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2019.08.25話題・おもしろ

泥にまみれたい! 考古学専攻のミス慶應、フットワークの軽さがウリの 小田 安珠さんにインタビュー!

昨年のミス慶應コンテストでグランプリを受賞し、現在は、学生アナウンサーとして、メディアに登場している 小田 安珠さんにインタビューしてきました。一見すると清楚なお嬢さんに見えますが、実は…

 

小田 安珠さん

 

—– まずは、簡単に自己紹介をお願いします。

 

慶應義塾大学 3年生の小田 安珠です。文学部で民族学考古学を専攻しています。
民俗学考古学は、日本史学のように文献から歴史を読み解こうとするのではなく、モノからどういう経緯があったのかというのを研究していく学問です。
小さい頃から砂場で遊んだり、工作が好きで、新聞紙でドレスを作ったりしていました。
考古学は発掘調査のイメージがありますが、自分の手で地道にコツコツと何かを探すというところに漠然とあこがれというか魅力を感じていました。
将来どの道に進もうかと考えたときに、インディ・ジョーンズ かっこいいなと思って(笑)、自分の好きなことをやりたいと、2年生の専攻を決めるときに考古学を選びました。

きたない白衣を着て、地下室に閉じこもって、発掘調査で持ち帰った砂の中からピンセットで骨とかを探す作業にロマンを感じます(笑)
旧石器時代のような想像もできないぐらい昔のものに触れることで、モノからいろいろなことを教えてもらって、その時代にタイムスリップしたような気分になります。

これから青森にある発掘調査の場所にフィールドワークに行く予定があります。
慶應大学の考古学は、文学部に属していながら、理工学部とも提携していて、研究の対象にもよりますが、理系の知識も必要です。
たとえば、モノを発掘したら、長さを測ったり、絵に描写したりするだけでなく、それが何の一部だったのかをシミュレーションするときには、科学的に年代測定できるような最新の装置を使っています。
私は数学ができなくて文学部を選んだところがあるので、これからちょっと苦戦するかもしれません(笑)
2年生のときに考古学の専攻を選んだ一番最初の授業のときに、周りを見渡すと すごくマニアックな人が集まっていて、「私、選択を間違えちゃったかも」って思っちゃいました(笑)
私が今までに出会うことがなかった人種の人たちでした(笑)

 

 

—– 考古学を選んで後悔してないですか(笑)

 

放課後は研究室にこもって作業をしているという話を友達に話すと「つまんなそう」って言われ、両親からは「なんでそんなお金にならない学問をやっているの」って言わたときはちょっとショックでした。
ですが、一切、後悔はしていないです。逆に、日本で最先端の研究をしている教授に教えてもらえて、好きなことを勉強できて、幸せだなって思っています。
一人っ子だったこともあり、考古学の道に進むことについては、他の家庭よりも寛容だったかもしれませんね(笑)

 

—– ピアノやクラシックバレエをされていたとか。そちらの道へ進むことも考えたりしませんでしたか。

 

3歳の頃からずっとクラシックバレエをやってきて、もちろんその道に進むことも考えました。
また、ミュージカルが大好きなので、声楽のレッスンも受けていて、そちらの道も考えました。
将来どの道に行こうかと思っていた中学 3年生の頃にホリプロタレントスカウトキャラバンの募集チラシを友達が持ってきて、「賞金 100万円って書いてあるから、安珠、獲ってきてよ!」って言われて気楽に応募したら、運よくファイナリストまで残りました。
その後、事務所から声をかけていただいて、ちょっと芸能のお仕事をさせてもらっていました。
大学受験を考える高校 2年生のときに、このまま芸能活動をしていくよりは、自分で学力をつけて慶應大学に入って活動したほうが良いと思って、芸能活動をいったん終了して、受験に専念して慶應大学に合格しました。
今まで慶應大学に合格者を輩出してこなかった学校でしたので、先生方にはびっくりされましたが、高校 2年と 3年は勉強しか思い出がありません(笑)

 

 

—– 大学で考古学の勉強をしつつ、アナウンサーを目指しているのですね。

 

考古学を専攻としていますが、将来、これを仕事にしようとは考えていません。
興味のあることを大学でやりたくて、考古学を学んでいます。
クラシックバレエも伝える表現方法ですし、昨年のミスコン活動も自分を表現する場でしたし、表現したり伝えるということを仕事にしたいと思って、アナウンススクールに通いました。
ただ、スクールに通ったのは、アナウンサーになるためというよりも人前でしゃべるのがちょっと苦手だなと感じ、自分の声にも自信がなかったので、その点を克服しようと思って通いました。
その時にいろいろな現役のアナウンサーの方からご指導いただいて、原稿を読むということが、こんなに奥深いものなんだとか、アナウンサーは人のために役立つもので魅力的な仕事なんだと気づいて、そこからアナウンサーを目指すようになりました。
その気持ちが固まったのは、今年も春まで半年間行っていた BSフジの学生キャスターとして全国放送でニュースを読ませていただいたことです。
この半年を経て、これからもアナウンサーを一生やっていきたいと思うようになりました。
学生キャスターを終えて、セント・フォーススプラウトで現在は、活動を始めたところです。

 

—– ニュース原稿を読むという経験はいかがでしたか。

 

生の全国放送というすごい緊張の中、ニュースを読むという貴重な経験をしました。
番組冒頭のフリートークは毎回、自分で原稿を書いていました。
お台場のフジテレビの報道センターで、いろいろな知識を持った大人の人たちが連携プレーで 1秒を争うような時間の中でニュースを送り出していく姿がかっこいいなと思いました。
日本の生活はこの人たちが引っ張っているんだと思って、ますますあこがれが強くなりました。

 

 

—– これからどんなお仕事をやってみたいですか。

 

半年間、報道番組に関わらせていただいたので、もっと情報を正確に伝える技術を磨いて、報道のお仕事もやりたいですし、考古学を専攻しているので、視聴者の人に楽しく歴史を学んでもらえるような歴史番組にも携われたいいなと思っています。
考古学のフィールドワークで現地に赴いて、自分の目で見て考えていくというのは、テレビレポーターにも通じるところがあると思いますので、レポーターもやってみたいです。
「世界ふしぎ発見!」はあこがれの番組で、出演できたらいいなと思っています。
ミュージカルやバレエのような舞台芸術の良さを伝えることもしてきたいです。

アナウンサーは出演者の方々を引き立てるお仕事なので、出演者の方に気を配って、どうやったら話を引き出せるかを考えたり、柔らかい楽しい雰囲気を作れるようなアナウンサーを目指したいです。
そのために、共演する出演者の方からどんな話をふられてもついていけるように教養を広くもつことだと考えて、常にいろいろなジャンルに興味を持つことを心がけています。

 

—– 最近、興味をもって始めたことはどんなことですか。

 

お料理番組に出演できるように、お料理を始めました(笑)
レポーターの情景描写の練習にもなると思って、料理を作りながら、「塩 おおさじ 1杯」と言葉を発しながら作ってます(笑)
料理が出来上がったら、次は、食レポの練習です。
「見てください。こちらに オムライスがあります! 黄色の卵がとてもキラキラしています。」という感じで(笑)
言葉って、とっさになかなか出てこないものですよね。どんな状況でもまず何かをしゃべり続けられるという練習にはなります。
それから、最近ハマっていることは、お米を研ぐことです。なんか、発掘調査の砂を洗っている感じに似ていて、心が落ち着きます(笑)

 

 

—– ご自身の良いところをアピールをしてください。

 

思い立ったら、すぐに行動するところです。とにかくフットワークは、どの女子大生よりも軽い自信があります(笑) モットーは、泥臭く、です(笑)
たとえば、去年の暮れには、行先を決めずに東海道新幹線に飛び乗って、とりあえず、京都で降りて、お寺を巡って、神戸に 1泊して帰ってきました。
また、サザンオールスターズが好きで、夕方にサザンの曲を聴いていたら、海の音が聞きたいって思い立って、電車で鎌倉まで行って由比ガ浜で波の音を聞いてきました。
もちろん思いつきだけでなく、友達と一緒に行く旅行の計画を立てる場合には、1分刻みにスケジュールを立てたりします。旅行の楽しみの半分ぐらいは計画を立てるところです。

 

—– 最初に会ったときの見た目のイメージと変わって ずいぶんアクティブですね(笑)

 

けっこう打たれ強い面もありますよ。
去年のミスコン活動も、人目に触れるというのは良い意味でも悪い意味でも有名になればなるほど、いろいろな声をいただいたりしました。
そういう声を気にしないで、逆に力にするという術を身に着けました。
アナウンサーになってもそういう能力を活かせるかなと思っています。

 

 

 

—– 最後に一言お願いします。

 

教授からは「君みたいな人がやってきたということは、考古学の世界に新しい道が開けると思うよ。」とアドバイスをいただき、それが自信になりました。
そんなに立派なことはできないかもしれませんが、アナウンサーになって歴史番組に携わることも 新しい道を開くことのひとつになるかもしれませんし、私だからできる考古学というのもこれから見つけたいなと思っています。
こんな言い方をすると考古学者になるように思われちゃうかもしれません(笑)が、アナウンサーになっても、大学で考古学を学んだことはどこかで活きると信じています。

 

—– これからの活躍を楽しみにしています。ありがとうございました。

 

(出演 小田 安珠、執筆・撮影: 森川 創)

 

関連リンク:

小田安珠
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