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2019.09.03ご当地・観光, 癒し系・女子向け

気象予報士・石上沙織の女子旅の伝え方 酷暑の京都編

 

こんにちは。気象予報士・キャスターの石上沙織です。
気象予報士としてCS「TBS NEWS」やTBSラジオ、Yahoo!天気・災害動画に出演する傍ら、元NHKキャスターという経験を活かして「伝え方講座」を開催しています。

 

そんな私が連載する「石上沙織の女子旅の伝え方」。今回は、全国屈指の人気観光地・京都を旅してきました。猛暑を超えて“酷暑”ともいえる夏の京都。熱中症にかかることなく、無事に満喫できたのか?また、夏の京都ならではの魅力もたっぷりお届けします。

 

■京都-その雅な響きに隠された恐怖とは

 

京都。1200年余りの歴史があり、国内外の人々を惹きつけてやまない、日本の古都。
ところが、夏になるとそこは、ある意味で“恐ろしい場所”へと変わります。
そう、暑さです。とにかく暑いのです。歴代最高気温は 39.8℃( 2018年、1994年)。
2018年には 7日連続で 38℃を超えるなど、猛烈な暑さを観測してしまう場所なのです。
なぜそんなに暑いのか。理由は、周りを山に囲まれた“盆地”だからです。

 

 

少し高い場所から京都の街を見渡してみると、山が近いという印象を受けます。
そして、南側以外の三方が山に囲まれているのです。
山に囲まれていることで、夏の強い日差しで暖められた空気が盆地内にこもってしまいます。
また、京都市街地はアスファルトの道路やコンクリートの建物が多く、これらも熱をため込んでしまう原因となっています。(ヒートアイランド現象)

 

 

実際、私が出かけた日も午前中から 30℃を超え、最高気温はなんと 38.6℃!
偶然にも、この夏一番(9月1日現在)の猛暑、いや酷暑を観測した日なのでありました。

 

■酷暑の中、京都ならではの体験を

 

そんな中、私がずっと憧れていた、京都ならではの体験をすることに。
それは…

 

 

浴衣を着て、京都市内を練り歩く!ということです。
年に1度は訪れる京都。浴衣や着物で歩く人たちを見るたびに「素敵だな…」と思っており、今回ついに実現しました。

 

 

祇園や清水寺などの定番スポットも、浴衣で訪れると気分が違います。
今「インスタ映えスポット」として話題の「八坂庚申堂」にも行ってきました。

 

 

この日は日差しも非常に強く、影がとても濃かったことも印象的です。

 

 

■少しでも涼を!京都散策中に見つけたクールスポット

 

しかし、やはり体温超えの暑さは体に堪えます。
少しでも風を作り出すために扇子を使ったり…

 

 

こまめに休憩して水分補給したりと、熱中症にならないように気をつけました。
そんな中、清水寺に向かう途中で見つけたのが、こちらのクールスポット。

 

 

和菓子屋さんに繋がる小道が、ミストシャワーになっているのです。
街中を歩き回って疲れがたまっている頃だったので、このミストには癒されました。
ちなみに京都市では、バス乗り場やタクシー乗り場にも、積極的にドライミストを設置しているそうです。

9月30日まで続いているそうなので、訪れた際は探してみてください。

 

■納涼床でビールという最高の瞬間(※アルコールは熱中症対策になりません)

 

17時を過ぎると、少しずつではありますが日が傾き、暑さが和らいできます。
(それでもまだ 35℃前後ありますが…)
そんな中で向かったのは、鴨川の納涼床。

 

 

鴨川では 5月から 9月の季節限定で、鴨川を見ながら食事を楽しむことができるのです。
京都の川床、というとお高いイメージがありますが、カジュアルなお店も多くあります。
今回は幸運なことに、最も川に近いお席を用意していただくことができました。

 

 

 

夕焼けから漆黒の夜空へと、刻々と移り行く空の様子を眺めながら、美味しいお酒とご飯をいただける幸せを噛み締めました。

 

 

■目も耳も涼しい!真夏の“哲学の道”

 

翌日。さすがに2日連続の浴衣は厳しかったので、この日は私服でお出かけ。
まずはラーメン屋にて、冷やしラーメンを賞味。

 

 

実は京都って、ラーメン激戦区でもあるのですよね。京都で美味しいラーメンを探すことも、楽しみのひとつです。
その後は銀閣寺に向かい、さらには哲学の道へ。

 

 

 

哲学の道は、緑が溢れているので木陰が多く、小川のせせらぎも聞こえ、目からも耳からも涼を得られます。
疲れたら、道沿いにある喫茶店でかき氷を楽しむことができるのも、夏の醍醐味。

 

 

ちなみに、哲学の道のあたりは、8月中の土日にもかかわらず、行きかう人があまりいませんでした。

 

 

その代わりといってはなんですが、夏の暑さにバテている猫たちは多く見かけることができます。

猫好きの方にもおすすめのスポットです。

 

■旅の終着点は、暑さを忘れる水路閣

 

1㎞あまりにもわたる哲学の道を歩き、ついにたどり着いたのが永観堂、そして南禅寺。
南禅寺にある水路閣は、琵琶湖の湖水を京都の街へ運ぶための水路橋。

 

 

明治時代に作られたレンガ作りのこの橋は、今では観光名所として人気です。

 

 

このあたりは風通しがよく、敷地内には水も流れており、暑さを忘れることができる場所でした。

1泊2日の京都旅は、ここまで。偶然にも今年一番の暑さの日に訪れることができ、気象予報士としては良い経験となりました。

日ごろ熱中症に注意を呼びかけている身としては、体調を崩さなかったことにも安堵しています。
確かに猛烈な暑さにクラクラしそうになったものの、その中にも涼しさを見つけることができた旅でした。

春の桜の時期、秋の紅葉の時期と比べ、観光客が少なく移動しやすかったことも夏の京都のメリットのひとつです。
この夏京都に出かけられなかった方、また、暑いと聞いて避けていた方も、ぜひ来年はチャレンジしてみてください。

その際は、熱中症対策を万全にして、無理のないように楽しみましょう!

 

(執筆・撮影 石上 沙織)

関連リンク:

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