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2019.08.11科学・IT, 話題・おもしろ

2次元から 2.5次元、そして、3次元へ! アニメーション製作会社サンライズの浅沼社長にスペシャルインタビュー

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左 浅沼 誠さん、右 安藤 咲良さん

 

今年 40周年を迎える『機動戦士ガンダム』をはじめ、さまざまな人気アニメーションを制作している株式会社サンライズの社長 浅沼 誠さん(以下、浅沼さん)に、アニメのことはもちろんのこと、ご自身についても、いろいろと伺ってきました。

学生アナウンサーとしてテレビ、ラジオ、ネット放送で活躍している安藤 咲良さん(以下、安藤さん)にも女性目線でインタビューを手伝ってもらいました。

 

—– まずは、学生時代についてお聞きします。

 

サンライズ本社のある杉並区周辺には、多くのアニメーションスタジオや関連会社があって、杉並区は、アニメの街とも呼ばれています。
私の実家もこの近所で、子供時代からアニメに触れる環境にありました。
また、学生時代にはクラブ活動として、8ミリフィルムで自主映画を撮ったりして映像を作る面白さを経験したことも、のちの仕事に影響していたと思います。

 

 

—– 仕事を始めた当時のことを教えていただけますか。

 

卒業後は、(株)ネットワークという(株)バンダイの子会社でビデオソフトのメーカーに就職しました。
バンダイはもともと玩具メーカーだったのですが、当時、新規事業を多く手がけており、アパレルや生活雑貨なども展開していました。

そのうちのひとつが、ビデオソフト事業だったのです。
それまではアニメと言えば、テレビで放映するか、映画で上映するかしかなかったのですが、世界で初めてビデオカセット用のアニメ、OVA(オリジナルビデオアニメーション)というジャンルが生まれました。

押井 守さんが関わった作品、たとえば、『機動警察パトレイバー』などがあります。

 

「機動戦士ガンダム」©創通・サンライズ

 

『機動戦士ガンダム』もテレビシリーズが終わって、ビデオシリーズで展開をしたりしていました。
そして1990 年に 入り、ちょうどその頃に出始めた CD-ROM対応のゲーム機、プレイステーションやセガサターンでは、ゲームプログラムだけでなく、ゲームのパートの前後に映像も入れることができるようになって、ゲームと映像の連動をはかるためゲームの部署に異動になりました。

そこでガンダムのゲームは多数、担当しました。
まだその当時は、サンライズはバンダイのグループ企業ではありませんでしたが、非常に良好なパートナー企業として、よくサンライズに通っていました。

今思えば、この頃からガンダムにどっぷりですね(笑)
次に、携帯電話向けのコンテンツを配信するためにバンダイネットワークス(株)という会社が設立されて、こちらに移りました。
この時もガンダムのゲームを作ってました。
その後、バンダイとナムコが統合となり両社のゲーム部門を 1つにしてできたバンダイナムコゲームスにバンダイネットワークスも統合されました。
ゲームを作りつつも、アニメとは近しく仕事をしてアニメ映画『SHORT PEACE』などに携わって、 アニメとゲームをどう融合させたら面白いのかを考えていました。アニメとゲームは非常に近いメディアですからね。そして、ふと気づいたら今はサンライズにいる訳です(笑)

 

—– ゲーム制作の中で、浅沼さんはどのような役割で関わっていらしたのですか。

 

簡単に言うとプロデューサーと呼ばれる仕事です。
たとえば、『ガンダム』が好きなんで、『ガンダム』のゲームを作ります!って言う人です(笑)
「安藤ディレクター、企画、考えてよ」と言って、自分で考えながらも実際に企画のディレクター(ゲームの監督)と相談しながら、予算を考えて、スケジュールを作り、開発会社と一緒に作る、という仕事です。
実際にゲームを作ってくれる人たちを率いるという感じです。

 

 

—– 仕事の中で楽しいのはどんなところですか。

 

子供の頃から絵を描いたりするのは好きでしたが、クリエーターと呼ばれる もっと上手い人たちがいっぱいいるのがわかり、その瞬間、心の筆がポッキリと折れるんです(笑)
そういう人たちの努力の仕方は全然違っていて、学生時代から毎日 マンガを黙々と描いているのを見て、自分はその域まで行くのは無理だなって。
実際 100%クリエイティブな仕事は難しくても、それをプロデュースする仕事があるとわかって、自分には一番向いていると思いました。
こういうものが好き、作りたい、観たいというビジョンが自分なりにあるので、プロデュース業が面白いです。
自分が手掛けたものが映画になったり、テレビになったり、ビデオになったりして具現化するわけなんですが、それは実に楽しいですね。
観たかった世界が目の前にあるぞ!って(笑)

 

 

—– 逆に大変な点はありますか。

 

ゲームもアニメもそうですが、なんでこんなにスケジュールが合わないんだろうって。
みんなできっちりと厳密にスケジュールを立てるのですが、絶対に間に合わない。なぜなんでしょう(苦笑)
ゲームもアニメも非常に多くの人が関わっています。ゲームなら 総延べ人数で 300人ぐらいになることもあります。
アニメも 30分の番組を作る場合、200~300人規模 になります。『ラブライブ!』クラスになると 500人ぐらい。
劇場版のアニメだと 延べ人数 800人ぐらいになることもあります。
これだけの人数でプロジェクトを進めるのは 舵取りが大変です。

 

—– 役員になられてからは、いかがですか。

 

バンダイナムコエンターテインメントから、去年の4月からサンライズに異動してきました。
社員数は 230名ほどなのですが、その半分が制作進行やデスク、プロデューサーといった制作に携わるスタッフなので 、彼らと一緒により現場に近いところで仕事ができています。
おかげさまで、この 4月から社長になったのですが、判子を押すだけの社長というよりも、アクティブなことが求められています。
スタッフから「社長、一緒にやりましょう!」と言ってくれる雰囲気がある会社です。

 

©2019 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!ムービー

 

—– サンライズというと、アニメだけを作っている会社のように思っている人が多いと思いますが。

 

大きく分けて2つの事業を行っています。
ひとつは、純然たるアニメーションを作っている事業。ガンダムを始めとするアニメ作品を制作している部門になります。
もう一つは、版権元として、著作権を持っているキャラクターの使用権を他社に貸与してガンプラのように商品化するような企画・営業を行う部門です。
モノを売っていくのには、世の中へアピールすることが必要になってきて、近年、主催元としてイベントをたくさん行うようになりました。

 

たとえば、最近、若者が夢を持ってアイドルを目指すアニメが流行っていまして、一つは、ゲーム発の バンダイナムコエンターテインメントがてがける『アイドルマスター(アイマス)』シリーズで、もう一つは、『ラブライブ!』シリーズ。こちらは、サンライズが作ったアニメです。

 

2018年11月開催の東京ドーム公演 ©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!

 

両方とも、基本は登場人物が歌って踊る作品で、声優さんがそれにリンクさせて実際に歌唱しダンスもする仕組みになっていて、このライブをたくさん行っています。
昨年 11月に行った『ラブライブ!サンシャイン 』の東京ドーム公演は2日間満員で、かなりの盛況でした。だいたい男性 7割、女性 3割が参加されています。

それから、2.5次元と呼ばれるアニメや漫画、ゲームなどを原作に実際の俳優さんたちがその世界を舞台で再現することも流行っています。こちらは、特に女性の方に人気です。

サンライズも昨年、ガンダムシリーズ初の 2.5 次元舞台に挑戦しました。『舞台 機動戦士ガンダム 00 破壊による再生 Re:Build 』の公演を見に行った時 、近くに座っていたお客様 がボロ泣きしているのを見て、『 機動戦士ガンダム 00 』の世界を深く愛してくれているんだと感動しました。

 

ガンダム GLOBAL CHALLENGE ©創通・サンライズ

 

 

今、お台場に実物大のユニコーンガンダムがありますが、これだけにとどまらず、ガンダムを動かそうプロジェクト「ガンダム GLOBAL CHALLENGE 」として、来年の夏に横浜の山下埠頭で「実物大の動くガンダム」を登場させようという 計画していまして、これも我々が行っています。

 

安藤さん: ここにガンダムが建ったら、横浜に来るお客さんが相当増えますね。

 

—– アニメのようなバーチャルな 2次元の世界から、コンサート、舞台、実物大ガンダムのようにリアルな 3次元の世界にどんどん進出していますね。

 

人と会わずにネットだけで完結するオンラインゲームが流行っています。
その一方で、ライブでみんなで盛り上がるというスーパーアナグログの世界も流行っています。
この 10年ぐらいで変わってきたのは、スーパーデジタルが好きな人が、同時にスーパーリアルな世界も楽しんでいます。
ライブ会場で、リアルなモノを買って身に付けて、みんなで一斉にサイリウムを振って、ライブを楽しんでます。

 

 

安藤さん: チケットもなかなか手に入れられないくらい人気ですね。

 

僕らの頃はインドア派が多くて家でずっとゲームをしていた時代でしたが、今は、両方楽しむというのが、今の若者の特長的な、面白い行動だと思っています。
たとえば、ラブライブ!で、ファンが自発的にネットに今度の新曲の振り付けを考えたので、みんなでやろう!と呼びかけて、会ったこのとない人たちがみんなで協力し合って一体感を楽しんでいたりします。
先日 6月にメットライフドームで開催した「ラブライブ!サンシャイン 」のライブでは、ラブライブ!9名の色に合わせて、サイリウムで虹を作ろう!とファンがネットで呼びかけて、ライブ会場の座席の番号ごとに、割り振られた色のサイリウムを振って、みごとな9色の虹を作り上げていました。

 

安藤さん: すごく楽しそう!

 

—– 個別の作品やプロジェクトについて、お話を聞かせていただけますか。

 

『AKIRA』を描いた大友克洋さんと一緒に仕事をしてきて、私がずっとやりたかったことの1つなのですが、、、

 

—– 安藤さん、『AKIRA』って、わかりますか?

 

安藤さん: え、アキラさん?

 

(一同 大爆笑)

 

今度、お父さんに聞いてみてください(笑)
マンガが原作で、アニメ化されてたのですが、たぶん、安藤さんが生まれる前に公開されたものですが、日本のアニメとして、世界で一番有名な作品かもしれません。

 

©KATSUHIRO OTOMO・MASH・ROOM/O.E PROJECT

 

どうしても大友克洋さんとまた作品が作りたくて、新作映画『ORBITAL ERA』(オービタル エラ)を今、準備しているところです。
先日、ロサンゼルスで開催された Anime Expo 2019 で発表してきました。
完全にオリジナルの新作 SFの映画です。(原作・脚本・デザインワークス・監督 大友克洋氏)

 

写真中央 大友克洋監督

 

元々の 『AKIRA』は、全 6巻の漫画で、当時原作が連載中という事もあり 、その内の一部がアニメ映画化されました。

詳細はお待ち頂きたいですが、まだ映像化されていない部分も作りたいと思って、そのことについても合わせて発表しました。

みなさん、『AKIRA』がとても好きなので、発表した日の twitter のトレンドワードはアメリカでランキング1位になりました。日本でも YAHOOの検索の1位になったりしました。非常に注目度が高いと感じました。

『AKIRA』の話は、2019年が舞台で、荒廃した東京の街の中で、来年(2020年)は復興による東京オリンピックを開催されるという設定になっています。
そのため、ネットなどでは、大友克洋さんは預言者だと騒がれていたりしてるんですが、そういうこともあり、今年は ”AKIRAイヤー” として、どうしても年内に発表しておきたいと。

 

©創通・サンライズ

 

—– 中国でも『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』の公開発表イベントをされましたね。

 

はい、去年の11月に日本で劇場用アニメとして公開した『機動戦士ガンダムNT』を中国で 7月12日より上映しました。
中国にはセンサーシップ(検閲)があるので、簡単に上映できないのですが、今年になって、やっと『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』『名探偵コナン』がパスして公開されました。
ガンダムもいままで多くの作品が出ていますが、正式に中国大陸の劇場で上映される初めての作品となります。
中国全土で、だいたい 35,000スクリーンあるのですが、そのうち、ガンダムは、ざっと 10,000スクリーンで上映されました。
日本で拡大ロードショーをやっても 約 500スクリーンぐらいですから、規模が全然違います。

上映以前から、ガンプラも中国ですごく売れていて、お台場にあるガンダムプラモデル専門ショップ THE GUNDAM BASE TOKYO と同様のショップを上海に作って、こちらもありがたいことにとても好調です。

 

安藤さん: お台場のショップは、観光客がすごく多いですね。ガンプラを大量買いされてますよね。

 

本当にありがたいです。先ほどのAnime Expo 2019の会場でもガンプラを作るコーナーがあって、30万人ぐらいが来場するイベントで会場は大混雑 なんですが、その中でアメリカのファンのみなさんが黙々と作っていて、十数年前には見られなかった光景だったので、アメリカでもガンダムが普及してきているんだなと実感しました。

あと、昨年すでに発表していますが、ハリウッドでガンダムが実写映画化されます。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』や『名探偵ピカチュウ』を手掛けた LEGENDARYと共同で開発を進めています。

日本のマンガ、アニメ、ゲームのキャラクターコンテンツは、世界的にも優秀なんだと思います。

 

©創通・サンライズ

©創通・サンライズ

 

—– 国内に目を向けて、今年のサンライズフェスティバルについて簡単に説明していただけますか。

 

今年で 9年目の「サンライズフェスティバル2019風月」は、9月13日から27日まで実施されるサンライズやバンダイナムコピクチャーズの作品を上映 します 。
ゲストを呼んで、昔の作品を上映して、みんなで楽しみましょうというイベントです。

それとは別に、今年は ガンダム 40周年なので、2つ大きな音楽イベントがあります。
1つが「劇場版『機動戦士ガンダム』シネマ・コンサート」という名称で、ガンダムの映画を上映しながら、セリフや効果音はそのままに、劇中で流れる音楽パートを上映にあわせて「東京フィルハーモニー交響楽団」が生演奏するイベントを実施します。
なんと、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の音楽を手掛けた服部隆之先生が指揮をしてくれることになって。8月16日、17日に開催します。

もう1つは 「 GUNDAM 40th FES. “LIVE BEYOND” 」という音楽イベントを幕張メッセイベントホールで 9月7日、8日に実施します。
こちらは、ガンダムに関わってきた人、応援してくださっている人が集まってライブを行います。

 

安藤さん: アニソンって、いいですよね~。好きです!

 

—– 今後やってみたいことはありますか。

 

日本のアニメは、世界ですごく評価されるようになりました。でも、評価されても、ビジネスにはなかなかつながりにくいところがありました。
最近やっとキャラクターコンテンツがハリウッドでも注目されるようになってきました。
もちろん、日本向けに作っているのですが、世界中で展開されるということが可能になってきました。
サンライズも今までのキャラクターはもちろん、これから作る新しいキャラクターを世界に広めていくということが、ミッションであり、やりたいことでもありますね。

 

 

—– 再び、浅沼さんご自身のことを聞かせてください。

 

安藤さん: どうやってリーダーシップを身に着けたのですか。

 

自分にリーダーシップがあるなんて、考えたこともないです。そもそもそんなに外交的ではないんです…。

 

安藤さん: そうなんですか!? 意外です!

 

僕はラッキーなことに、節目節目でとても個性的でさまざまな分野を開拓するようなアグレッシブルな上司に出会ってこれたのが大きいですね。
彼らの背中を追いかけながら、かなり色々な経験をさせてもらえました。その中で少しずつ経営的な視野を拡げて いけたんだなと。

とはいえ、尊敬している上司像そのものを目指しても彼らを抜けないと思っていて、自分は人とのコミュニケーション能力を伸ばしていこうと意識していました。
それと、自分が上司からされて嫌なことは(自分が上司になって)絶対にしないほうがいいなと思っていました。
無茶とか矛盾とかを部下に押し付けるのは健全ではないと思うんです。

 

浅沼さんのコレクションのスニーカーの一部

 

安藤さん: 新聞記事を拝見しました。スニーカーをたくさん持っていらっしゃるんですね。

 

こういう仕事をしている人、特に、男の子は、何かの趣味があり、コレクターなんです(笑)
僕は、洋服やスニーカーが好きなんで、スニーカーを集めているんです。

 

安藤さん: こんなにおしゃれな社長に初めて会いました! 素敵です!

 

最近はあまり買いませんが、フィギュアとかも集めていました。でも、いくら買ってもキリがなくて(笑)
コレクターのフィギュアって、置き場所の確保がなかなか難しくて、、、これ以上収集するのは無理だなと。

スニーカーは消耗品なので、スニーカーについては、観るコレクターではなくて、履いて使うコレクターなんです。
といっても、もう一生分の靴があるですけれど(笑) 100足あると、靴が傷まないということがわかりました(笑)
社内でもスニーカー好きな人とグループを作って、情報交換しています。

 

—– 生まれ変われるとしたら、何になってみたいですか。

 

歌が上手くなりたいですね。 信じられないぐらい歌が上手い一般人になりたいです。
まわりの人が寄ってくるぐらい上手いと楽しい人生が送れるんじゃないかなと。

 

安藤さん: 一般人でいいんですか?(笑)

 

プロは大変ですから(笑) 「サンライズの社長って信じられないぐらい歌が上手いんだよ」って、業界中で噂されるぐらい上手くなりたいです(笑)

 

—– やっぱり生まれ変わってもサンライズの社長なんですね(笑)

 

(一同 大爆笑)

 

 

—– ありがとうございました。ご紹介いただいた作品やイベントなどの詳しい情報はあらためて紹介させていただきたいと思います。

 

(インタビュワー・モデル 安藤 咲良、執筆・撮影: 森川 創)

 

関連リンク:
株式会社サンライズ
http://www.sunrise-inc.co.jp/

安藤咲良プロフィール
https://www.centforce.com/profile/t_profile/andosakura.html

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