今年も「お天気キャスター・気象予報士大集合’19 〜津波・天災を忘れないために」が 11月15日に開催されました。
「まじめに楽しく!気象予報士大集合!2016」、「まじめに楽しく!気象予報士大集合!2017」「まじめに楽しく!気象予報士大集合!2018」に続いて4回目の取材です。
気象予報士のみなさんが、放送局や所属会社の垣根を越えて大集合するイベント。今年は、ご覧のみなさんが、出演されていました。[敬称略]
森田 正光 (お天気キャスター)
木原 実(お天気キャスター)
奥村 政佳 (おっくん)(気象予報士、防災士、保育士)
森 朗 (お天気キャスター)
饒村 曜 (にょうむら よう)(元気象庁 福井、和歌山、静岡、東京航空地方気象台長)
三浦 郁夫(気象庁 東京航空地方気象台長)
佐々木 ゆか(防災士、歌手)
眞家 泉(まいえ いずみ)(気象予報士・ウェザーニュースキャスター)
與猶 茉穂(よなお まほ)(お天気キャスター)
司会 テリー植田(東京カルチャーカルチャー・プロデューサー)
(後ろもぜひ撮ってというリクエストに応じて)
気象庁内に出店されている本屋さん「津村書店」、今年も出前サービスをされていました。
ただ、書店は、来年12月で閉店されるそうです。それでもいつものように明るく楽しい津村京子さん。
今年は、雲と傘をイメージしたお天気カクテル「晴れのち曇り」もメニューに加わっていて、イベント開始前から注文している人、続出でした。
左から テリーさん、森田さん、森さん、奥村さん、饒村さん、三浦さん、眞家さん、與猶さん、佐々木さん
前説もテリーさんと森さんで台風の伝え方について触れていました。「ただちに命を守る行動をとってください」と伝えるよりも「まじ、ヤバイっす!」のほうが伝わるとか…。
そして、いつものように乾杯でイベントはスタートです。
気象庁 東京航空地方気象台長の三浦 郁夫さんから、「防災講演 2019年を振り返る」と題して、今年の気象についての振り返りがありました。
今年、震度 5強以上の地震は 3つだけ。2月1日から関東甲信では気象台での目視監視からカメラによる自動監視に切り替わったそうです。
冬は、暖冬で東京では、積雪が 0 センチでした。
春には、北海道で 39.5度を記録しました。5月の暑い日は 1位から 10位まですべて北海道だったそうです。
北海道の高温の理由は、大陸(ゴビ砂漠あたり)の温まった空気がやってきたそうです。
今年の梅雨は、(西ではなく)東から梅雨入りしました。
夏は、北陸で 40度超えになりました。
台風 15号は、キュッと締まった小さい台風でしたが、千葉に大きな被害をもたらしました。
気象庁の記者会見で「台風の接近とともに世界が変わる」という表現が使われました。
JR東日本での「計画運休」が話題になりました。
台風 19号は、大型で非常に強い台風でした。
気象庁では、異例の、3日前から記者会見をしました。
「(番組では)1分半の限られた時間に川の氾濫について重点的にお伝えしました。」(與猶さん)
「川の水位が分かるサイトが(アクセス数が多くて)パンクして一番見たいときにつながらなくて大変でした。」(おっくん)
「この東京カルチャーカルチャーを運営しているケーブルテレビの東急イッツコムでは、川の配信をして一番見られたそうです。」(テリーさん)
羽田空港の飛行機はすべて別の空港に移して離発着を禁止。写真は、新千歳空港の全日空の飛行機が滑走路に並んでいるレアな写真だそうです。
4日前で台風の進路コース予報が当たった台風でもあったそうです。
降水量が多かったのは箱根でしたが、被害が大きかったのは、普段あまり雨の少ないところに降った場所だそうです。
雨のピークと千曲川の水位のピークには時間差がありました。
阿武隈川の場合は、大きな川の水位が高まり、小さな川にバックウォーター現象が発生し、内水氾濫となりました。
大雨の原因は、局地的な収束線に沿って雨が降ったことに、加えて、温かく湿った空気によります。
地球温暖化によって、「長期化、広域化、激甚化」の傾向にあるため、早めに避難し安全確保する必要がある、と三浦さんからまとめがありました。
木原 実さんも生放送の番組が終わって、遅れて会場に到着。
全員揃ったところで、改めて、カンパーイ!
続いて、出演者のみなさんの今年 2019年のトピックを一人ひとり、発表していました。
まずは、初登場の防災士シンガーの佐々木 ゆかさん。
火事の時に助けてもらった消防隊や近所の方々への恩返しや、困っている方々の力になりたいという気持ちから「ファイヤーファイターガール」として全国各地の消防イベント・防災イベントに参加されているそうです。
防災ソング「明日へ」「もしもを、いつも - Phase Free Life -」をリリース。
佐々木さんからは「フェーズフリー」という防災の新しい言葉で、いつも使っているものを防災に使っていこうというお話がありました。
たとえば、プラグインハイブリットカー。非常時は生活用の電源として使用できます。
静電気でどこでも張り付くシートは、メモ書きとして使用できますが、非常時は避難所での伝言板などに使えます。
続いて、與猶さん。今年公開された大ヒットアニメ「天気の子」に描いたイラストを採用されたり、劇中に登場するお天気お姉さんの声の担当もしたそうです。
新海誠監督から会場宛てにメッセージが読み上げられました。
右 新海 誠監督
「こんにちは。アニメーション監督の新海誠です。このところ天気による災害がますます増えています。
そのことが『天気の子』という映画を作るひとつのきっかけになりました。
そして、映画製作の過程で、気候について調べていくうちに與猶さんのツイッターを見つけ、そこに描かれているお天気イラストのあまりの可愛さに衝撃を受けて與猶さんに映画のためのイラストをお願いさせていただいたのです。
みなさん、『天気の子』の中で與猶さんの絵を探していただければ嬉しいです。
本日のイベントもどうぞ楽しんでください。」(新海 誠監督)
続いて、眞家さんからは今年夏にスタートした新番組について、予報の現場からリアルタイムに予報を伝える番組という説明がありました。
youtube をはじめいろいろなインターネット媒体で放送しているので、海外でも視聴できて良かったという声もあります。
ここからはおじさんコーナーです(笑)(と、テリーさんが紹介していました。)
三浦さんからは、趣味の登山の紹介がありました。
饒村さんは、今年は書くネタが多く、YAHOO!ニュースに 220回ぐらい書かれたそうです。
「沖合を通過した台風 21号は温帯低気圧と熱帯低気圧の両方の性質を持った低気圧で「亜熱帯低気圧」で、気象庁が記者会見するぐらいの低気圧ですから、危険な低気圧でした。」
森さんは、ちょうど石垣島にいたときに台風 18号に直撃された話をされていました。
「私も同じときに石垣島にいたので(森さんとの仲を)疑われそうになりました(笑)」(與猶さん)
「噂になったらどうしようかと思いました(笑)」(森さん)
「絶対にならないと思います!(笑)」(森田さん)
写真は泊まったホテルの窓。2重の窓で、鉄線が入っていて、鍵が上下に 2つ付いていて風が強くてたわんで水が入らない対策をしているそうです。
奥村さん。「夏の参議院議員選挙に立候補しました。公示日まではタスキに名前が書けないので、保育士/気象予報士と書きました。」
今年は天気に恵まれて、全国を遊説で回るのにあまり暑くなくてよかったとのこと。
「選挙について、親よりも先に相談したのが森田さんでした。森田さんに『犯罪以外はやってみたほうがいい』と言われて出馬を決心しました。森田さんに感謝しています。」
木原さんからは、2017年に転んで首を折って入院し、リハビリから復帰までの経過の説明がありました。
(編集注: あまりにも生々しい写真がたくさん登場したので割愛し、トナカイの角をつけた木原さんのショットだけ掲載します。)
トリを締める森田さんは、沖縄の「島バナナ」の美味しさに気づいて、世の中にもっと広めたいと力説されていました。
りんごとメロンを合わせたような味だそうです。
今年もチャリティーオークションが開催され、オークション売上金も日本赤十字社を通じて、寄付されるそうです。
オークションに出品した品物を紹介する出演者のみなさん
オークションのあと、2次会では、防災士シンガーの佐々木ゆかさん&おっくんによる、アコースティック弾き語りミニLIVEも行われました。
今年は途中で休憩タイムがなく、出演者のみなさんの個別写真を撮る時間がなかったため、カルカル公式ツイッターの記念写真を最後にご紹介します。
お天気キャスター気象予報士大集合!大成功!打ち上げにも沢山ご参加頂きました!https://t.co/jG4kImP2kZ pic.twitter.com/Rkl41yvwjD
— 東京カルチャーカルチャー(カルカル) (@tokyoculture2) November 15, 2019
(執筆・撮影 森川創)
関連リンク:
東京カルチャーカルチャー
http://tokyocultureculture.com/
お天気キャスター・気象予報士大集合’18 〜津波・天災を忘れないために〜
http://tokyocultureculture.com/event/general/25871
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