
メディア関係者様向けセミナー「なぜ、夏はさっぱりが食べたくなる? 酷暑時代を乗り切る、お酢の新常識 ~お酢のプロ直伝! 3分でできるテクニック~」が本日 6月23日(火)に開催されました。
セミナーでは、
・医師による「酷暑時代」の体づくり
・“夏にお酢”が求められる理由を食文化・身体の仕組みから解説
・注目される「にごり酢」や酢酸菌の最新トピックス
・キユーピー醸造による、今日から使える“3分テクニック”
などが紹介されました。セミナーの最後には、にごり酢を使用した試食も用意されました。

登壇者:
・石原 新菜先生「夏本番目前!医師が教える「酷暑時代」の体づくり」
・前橋 健二先生「『暑い夏こそお酢』は、体からのサインだった 食文化からひも解く酸味の役割」
・キユーピー醸造株式会社 加藤 有紀子さん「知っているようで知らなかったお酢の秘密キユーピー直伝3分テクニック」
・特別ゲスト 日本橋髙島屋 五島 敏之さん
・MC 関本なこさん

MC 関本なこさん
「酢酸菌ライフ」とは
酢酸菌ライフは、「酢酸菌」という共通テーマのもとに集まった全国のお酢の蔵元、コンブチャメーカーによる有志団体です。
今年6月時点で全国18の企業が参画しており、その輪は広がり続けています。
夏本番目前! 医師が教える「酷暑時代」の体づくり

登壇者:石原新菜 先生(イシハラクリニック 副院長)
ー 石原先生は、クリニックで漢方医学、自然療法、食事療法により様々な病気の治療にあたっるかたわら、現在は、わかりやすい医学解説と親しみやすい人柄で、講演やテレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活動されています。
石原先生:
今はちょうど梅雨時ですので、すっきりしないお天気が続いていますが、皆さんご体調は大丈夫ですか?
私のクリニックにも、夏本番前なのにもう既に体がだるい、あるいは「なんとなく不調」を抱えて来られる患者さんが結構増えています。
今日は、これからの季節に必ず出てくる「夏バテ」とその対策についてお話しします。
「今年の夏はダブル高気圧で酷暑に注意」ということで、今年は40度を超える「酷暑日」が増えてくると言われています。
9月になっても35度を超える猛暑日が多くなりそうです。
気象の世界では30度以上を「真夏日」、35度以上を「猛暑日」、そして40度を超えると「酷暑日」という言葉ができました。
直近3年の暑さの深刻さを示す指標(WBGT)を見ても、上位を占めているのがこの3年なんです。
つまり「暑い、暑い」というのは今年だけのことではなく、それが当たり前になってきている時代なのです。
この酷暑が続くと、体の中に何が起きてくるか。医学的には「夏バテ」にはっきりした定義はありませんが、私は様々な症状が連鎖して起きる「負のスパイラル」だと考えています。
一つは疲労の蓄積です。暑いと体温調節のために汗をかいたり、皮膚表面に血流を集めて熱を放出したりしなければならず、それだけで結構なエネルギーを使います。
次に、現代特有の問題として室内外の温度差があります。冷房の効いた室内と外の酷暑を何度も行き来することで自律神経が乱れ、それが胃腸の調子を悪くし、食欲不振につながります。
ここまでが一般的な夏バテの話ですが、今日特にお伝えしたいポイントは「免疫バテ」への影響です。
実は、暑くなればなるほど、体を守る免疫抗体は減少することが分かっています。
皮膚の表面温度が32度から35度に、たった3度アップしただけで、唾液や腸の粘膜にいるIGA抗体という免疫物質が7分の1にまで下がるという研究結果があるのです。
こうした免疫低下により、ウイルスなどの異物の侵入を防げなくなり、風邪を引きやすくなります。
また、腸は全身の免疫細胞の7割が集まる「最大の免疫機関」ですが、暑さ対策で皮膚表面に血液が取られると腸への血流が減り、免疫も下がってしまいます。
このスパイラル(疲労→食欲不振→免疫バテ)を断ち切るために私がお勧めしたいのが「お酢」です。
お酢は古くから夏に良いとされてきました。東洋医学的には「気」や「血(けつ)」の巡りを整える働きがあります。
西洋医学的には、疲労回復や食欲増進だけでなく、血糖値の上昇抑制、高血圧の抑制、内臓脂肪の減少など、生活習慣病にも良いことが知られています。
しかし、今日皆さんにもう一歩先のお話としてお伝えしたいのが、「にごり酢」なんです。
にごっているところがポイントです。
一般的なお酢は透明に濾過されていますが、その手前の段階ではにごっています。
このにごりの中には「酢酸菌」という菌がいるのです。
この酢酸菌を摂ることが「免疫スイッチ」を押してくれます。
皆さんが「腸活」で摂っている乳酸菌や納豆菌などの善玉菌は、免疫のスイッチの一つ(TLR2)を押しますが、酢酸菌は「2」と「4」の両方のスイッチを押してくれます。
これにより、より強力に免疫バランスを整えることができるのです。
普通のお酢は酢酸菌が取り除かれているので、この免疫スイッチは押せません。
酢酸菌が入っているにごり酢だからこその価値なのです。
これは私の毎日のルーティンですが、私は39年間、毎朝ニンジンジュースを飲んでいます。
そこにこのにごり酢を入れて飲んでいます。うちのチワワもニンジンジュースを飲みますが、チワワにはお酢は入れていません(笑)
夜は必ず納豆ににごり酢をかけています。納豆にお酢をかけると、ネバネバが「フワフワ」として食べやすくなり、すごく美味しいですよ。他にもサラダや冷奴、炭酸割りもお勧めです。
にごり酢は普通のお酢と違ってまろやかでコクがあります。
酷暑が続くこれからの夏、暑さは体にとって大きなストレスになります。
その対策として「酢酸菌が入ったにごり酢」を摂って、皆さん元気にこの夏を乗り切っていただきたいと思います。
「暑い夏こそお酢」は、体からのサインだった。食文化からひも解く酸味の役割

登壇者:前橋健二 先生(東京農業大学 教授)
- 前橋先生は、発酵と味覚の研究に長年取り組まれ、日本の伝統発酵食品を科学的に解明してきた調味研究の第一人者です。
前橋先生:
石原先生から大変良いお話をいただきましたが、私からは醸造学的な、あるいは食文化の視点からお話しさせていただきます。
暑いと、なぜかさっぱりした冷やし中華やレモンが欲しくなりませんか?
実は本能的に言うと、酸味は動物が嫌う味です。甘味や旨味、塩味は「栄養」や「体に必要なもの」としてのシグナルですが、苦味と酸味は「毒」や「腐敗」を知らせる「危険」の信号だからです。
ところが人間は、特定の条件下でこの酸味を「心地よい」「美味しい」と感じるように克服してきました。
それはどんな時か。まさに「体が回復を求めて発しているサイン」としての酸味です。
動物実験でも、クタクタに疲れさせたマウスは、本来嫌うはずの酸味を好んで摂取するようになります。
酸味物質は代謝を促進し、疲労回復に役立ちます。
つまり「今、危ないぞ、これが必要だ」と体が判断した時、脳内で美味しいという「感覚報酬」が与えられるようにスイッチが切り替わるのです。
Googleトレンドを見ても、毎年6月頃からお酢のレシピ検索数が急上昇します。
これは皆さんの体が本能的にサインを発している証拠です。
また、酸味の感じ方には年代や性別で違いがあります。若い世代は甘いものを好みますが、年齢を重ねるにつれ、健康のために必要な酸味への嗜好性が上がります。
また、統計的に女性の方が酸味を好む、あるいは敏感に感じ取ると言われています。
これは大昔、女性や子供が森で「熟した果実」と「未熟な酸っぱい果実」を見分ける役割を担っていた名残だという説もあります。
つまり、酸味を感じる力は「生き延びるために磨いてきた能力」なのです。
歴史を振り返ると、調味料はもともと「薬」でした。特にお酢はその典型です。
古代ギリシャのヒポクラテスは、お酢と蜂蜜を混ぜたものを水で薄めて、胃腸薬や治療薬として使っていました。
中世フランスでペストが流行した際も、ハーブを漬け込んだお酢を飲んでいた4人組の泥棒だけが感染を免れたという有名な逸話があります。
日本でも古くから「夏は酢の物」と言われ、暑い時こそお酢を食べる知恵が伝えられてきました。
しかし残念なことに、現在お酢の消費量は減少傾向にあります。
2004年の黒酢ブームをピークに、右肩下がりです。これは「お酢=ツンとくる、酸っぱすぎる」というネガティブなイメージが若者を中心に定着してしまったからかもしれません。非常にもったいない話です。
なぜそんなイメージになったのか。それは製造工程にあります。
現代の透明なお酢は、製造の最終段階で「酢酸菌」を全て取り除いています。
しかし、江戸時代までのお酢は、菌が入ったままの「にごり酢」が一般的でした。
日本には味噌、納豆、漬物などのように、菌そのものを食べる「菌食(きんしょく)」の文化があります。
お酢も本来は菌ごと食べる発酵食品だったのです。酢酸菌を取り除いた「汁」だけを利用しているから、酸っぱさがきつく感じてしまう。
一方、にごり酢は菌が残っているため味わいがまろやかで、最新の研究では石原先生がお話しされたように「免疫を整える」強力な効果があることも分かってきました。
酢酸菌は、生きていても死んでいても(殺菌されていても)体にその情報を伝えることができるので、安全に効果が得られます。
近代化によって失われた「酢酸菌を含むお酢」という原点に戻る。これが夏を美味しく、元気に過ごすための新しい常識です。
酸っぱいだけではなく「うますっぱい」にごり酢を、ぜひ活用してください。
知っているようで知らなかったお酢の秘密 キユーピー直伝3分テクニック

登壇者:加藤有紀子 さん(キユーピー醸造株式会社)
- キユーピー醸造株式会社の加藤有紀子さんは、マヨネーズの専用酢を始め、長年お酢の開発に携わってこられたプロフェッショナルです。
加藤さん:
キユーピーといえばマヨネーズですが、その味の決め手はお酢なんです。
創業当時、日本にはマヨネーズに合う洋風の酢がなかったため、自分たちで作り始めたのが会社の始まりです。
私たちは普段、プロの料理人やお惣菜メーカーを支える裏方として、お酢や酢酸菌の研究を続けています。
今日は皆さんにお酢をもっと身近に感じていただくために、最新の調査データを見ながら、クイズ形式でテクニックをご紹介します。
まず調査結果ですが、残念ながら若者の「お酢離れ」が進んでいます。
20代から40代ではおよそ4人に1人が自宅にお酢を持っていない、あるいは週に1回も使わないという結果が出ています。
悩みを聞くと、「酸っぱくなりすぎる」「入れる量が分からない」「1本使い切れずに余らせてしまう」という声が非常に多いですね。
今日はこれを解決していきましょう。

それではクイズです!
【第1問】 「キユーピーがお勧めしたい夏野菜。特にお酢と相性がいいのはどっち?」
A:キュウリ B:トマト
正解は Bのトマトです!
もちろんキュウリの酢の物も王道ですが、トマトには「甘味」と「旨味」が豊富です。
お酢の酸味はこの二つと非常に相性が良く、互いを引き立てる相乗効果があるんです。
トマト料理にお酢をちょい足しするだけで、フレッシュ感がグッと増しますよ。
【第2問】 「お酢を入れるタイミング。どちらがおすすめ?」
A:加熱前・早めに B:仕上げ
正解は Aの加熱前・早めにです!
仕上げにかけると「さっぱり感」が出ますが、「酸っぱくなりすぎる」というお悩みを解決するのは「加熱」です。
お酢を入れて加熱すると、食材のタンパク質などの成分とお酢がくっつき、酸味がまろやかに落ち着いて深いコクが生まれます。
フレンチの「ガストリックソース」のようなイメージですね。
肉の下味に使えば柔らかくなりますし、魚の臭み消しにも早めに入れるのが有効です。
【第3問】 「にごり酢の特長のうち、研究で分かっているのはどっち?」
A:50種の健康作用 B:200種の香味成分
正解は、Bの200種の香味成分です!
酢酸菌が残っているにごり酢には、普通のリンゴ酢の約2.5倍の「アミノ酸」や「低分子ペプチド」といった旨味成分が含まれています。
この豊かな旨味が、酸味の角を柔らかく包み込んでくれるので、料理に使うと「長時間煮込んだような複雑な深み」がパッと決まります。
ポイントをまとめます。
酸味は甘味・旨味と合わせる。入れる順番で働きが変わる(深みを出すなら加熱前、さっぱりなら仕上げ)。
にごり酢なら味が決まりやすい。ぜひ毎日の食卓にご活用ください!
【特別ゲスト】日本橋髙島屋の取り組みと「にごり酢」試食

ゲスト:五島敏之 さん(日本橋髙島屋 食品部マネージャー)
五島さん:
今、会場にとてもサッパリした良い香りが漂っていますが、あちらのブースで日本橋髙島屋で展開する「にごり酢メニュー」を用意いたしました。
江戸時代、お酢は醤油よりも文献に多く登場するほど大衆的な存在でした。
今回、私たちは「江戸の酸味文化を現代の惣菜としてどう再編集するか」をテーマに、6月30日まで日本橋髙島屋S.C.地下1階で「にごり酢フェア」を開催しています。
私が18ブランド全てのメニューに対して、一つひとつ丹精込めてマリアージュを考え、コメントを書かせていただきました。
本日の試食は、その中から特にこだわりの品を用意しています。

菊乃井「5種の海藻ときくらげ・椎茸の酢の物」: 京都・飯尾醸造さんの「富士酢」のにごり酢を使用。海藻の旨味を酸味が引き立てる逸品です。

古市庵「にごり酢仕立てのしめさば握り」: タマノイ酢さんのにごりリンゴ酢を使用。魚の臭みを消し、身をしっとりとさせています。

RF1「足りないカラダに緑の30品目サラダ」: キユーピー醸造のにごり酢をドレッシングに使用。ツンとこない、旨味の乗ったポン酢ソースです。

銀座アスター「鶏肉と彩り野菜の甘酢ソース」: タマノイ酢さんのにごり酢を使用。一般的な酢豚のイメージを覆す、まろやかなコクがあります。

メルヘン「にごり酢入りカラフル野菜のサンド」: 紫キャベツの味付けに使用。野菜本来の甘みを引き出しています。

石原先生:
しめさばを頂きましたが、本当に臭みがなくてしっとりしていて、こんなに美味しいしめさばは初めてです!
前橋先生:
調味料の立場から言うと、日本は「浸み込ませる(浸透させる)」文化。しめさばも旨味が魚と一体化する「旨味フィケーション」が素晴らしいです。
加藤さん:
海藻のサラダはにごり酢の風味がダイレクトに感じられて、でも嫌な酸味じゃなくて、とても楽しい味わいですね。
質疑応答セッション
- 石原先生に質問です。IGA抗体は新部体温ではなく皮膚表面の温度が上がると下がるということでしょうか? (楽しいニュースからの質問です)
石原先生:
その通りです。深部体温は36.5度くらいあった方が免疫には良いのですが、この研究は「暑さによる皮膚表面の熱」がストレスとなって、粘膜の免疫が下がるという話です。
- 前橋先生に。酢酸菌は死んでいても良いというお話でしたが、生きたまま届くもの(プロバイオティクス)との違いは何でしょうか? (楽しいニュースからの質問です)
前橋先生:
良い質問です。プロバイオティクスは「腸内で生きて定着して環境を整える」ものですが、最近の研究では「死んだ菌が腸の免疫細胞を直接刺激する」ことも非常に重要だと分かってきました。
酢酸菌はその刺激する力が強いため、生きていなくても十分に免疫を整える効果が期待できます。
- 前橋先生と加藤さんは、日々どのようにお酢を摂っていますか?
加藤さん:
私は毎日、炭酸水に入れて飲んでいます。水だと酸味が立ちますが、炭酸の刺激と合わさると非常に飲みやすくなり、水分補給とバテ対策に最適です。
前橋先生:
私は以前、ヒポクラテスのレシピ「オキシメル(酢と蜂蜜)」を再現して毎日飲んでいました。
また、ヨーグルトの乳酸菌と酢酸菌を合わせると免疫活性が2倍になるというデータもあるので、ヨーグルトにかけるのも非常にお勧めです。
(取材: 森川 創)







