
ニップン 2026年秋冬 冷凍ワンプレート 新ブランド発表会が 本日 8月 4日に開催されましたので、参加してきました。
■プレゼンテーション:市場環境とブランド戦略

ニップン マーケティング本部 マーケティング部 企画チーム 加藤里彩さん
加藤さん:
この新ブランドに込めた私たちの思いをお話しさせてください。
「時間がない時、心に余裕がない時でも、おいしいごはんを食べて、少しでもいい時間を過ごしてほしい。」
これが、消費者の皆様の生活と市場を改めて見直した結果たどり着いた、私たちの強い思いです。
この背景には、現在の冷凍ワンプレートカテゴリーが抱える大きな課題がありました。
市場状況について 皆様もご存知の通り、近年、共働き世帯は継続的に増加しております。
家事など生活にかける時間が限られているため、日々の生活の中では「時短」や「手軽さ」といった簡便需要が非常に強く求められています。
実際、家事にかける時間は年々減少しており、「タイパ(タイムパフォーマンス)」への意識は一層高まっています。
こうした需要の増加を背景に、冷凍食品市場は拡大を続けており、現在では約1兆円規模の市場となっています。
直近5年間でも約113%と成長を続けています。その中で、特に需要が急拡大しているのが「冷凍ワンプレート」市場です。
直近5年で312%の伸長を見せており、冷凍食品全般と比較しても約3倍という驚異的なスピードで急成長を遂げているカテゴリーです。

冷凍ワンプレートの歩みとニップンの役割 このワンプレート市場は、実は弊社が冷凍事業に取り組む中で、消費者の潜在的なニーズを見つけ出したことから生まれました。
弊社は冷凍事業参入以来、「オーマイプレミアム」や「BIG」などのブランドを通じてパスタ市場に注力してまいりました。
その中で、一部の冷凍パスタユーザーは、1品では足りないというボリューム感への不満を補うため、サラダやおかずを別途自分で用意して一緒に食べていることが判明しました。
そこで、「パスタとおかず」「ごはんとおかず」がセットになった商品のニーズがあるのではないかと考え、2015年にワンプレート事業へ参入いたしました。
それから約11年間、弊社は冷凍ワンプレートのパイオニアとして市場を牽引し、現在では約5割のシェアを獲得している市場ナンバーワンメーカーです。

市場の課題:未購入者の「おいしさへの不信感」
しかし、急成長を続ける市場である一方、大きな「伸びしろ」と同時に「課題」を抱えています。
それは「購入率の低さ」です。現在の年間購入率はわずか14%にとどまっています。
つまり、市場の約86%にあたる大多数の方々は、これだけ便利な商品でありながら一度もワンプレート商品を買ったことがない「未購入者」なのです。
なぜこれほど便利なものが手に取られないのか。私たちはナンバーワンメーカーとして、約5万人の方々にご協力いただいた大規模な調査を実施し、未購入者が抱える本当の課題を突き止めました。
結論から申し上げますと、未購入者がワンプレートを手に取らない最大の理由は、このカテゴリーの「おいしさ」に対する強い「不信感」でした。
便利であるという認識は持たれているものの、食品にとって最も重要な「おいしさ」が信じられていないのです。
データによると、未購入者は冷凍ワンプレートに対して「おいしくなさそう」というイメージを、冷凍食品全般と比べて約7倍も強く持っています。
このギャップは私たちの想像をはるかに超えるものでした。
なぜこれほどの不信感があるのか。その背景には、ワンプレート最大の特徴である「おかずとごはんが一緒に入っている構造」そのものに要因がありました。
消費者の声としては以下のような懸念が挙げられています。
「ごはんはべちゃっとしていそう」
「複数の食材が入っているから、電子レンジで温めムラができそう」
「パッケージの写真は良すぎるが、実物は違うのではないか」
このように、性質の異なる複数の食材がボタン一つですべて美味しく仕上がるということが、どうしても信じてもらえていなかったのです。
ユーザーの評価とブランドの誕生 一方で、実際に購入されている「ワンプレートユーザー」からの評価は全く異なります。
ユーザーは「ちゃんとした食事を取りたい」「美味しいものを食べたい」というシーンでワンプレートを選んでおり、食事としての完成度や満足度は、数ある簡便食品の中でも非常に高く評価されています。
特に弊社のワンプレート商品は、彩りの良さや、レストランのような本格的な味わいが高く評価されています。
つまり、ユーザーと未購入者の間には、「おいしさ」に対する認識に巨大な差があるのです。

私たちはこの「おいしさへの不信感」に真正面から向き合います。忙しい毎日の中でも、心まで満たされる美味しいごはんを提供したい。そんな願いを込めて立ち上げるのが、新ブランド「ニップン 彩りごはん。」です。
ブランドコンセプトについて ブランド名には、これまで高く評価されてきた「彩りの良さ」や「外食のような本格感」が直感的に伝わるよう「彩りごはん。」と名付けました。
ロゴには食事を彩るお皿や食卓を想起させる形状、そして日本の伝統色である「藍色」と「金色」を採用し、品質の高さと確かな美味しさを表現しています。
私たちのブランドメッセージは「一口一口、心はずむ。」です。
ただ便利だから選ばれるのではなく、この商品を食べるひとときが、忙しい皆様にとって少しでも心が躍るような時間になってほしい。そんな願いを込めて、技術の粋を集めた商品をお届けします。
詳細については、開発担当の増田より説明させていただきます。
■商品詳細・技術説明

ニップン マーケティング本部 商品開発部 商品第1チーム 増田千紗さん
増田さん:
私からは、まずワンプレートカテゴリーの大きな不満点である「温めムラ」の解消を実現する当社の技術についてご説明いたします。
「おいしさ」を実現する技術:温めムラの解消 電子レンジの加熱特性として、四隅の角の部分が特に温まりやすいという性質があります。
四角い容器ではこれが温めムラの大きな原因となります。
そこで「彩りごはん。」では、あえて角をなくし、丸みを持たせた専用の「楕円型容器」を新たに開発しました。

「楕円型容器」を採用した「彩りごはん。」
さらに、食材によって温まりやすさが異なるため、最適な配置を1ミリ、1グラム単位で調整しています。
例えば、熱が通りにくいお肉などは、熱が集中しやすい容器の外側に配置し、火が通りやすい野菜などは内側に置くといった工夫を凝らしています。
これら「容器設計」と「食材配置」の組み合わせにより、レンジ加熱後でも全体が均一に、できたてのような美味しさで仕上がるようにしています。

「おいしさ」を実現する技術:具材の仕上がり 次に味わいについてです。
ワンプレート商品は複数のメニューが入るため、それぞれの食材がベストな状態で仕上がるよう調理法にこだわっています。
例えば、ごはんはメニューに応じて最も美味しくなる水分量を計算し、配合を微調整しています。
また、お肉や野菜は温めた際に最高の食感になるよう、カットサイズを厳密に管理しています。
素材の味を最大限に引き出すため、最後まで丁寧に作り込んでいます。
パッケージデザインの刷新 今期の新商品では、パッケージデザインも一新しました。
店頭で瞬時に「おいしそう」と感じていただけるよう、私たちが追求してきたシズル感溢れる写真を中央に大きく配置しました。
食材を箸やスプーンで持ち上げるカットを採用し、まさに「今から食べる瞬間」の期待感を演出しています。
背景には、画像が際立つクリーム色を採用し、自然光が差し込むような明るい食卓を表現することで、ブランドメッセージである「心はずむ美味しさ」を伝えます。

今期のラインアップ 今期の「彩りごはん。」ブランドでは、全18品もの商品を展開いたします。
和食メニューはもちろん、外食気分が味わえる洋食、そしてトレンドの韓国料理や中華料理など、バラエティ豊かなジャンルを取り揃えました。
本日はその中から、特にこだわりの強い3商品をご紹介し、この後ご試食いただきます。

試食サイズ:左から 「鶏と野菜の黒酢あんと五目ご飯」「欧風カツカレー」「ハニーマスタードチキン&ペペロンチーノ」
鶏と野菜の黒酢あんと五目ご飯 は、5種類の野菜をたっぷり使用し、開けた瞬間の彩りの豊かさにこだわりました。
素揚げしたレンコンなど、素材ごとの食感も楽しめます。黒酢あんは外食の味わいを参考に何度も改良を重ね、甘みと酸味の絶妙なバランスを追求しました。
五目ご飯は炊き立てのようにふっくらとした仕上がりです。
欧風カツカレーは、専門店のような本格的な味わいを目指した一皿です。
コク深く濃厚なカレーソースに、バター風味の特製ライスを合わせました。
付け合わせの「福神漬け」にもこだわっており、レンジ調理で焦げにくい種類を厳選して採用しています。
ハニーマスタードチキン&ペペロンチーノは、トレンド感のあるハニーマスタードチキンと、定番のペペロンチーノを組み合わせました。
チキンの甘酸っぱさと、ペペロンチーノの辛みが交互に食べたくなる味わいです。
4種の具材(ベーコン、ガーリック、赤唐辛子など)で彩りよく仕上げています。
編集部の食レポ:
「鶏と野菜の黒酢あんと五目ご飯」は、黒酢が効いた柔らかな鶏肉と野菜で、五目ご飯はしっとりとしていました。
「欧風カツカレー」は、カツは柔らかく食べやすく、付け合わせのほうれん草はサクサクとした食感もあり、野菜の新鮮さを感じました。ライスはもっちりとした印象でした。
「ハニーマスタードチキン&ペペロンチーノ」は、ハニーマスタードチキンは酸味と甘味が程よいバランスで、ペペロンチーノのパスタは細麺でした。
(実際のサイズはこちらです)



最後になりますが、改めて私たちの思いをお伝えさせてください。
「時間がない時、心に余裕がない時でも、おいしいごはんを食べて、少しでも良い時間を過ごしてほしい。」
私たちはナンバーワンメーカーとして、「一口一口、心はずむような美味しさ」を届けることで、未だ多くの方が抱いているこのカテゴリーへの不信感を払拭していきたいと考えています。
「ニップン 彩りごはん。」が皆様の生活を支える存在になれるよう、これからも挑戦を続けてまいります。
■質疑応答(楽しいニュースからの質問です)
- パッケージのこだわりを強調されていましたが、昨今の印刷コスト上昇や塗料の調達難といった状況下で、これだけ鮮やかなフルカラーにすることによるコスト増の影響はありませんか?
ご質問ありがとうございます。確かに原材料や資材のコスト高騰の影響は多少ございます。
しかし、先ほど申し上げた通り、このカテゴリー最大の課題は「おいしさへの不信感」です。
まずは「おいしそう」と直感的に感じて手に取っていただくことが、市場拡大のためには何よりも大切だと考えました。
そのため、コストの影響はございますが、中身のおいしさがしっかりと伝わる高品質なパッケージを優先して採用いたしました。
- 「温めムラを防ぐための配置」について伺いたいのですが、具体的にどのようなメニューが温めるのが難しいのでしょうか。
揚げ物や液体など、食材の組み合わせによって難易度は変わりますか?
メニューの構成によりますね。特定の食材が難しいというよりは、複数の食材を組み合わせた時の「熱の入り方の差」をどう埋めるかが重要になります。
例えば、今回ご試食いただく黒酢あんの商品ですと、お野菜が温まりすぎると水分が飛んで乾燥してしまいます。
一方で、唐揚げにはしっかりと芯まで熱を入れる必要があります。
そのため、唐揚げをより熱の通りやすい場所に配置し、お野菜は熱が入りすぎない位置に置くといった設計を、メニューごとにゼロから行っています。
- まずは作りたいメニューが決まってから、後から配置を考えていくという流れでしょうか。
その通りです。まず「何をお客様にお届けしたいか」というメニューが先に決まります。
その上で、どうすればそのメニューをレンジで完璧に再現できるか、容器内のルーの場所や具材の配置を後から詰めていきます。
- 容器を四角から楕円(丸)に近づけたというお話がありましたが、理想的な形は完全な円形なのでしょうか。
技術的な「温まりやすさ」だけで言えば、おっしゃる通り円形が最も効率的です。
しかし、円形にすると今度は「配送効率」が落ちてしまうという課題があります。四角形に近い方が箱に詰めやすく、物流コストを抑えられます。
今回の楕円型は、レンジ加熱の均一性と配送効率、そして売場での陳列のしやすさなどを総合的に判断して導き出した、現時点での最適解です。
デモンストレーション・ブースにて

「温めムラ解消技術」の成果を、サーモグラフィーを通して紹介していました。
モニターには、左側の「お米」と右側の「おかず」が、レンジ加熱後にほぼ同じ温度、つまり「同じ色」になっているのが分かります。
通常の冷凍食品では、お肉などの身が詰まった食材は温まりにくく、中心が冷たいまま周囲のお米だけが熱くなりすぎるといったことが起こりがちです。
「彩りごはん。」では、この配置を徹底的に科学しています。
特にこだわっているのは、この配置を「工場の人の手作業」で行っているという点です。
機械ではどうしても難しい、食材ごとの個体差(鶏肉の大きさのバラツキなど)を見極めながら配置することで、この均一な仕上がりを実現しています。
容器についても改めて工夫しております。コンビニエンスストアなどでは四角い容器が多いですが、四角だと隅の部分に熱が集中し、ごはんがカチカチになったり、ソースが焦げ付いたりすることがありました。
今回の新容器では四隅を削り、全体に丸みを持たせることで、そうした焦げ付きも解消しています。
ソースの塩分や油分によっても焦げやすさは変わりますので、一品ごとに検証を重ねています。
世の中には様々な機種の電子レンジがありますが、回転するタイプ、固定されているタイプ、出力の強弱など、あらゆる環境でテストを行い、今回の設計に至っています。
各商品の特長:
https://www.nippn.co.jp/news/detail/__icsFiles/afieldfile/2026/08/04/0804_2026awfrozen.pdf
(取材: 森川 創)







