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2019.02.05話題・おもしろ

デザートにお酒をペアリング アジアNo.1パティシエ「Janice Wong」

デザートに合わせる飲み物といえば何でしょう?

紅茶、コーヒーも良いですが、お酒を合わせることでデザートの味をさらに引き立てることを提案しているレストランがあります。

 

 

新宿にある、アシェットデセール(皿盛りのデザート)の専門店「Janice Wong(ジャニス・ウォン)」です。アジアNo. 1パティシエと評される、シンガポール出身のジャニス・ウォンが日本にオープンしました。

 

ジャニス・ウォンと日本の店舗を任されている河崎シェフが共同で開発した、日本オリジナルのメニューを味わうことができます。日本の食材や調理法を取り入れるなど、日本人向けのデザートになっているそうです。

ペアリングするお酒は、バーテンダーが担当してオリジナルカクテルなどを提案しています。デザートだけでなく、お酒にもこだわりがあるそうです。

 

 

メニューは、デザートとドリンクのみです。

デザートだけで構成される 5皿のコースに、1皿ごとにデザート合わせたお酒が付いた、「おまかせ 5品のデザートコース アルコールペアリング付(Dessert Degustasion 5 with Alcoholic Pairing 5 glasses)」をいただきました。お酒が苦手な方には、ノンアルコールペアリングもあります。

 

1皿目は、「アップル ベルベット」です。

 

 

花びらが散らされているのは、薄くカットされた生のりんごです。下には、主役となるりんごの焼きケーキが隠れていました。アイスクリームは、カルバドス(りんごの蒸留酒)とヤギのチーズが使われ、ケーキにコクをプラスします。さらに、バラの香り高いソースが添えられています。

 

 

ペアリングのお酒は、「ピーチ パヒューム」というカクテルです。名前の通り、桃の香りとゼラニウム(ハーブ)の香りがします。

 

 

デザートのりんごやバラの香りと相まって、口中に華やかな世界が広がりました。

 

2皿目のデザートは、こちらでした。

 

 

「ストロベリー キャロット」と名付けられたデザートですが、左側の揚げ物はなんと里芋のコロッケです。中にはストロベリーアイスクリームが入っていて、里芋のねっとり感と絶妙なバランスでした。上は、人参のマリネです。
中央は人参とアーモンドミルクとマンダリンオレンジのシャーベットで、キャロットジュースのような味です。コロッケとサラダとシャーベット、新感覚スイーツでした。

 

 

「リラックシング オーキッド」は、アールグレイリキュール(紅茶のリキュール)がベースのカクテルです。アプリコットとオーキッド(蘭)のシロップの爽やかさが、デザートの後味を綺麗にまとめてくれます。

 

3皿目は、「白子温泉卵」が登場しました。

 

 

白子と温泉卵、上にはポン酢の泡、見た目はデザートというよりお食事のようです。

 

 

食べてみると、和食のような味わいです。白子と温泉卵のまろやかさ、ポン酢の酸味、ごぼうとじゃがいものコクがあるソースの三重奏、美味しいです。

ただ、これはデザートなのでしょうか?という疑問は、ペアリングのお酒を飲んでみて、解決しました。

 

 

デザートとは対照的に、とても可愛い見た目の「ストロベリー パラダイス」は、苺が主役の白ワインのカクテルです。

バーテンダーの方によると、白子や温泉卵、根菜に合う果物として苺をチョイスしたそうです。

苺の甘さが口に広がり、「白子温泉卵」はこのお酒と組み合わせることで、デザートになりました。

 

続いてのデザートとお酒は、こちらです。

 

 

「チョコレート茶碗蒸し」は、蓋を開けると香ばしい燻製の香りがしました。なめらかいチョコレートプリンのような食感で、チョコレートの甘さに、ふきのとうのソースの苦さが加わり、大人のスイーツです。
お猪口に入って提供されたカクテルは、「プレザント ビター」です。黄色いカンパリという異名を持つスーズというリキュールを、オレンジと柚子の果汁で割っています。
オレンジピールチョコレートに代表されるように、柑橘とチョコレートは本当に相性良いです。

 

最後の1皿は、「鶏皮キャラメル」、ペアリングのお酒は「スモーキー ナッティー」です。

 

 

塩キャラメルのアイスケーキの上に、塩味のあるブロンドチョコレートのムースや角切りのバナナ

、鶏皮チップ、シーアスパラガスという野菜が乗った、賑やかなデザートです。周りにはピーナッツバターのクッキーが添えられていました。

塩キャラメルや鶏皮チップをはじめ塩味があるものを多く取り入れていて、甘じょっぱさが癖になります。

 

 

カクテルの綺麗な緑色の正体は、ピスタチオです。

可愛い見た目に似合わず、口に含むと力強いウイスキーの風味が広がりました。タスリカーというシングルモルトウイスキーとくるみのリキュール、2種類のお酒を使っています。風味が塩キャラメルに合いました。

 

そして、プティフールでオリジナルチョコレートをいただきました。

 

 

写真右は唐辛子のチョコレートで、甘さのあとピリッと心地よい辛さがあります。もう1つの黒糖のチョコレートは、優しい甘さで黒糖の香りが心地良かったです。

 

コースだと量が多すぎるという方には、アラカルトもあります。レギュラーメニュー3種類、季節限定メニュー2種類がありました。すべてコースとは違うデザートです。

 

 

こちらはレギュラーメニューの「辻利兵衛 抹茶タルト 酒粕アイスクリーム」です。

タルトは、フォークを入れるとフォンダンショコラのように、中からとろ〜りと濃厚な抹茶のソースが溶け出します。

添えられている酒粕のアイスクリームは甘酒のような風味で抹茶のほろ苦さと良く合い、ゆずのシロップは後味爽やかにまとめてくれます。

 

コース同様、ペアリングのアルコールとノンアルコールドリンクもあります。

 

 

秋田県の日本酒「新政(あらまさ) ラピス」です。ワインのような酸味がある純米酒で、抹茶や酒粕、ゆずといった和の食材を使ったデザートに合います。特に、酒粕のアイスクリームとは香りとお米の旨味をお互いに引き立てていました。

 

プロが選んだお酒をペアリングすることで、デザートの持つ味や香りが際立ったり、別の要素がプラスされたり、楽しみの幅が広がりました。相乗効果で、デザートもお酒もより美味しくなります。

お酒とともに楽しむデザートを味わってみてはいかがでしょう。

 

(執筆 久保井朝美、 撮影 森川創)

 

関連リンク:

▼ジャニス・ウォン人気デザートバー

http://www.janicewong.jp/

▼久保井朝美プロフィール
http://www.weathermap.co.jp/caster/kuboi-asami/