過ごしやすい季節になってきて、辺りを見回すと草花が生き生きとしている様子が目に飛び込んできます。
道端に咲いているようなお花でも人の手を少し加えるだけで素敵な作品になったりしますよね。
そこで、今回は東京の日比谷公園で開催されているガーデニングショーに行ってきました。
第17回目となる日比谷公園ガーデニングショーですが、毎年ミニガーデンやバンキングバスケットなど素晴らしい作品が展示されていることで注目されているイベントです。
作品の展示だけでなく、ワークショップやコンサート、販売ブースなど盛りだくさんの内容になっています。
コンテストは、「ガーデン部門」「ライフスタイルガーデン部門」「コンテナガーデン部門「バンキングバスケット部門」と4つの部門で行われています。
では、受賞作品の一部や目に留まった作品を紹介しましょう。
「ウチソト」
まずは、ガーデン部門から。
ガーデン部門のテーマは、『和・技・美 ~庭から緑の都市へ』。
培われた技術と感性を生かして共感を呼ぶ作品が高い評価を得られるそうです。
写真はそのガーデン部門から、
タイトル「ウチソト」(カレンフジ 株式会社)優秀賞(アイデア賞)
大きな赤い唐傘が目立っていました。
写真ではわかりにくいですが、斜めに配置されているので遠近感があり、狭いスペースの中にほっとする空間が作られていました。
右下に写っている石は関守石です。茶道では、この石がある場所から先には入ることはできないという意味があります。
そういった細かなアイデアも受賞のポイントになっているそうです。
「実のなる停留所」
続いては、ライフスタイルガーデン部門。
ライフスタイルガーデン部門のテーマは、『美・食・住 ~暮らしを楽しむガーデニング~』。
近年急激に進む IT化にともない、便利で快適な生活が当たり前となりましたが、その中でも植物のとのつながりは変わりません。
近代化と植物がマッチした作品が高い評価を得たそうです。
ライフスタイルガーデン部門の作品は、それぞれ 6平米の空間に設置されているのですが、中で最も際立っていたのがこちらの、
タイトル「実のなる停留所」(E&Gアカデミー東京校)国土交通大臣賞
「みのり一丁目」というバス停横のお庭。
バスに乗るまでの時間におしゃべりをしたり、お茶をしたりできる、こんな場所があるといいですよね。
周囲の草花も、建物や時刻表のボードの色にマッチしていました。
さらに、バスの時刻表をよく見てみると、朝8時台は幼稚園バス、9時台はデイサービスのバス、11時台は読み聞かせ会、などが書かれていて、実生活に近づけるように演出されていました。
こちらの作品は、全作品の中で最高レベルだったそうです。奥に噴水が見えて、写真映えもするとても素敵な作品でした。
「秋色・コンチェルト」
次は、コンテナガーデン部門。
写真は、
タイトル「秋色・コンチェルト」(福田 敏恵)東京都知事賞
こういった寄せ植えのポイントは、上下左右に植物が伸びていくように表現するとよい作品になるそうです。
まさにこちらの作品は、葉先が上にも下にも伸びていて、鉢も石もプレートもバランス良く配置されていました。
秋色の葉に囲まれている黄色いお花がポイントになっていますね。
「里山の秋」
コンテナガーデン部門の受賞作品をもう一つ。
タイトル「里山の秋」(田中 敏子) 奨励賞
こちらも素敵な作品でした。湿った土の上にどんぐりや葉が落ちていたり、朽ちた木に流動感があったりと、里山の秋を上手に表現されていました。黄色の実や白い小花もかわいらしくて、なんとなく懐かしさを感じる作品です。
パソコンやドレッサーなど、家にある物を使った作品もありました。
続いて、バンキングバスケット部門。
バンキングバスケットは、壁に飾れる寄せ植えです。
家に飾りたいと思ってしまう素敵な作品がたくさんありました。
「風姿花伝」
写真は、
タイトル「風姿花伝」(保坂 真紀)優秀賞
植物と背景の色がマッチしていて、とても素敵な作品に見えました。
「秋奏葉」
こちらは、
タイトル「秋奏葉」(福田 真利)準優秀賞
葉の大きさや形、色が違う葉を巧みに組み合わせて、生命力を吹き込んでいる作品です。
「Autumn Antique」
タイトル「Autumn Antique」(石川 久美子)東京都都市緑化基金賞
こちらの作品は、アンティークをイメージして、背景にもこだわっています。
他にも素敵な作品がたくさん展示されていました。
ここまでは審査員が審査した受賞作品を紹介しましたが、来場者の投票で決まる「みんなで選ぶコンテスト大賞」というのもあります。
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こちらは、「ライフスタイルガーデン」「コンテナガーデン」「バンキングバスケット」の3部門で大賞を受賞した同じ出品者の作品。
流行りの多肉植物を使った寄せ植えです。
写真を撮っている人がたくさんいて、通りがかったほとんどの人が足を止めて見たり、写真を撮ったりしていました。
出品者のブースに行ってみたらこんな素敵な寄せ植えが置いてありました。
かわいいですね。欲しい人は買うこともできます。寄せ植えだけでなく、苗の販売もありました。
公園内にはキッチンカーがあり、ケバブやカレーなどの食事もできるようになっています。
会場でもらえるガイドブックのクーポンを使うとお得ですよ♪
ガーデニングショーは、10月27日(日)まで開催されています。
お花が好きな人はもちろん、これから植物を育てたいと思っている人や家の庭をおしゃれに変えたいと思っている人など、それぞれの目的に合わせて楽しむことができます。是非お友達を誘って行ってみてください。
■日比谷公園ガーデニングショー
開催場所:都立日比谷公園
開催日時:2019年10月19日(土) ~ 10月27日(日) 10:00~16:30(最終日は 16時)
入場料:無料
HP:https://www.hibiya-gardening-show.com/index.html
(執筆・撮影:桃山とまと)