください。


吉川さん:
HPは世界で初めて、海に流入する前のプラスチックごみを回収し、PC部品にリサイクルする仕組みを確立しました。
2016年以降、すでに2,300トン以上の海洋プラスチックごみを再利用しています。
例えば、最新のOmniBookやDragonflyシリーズのスピーカーフレーム、キーボードのキーキャップ、筐体カバーの一部などです。
リサイクル素材だからといって品質が落ちることはなく、むしろHPの厳しい耐久テストをすべてクリアしています。

- このゴルフのパターは?
吉川さん:
HPは産業用の3Dプリンティング技術も持っており、リサイクル素材を活用した新しい製造プロセスの提案も行っています。
企業のSDGs活動は、今の学生さんが就職先を選ぶ際や、企業が取引先を選ぶ際の重要な指標になっています。
HPのPCを導入するだけで、間接的に地球環境に貢献していると言えるわけです。


■ Polyの周辺機器:オンライン授業を快適にする「声」の技術

- 先ほどPolyの技術がPCに内蔵されているというお話がありましたが、単体のヘッドセット(Poly Voyagerシリーズなど)についても紹介いただけますか?
吉川さん:
Polyのヘッドセットの最大の特徴は、音楽鑑賞用ではなく「人の声の明瞭さ」に徹底的に特化していることです。
周囲が騒がしいカフェや、家族の声がする自宅でオンライン授業を受けても、「Acoustic Fence」という技術が自分の周囲の雑音だけをカットし、相手には自分の声だけをクリアに届けます。
学生さんにとって3万円前後という価格は決して安くはありませんが、オンラインでのコミュニケーションの質が劇的に変わります。
一度ペアリングすれば、電源を入れるだけで瞬時に繋がる安定性もプロ仕様ならではです。
■まとめ:HPが提供する「デジタル体験」の未来
- お話を伺う前にくらべて、HPが単なる「道具としてのPC」を売ることから、AIや環境、コミュニケーションを含めた「新しい体験」を提供する会社へと進化していることがよくわかりました。
吉川さん:
私たちは、PC本体だけでなく、周辺機器やプリンター、そしてAIソリューションを統合した「エコシステム」全体で、お客様のデジタル体験をより豊かなものにしていきたいと考えています。
橋本さん:
学生さんやフレッシュマンの皆さんが、HPのPCと共に自信を持って新しい世界へ踏み出せるよう、これからも学割などの施策を通じて全力でサポートさせていただきます。
- ありがとうございました!

(取材: 森川 創)







