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2019.12.27ご当地・観光, 話題・おもしろ

映画『風の電話』の完成披露試写会に西島秀俊・西田敏行・三浦友和が登壇!

先日 岩手県大槌町で開催された映画『風の電話』の上映会に続いて、昨日 12月26日に都内イイノホールで完成披露舞台挨拶付試写会開催されました。

 

左から 西田敏行さん、三浦友和さん、モトーラ世理奈さん、西島秀俊さん、諏訪敦彦監督

 

今回は、主演のモトーラ 世理奈さん(以下、世理奈さん)、諏訪 敦彦監督(以下、諏訪監督)に加えて、西島 秀俊さん(以下、西島さん)、西田 敏行さん(西田さん)、三浦 友和さん(三浦さん)の豪華キャスト陣も登壇。

 

 

世理奈さん:

来てくださってありがとうございます。

 

 

西島さん:

この作品に参加できたことに感謝しております。

 

 

西田さん:

素敵な作品に参加できてよかった。ハルと心の旅してください。色んなこと感じてください。

 

 

三浦さん:

とても素敵な作品です。感動しながらみてください。

 

諏訪監督:

久しぶりの日本での撮影で不安もあったのですが、素晴らしい俳優と素晴らしい体験ができた。

 

世理奈さん:
(オーディションを受けた際のことを思い浮かべて)

最初に台本をいただいたとき、読むのが辛かった。

家族を失ってしまう話は、一番苦手な話で、オーディションにも行きたくなかった。

 

諏訪監督:

最初、監督が怖かったんだもんね?(笑)

(会場爆笑)

 

[ 諏訪監督の、決まった台本のない即興芝居という演出に関しての話題に、実際の撮影現場では台本の大筋の設定は残しつつ即興芝居、演出で撮影された世理奈さんは ]

 

世理奈さん:

ハルのいる場所や誰といるのか、色々なものを感じながら演じることができました。

台本がなく、やりやすかった。自然にできたと思う。

 

[『2/デュオ』以来の 23年ぶりの諏訪組への参加となった西島さんは ]

 

西島さん:

映画の撮り方が決まっている中で、諏訪監督との当時の撮影を振り返り、現場で生み出す新しいやり方は感動的だった。23年たっても変わらない。

 

[『M/OTHER』以来の諏訪組への参加の三浦さんは ]

 

三浦さん:

諏訪監督の映画は、台本がないのに台本があるように感じられるのがすごい。

 

[ 諏訪監督作品に初めての参加となる西田さんに対して ]

 

諏訪監督:

ほとんど打ち合わせなしで、『よーいスタート』という前に芝居が始まってしまった。

(編集したくないと思うほど)全部使いたいくらい素晴らしかった。

 

西田さん:

競馬でいうとパドックからすぐはみだしたい馬状態でした。

自分自身でこれから何を演じるんだろう、即興で演奏するような、楽しかったですよ。

福島県民が一様にして思っていることですが、原発の事故が心の大きな痛みになっている。

それを見過ごすことはできないし、ハルの心の旅も完結できない。あえて一生懸命原発のこと話しました。

 

[ 世理奈さんとの初共演について ]

 

西島さん:

嘘をつかない女性、カメラの前だと何かしないとならないと思うけれども、今感じた事、自分が今信じられることを言葉にする方。

天才的で稀有な女優。

 

三浦さん:

何も語らないのに伝わる。それがすごい。

 

西田さん:

人生3周くらいしてるんじゃないかと、思うくらい目と目があえば見透かされそうな恐怖と感動の入り混じる、不思議な感覚になりました。

すごい表現者が出てきたなと。彼女の色んな作品が見てみたい。

 

(…と日本を代表する名優たちが大絶賛。横で聞いていた世理奈さんは、恐縮しつつも照れ笑いを浮かべていました。)

 

[ 舞台となった岩手県大槌町を訪れ実施された先行上映試写会について ]

 

諏訪監督:

撮影でお世話になった公民館での上映で、上映前はすごい緊張しました。

映画は、観客にどのように見られるかが大切。

観客に『(風の電話を見て)一人じゃないと感じた』と感想をもらって。それが一番印象に残っています。

 

世理奈さん:

見終わった後に感想を聞けてすごく嬉しかった。

(上映会の最後に)来てくださってありがとうございます。ハルと一緒に旅を楽しんでください!

 

 

 

【ストーリー】
17歳の高校生ハル(モトーラ 世理奈)は、東日本大震災で家族を失い、広島に住む伯母、広子(渡辺 真起子)の家に身を寄せている。
心に深い傷を抱えながらも、常に寄り添ってくれる広子のおかげで、日常を過ごすことができたハルだったが、ある日、学校から帰ると広子が部屋で倒れていた。
自分の周りの人が全ていなくなる不安に駆られたハルは、あの日以来、一度も帰っていない故郷の大槌町へ向かう。
広島から岩手までの長い旅の途中、彼女の目にはどんな景色が映っていくのだろうか―。
憔悴して道端に倒れていたところを助けてくれた公平(三浦 友和)、今も福島に暮らし被災した時の話を聞かせてくれた今田(西田 敏行)。様々な人と出会い、食事をふるまわれ、抱きしめられ、「生きろ」と励まされるハル。
道中で出会った福島の元原発作業員の森尾(西島 秀俊)と共に旅は続いていき…。
そして、ハルは導かれるように、故郷にある<風の電話>へと歩みを進める。
家族と「もう一度、話したい」その想いを胸に―。

 

【作品データ】

■タイトル:『風の電話』
■公開日:2020年1月24日(金) 全国ロードショー

■監督:諏訪 敦彦
■出演:モトーラ 世理奈、西島 秀俊、西田 敏行(特別出演)、三浦 友和、渡辺 真起子、山本 未來 他
■配給:ブロードメディア・スタジオ
■コピーライト:(C) 2020映画「風の電話」製作委員会
■公式HP:http://kazenodenwa.com/

 

【1月 22日 追記】

この作品が 第 70回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門への正式招待が決定しました。
以下、諏訪 敦彦監督からのコメントです。


 


選出された、「ジェネレーション部門」は、本作が招待された「Generation 14plus」と「Generation Kplus」という2つのコンペで構成されており、発掘作品や若者が出演する作品を対象としたもの。
ベルリン国際映画祭では本作の選出理由を「主人公の若い女性の視点から、まだ過去とは言えない日本社会のトラウマとその風景を幅広いキャラクターとストーリーで、繊細かつエモーショナルに描いたロードムービーです。
これは、映画がだからできる素晴らしい作品だと思っています。このことを、我々は、ぜひベルリンで称えたい」と述べている。諏訪監督作品で、同部門の選出は、2009年の『ユキとニナ』以来2度目となる。

伝統あるベルリン映画祭に、『風の電話』のささやかな祈りが届いたことに感動しています。
ジェネレーション部門は『ユキとニナ』以来10年ぶりの参加となりますが、青少年たちの熱気に包まれた素晴らしい体験をしたことを覚えています。
日本人の少女ハルの心が、ヨーロッパを生きる彼らとどのような出会いを生むのかを想像して興奮しています。

 

(編集 森川 創)

関連リンク:
『風の電話』
http://kazenodenwa.com/

天国に繋がる電話をモチーフにした映画『風の電話』の初上映会が開催されました

https://tanonews.com/?p=22049

傷ついた心を抱えた少女の旅が始まる 天国につながるただ一つの電話 ― 映画『風の電話』
https://tanonews.com/?p=20693