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2020.01.31癒し系・女子向け, 科学・IT

食物学 佐藤 秀美先生が伝授! 野菜で美容と健康を手に入れよう!(前編)

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去年の『アメリカンピーナッツ協会主催 ピーナッツパワーで元気になろう』の講演イベントで、初めてお会いした 食物学・学術博士 佐藤 秀美先生。
そのイベント会場でも「20代・30代の女性読者のみなさんに伝えたいことがある!」とおっしゃっていたので、機会を改めて、特別にお話をお聞きすることにしました。

 

佐藤 秀美先生

 

—– まず最初に佐藤先生の略歴を教えていただけますか。

 

ちょっと変わった経歴ですので、話すと長くなりますよ~(笑)

3歳のときに初めて食べたバナナがとても美味しくてそのときに思った夢が「バナナを 1本、一人で食べること」だったんです。
年齢がバレちゃいそうですが、当時、バナナは輸入自由化になっていなくて、今と違って、とても高価な果物でした。
親の話によると、幼い頃から食べ物に対してすごい執着心があったそうです(笑)
バナナ以外にも皴々のたくあんを引きのばしてカリッと噛んで食べるのが好きだったり、小学生になって初めて食べたチーズの味に感動したりしていました。
今でも、バナナの安売りをしていたら、素通りできずについつい買ってしまいます(笑)
高校時代、勉強嫌いだった私は家で料理を作っていれば父に 勉強しろと言われないことに気が付いて、下校時にスーパーや八百屋に立ち寄って食材を買って家で毎日夕食を作っていました。
高校卒業後、 食べ物が好きだった私は横浜国立大学教育学部の家政科に入学しました。
大学時代にアルバイトをした東京・晴海の見本市展示会で、アメリカに興味を持つようになり、3カ月半ほど、アメリカでホームステイを経験しました。
そのホームステイ先では、家族同様に私を扱ってくれて、たとえばミュージカルに連れて行ってくれるなど、とてもワクワクするような経験をしました。
大学卒業後は、三菱電機の研究員として入社し、調理機器の研究開発にかかわり ました。おもにオーブンと冷蔵庫を担当しました。たとえば、美味しく保存するための温度や、どうやったら電子レンジとオーブンの加熱のコンビネーションで料理が美味しく仕上がるかといった研究を行っていました。
工場に籠って色々な方々と一緒に実験したり、宇宙部門の会議に出席するなど、当時は女性の研究員がほとんどいませんでしたので、いろいろな場面に呼ばれていました。
トータル 9年間、三菱電機にいました。 その後、お茶の水女子大学の大学院に入り、修士・博士課程を修了しました。専門は食物学ですが、食べ物の勉強がもともと好きだったし、若かったからすごくがんばりました!

 

 

私が博士課程の学生だった頃は、学校給食がそれまでのパン給食から米飯給食へ移行する時期でした。

あるとき、文部科学省(当時は 文部省)と食糧庁(2003年7月に廃止)が主催する「米飯給食シンポジウム」があり、私はパネルディスカッションに参加することになりました。
シンポジウムに参加するにあたって小学校の給食を江戸川区小岩に試食にいったことが、私が「食育」を意識するようになったきっかけです。
博士課程を修了してからは色々な大学で非常勤講師をしながら、大学で研究活動を続けていました。

あるとき、テレビ出演の依頼が教授経由でやってきて 出演することになりました。それがテレビに出るきっかけです。
テレビのお仕事が増えてくると、食に関する新しい情報がすごく舞い込んでくるようになりました。

また同時に、テレビという媒体は、一般の人たちへの「食育」の機会になるのではないかと思うようになりました。
世の中の人に栄養士として話さなければ、ちゃんと話 が伝わらないと思い、栄養士の資格を取るために大学での研究活動を止め、専門学校に通い、資格を取得しました。非常勤講師を続けながらの通学だったので、単位が思うようにとれず留年しました!(笑)
その後、新聞社からのオファーで小学生を対象にした「食育」授業のために全国を回りました。

それが、現在の私の食育活動のスタートです。

私のゴールは、人々の健康寿命の延伸に少しでも役立つことです。
健康な人が増え、健康でない人が一人でも減るような活動をすること、それが私のゴールです。

 

—– そろそろ本題に移りますね。若い女性読者のみなさんに伝えたいのはどういうことですか?

 

言いたいことがたくさんあって、何を話そうか、迷っています(笑)
でも、基本中の基本は「野菜」かなと思っています。
野菜を摂る話は若い人が興味をもつ「美容」のためにもなりますしね。
前編では、普通の野菜について説明します。
後編では、新ジャンルの野菜 = 野菜100%加工品について説明します。

 

—– では、一般的な野菜摂取について、解説をお願いします。

 

女性、特に、若い女性は、「健康美」に関心があると思います。
肌荒れがなくて、ニキビがなくて、いきいきとした健康な肌を保つためには、実は、体内の代謝が大きく関わっていて、たんぱく質や下記に挙げた栄養素が必要です。

 

※図表はクリックすると拡大表示します。以下同じ。

 

実際に、20代の人が摂取している栄養が、こちらのグラフです。

 

 

ピンク色のグラフは女性が摂取している量です。
たんぱく質を除く、ミネラル、食物繊維、ビタミンと 全部で 18種類あります。
女性は、健康の維持・増進のために推奨されている量(推奨量/目安量)に対して、16種類もの栄養が不足しています。
きわめて不足しているものは、男女ともに 5種類あります。きわめて不足しているものとは推奨量(目安量)の 6割 を切るもので、生きていくのに必要な量を摂れていないという数値です。
人それぞれ、身長や体重が違いますから、必ずしもすべての人に同じ量の栄養素が必要というわけではありませんが、推奨量/目安量の6割に満たない量しか摂れていないというこの結果は、20代の多くの女性が生きるために必要な栄養素を摂れていない可能性が大きいことを表しています。
これが20代の女性の現状ですが、30代の女性もほぼ同じ結果です。
栄養素の中で一番必要なものはたんぱく質で、英語でプロテイン。ギリシャ語のプロティオスからきていて、「もっとも重要なもの」という意味が語源です。
たとえば、肝臓や腎臓や膵臓は 20日後には、その組織の全部のたんぱく質が新たらしいものに入れ替わっていると言われます。見た目は変わりませんが、体内では日々ものすごい勢いで臓器のたんぱく質が入れ替わっているんです。
それぐらい重要なたんぱく質ですが、口から摂取するだけで、体の組織のたんぱく質に変わるわけではありません。
変わるためには、いろいろなビタミンやミネラルが必要で、特に欠かせないのが、ビタミンB6、ビタミンA、亜鉛です。

ダイエットのために、糖質制限をしている人がいますよね。
糖質でエネルギーが不足すると、たんぱく質がエネルギーとして消費されてしまいます。
たんぱく質がエネルギーとして使われてしまうと体の組織を作る原料にはならず、体内ではたんぱく質が足りなくなります。たんぱく質、糖質、ビタミン、ミネラルなどはすべてが連動して体の組織を作っているんです。

 

日本人が現在、どのような食品から栄養素を摂っているかを示しているのが上のグラフです。ビタミンAは、56%を野菜から摂取しています。
ビタミンB6は、20%を野菜から、19%を肉類から、14%を魚介類から摂取しています。
亜鉛は、30%を穀類から 22%を肉類から そして7%を野菜から摂取しています。
肌のハリを保つコラーゲンはビタミンCがないと体内で合成されないので、健康な肌を目指すためにはビタミンCも必要です。

 

 

 

野菜は いろいろな栄養素の供給源として、とても重要な位置付けにあります。
1日に野菜を 350グラム摂りましょう、ではなく、350グラム「以上」摂ることが大事です。
生活習慣病の予防にはカリウム、食物繊維、抗酸化ビタミンが大いに役立ちますが、そのためには野菜の摂取が 350グラム以上必要です。

 

 

ところが、女性の実際の平均野菜摂取量は 273.3グラムということで、80グラム近く足りていないことが分かります。
平成29年のデータと平成30年のデータを比較すると、全体の平均摂取量は増えていないのですが、20代・30代の女性は摂取量が増加しています。
増加の理由はよくわかっていませんが、後編でお話する“新ジャンルの野菜”の摂取が影響しているのではないかと想像しています。

 

こちらのグラフは、20代の女性が朝食を食べた場合と食べなかった場合、そして、野菜を 350グラム摂取した場合の栄養素等摂取量の試算結果を表したものです。野菜350グラムのうちの不足分80グラム弱は、今食べている野菜を積み上げた形です。
今食べている野菜を少し多めにして350gの野菜を食べても、思ったほど栄養素摂取量が増えないことが分かります。
食品成分表に基づいて、ピーマンを 100としたそれぞれの野菜の栄養素量を表したのが下の図です。

 

日本人が多く食べている緑黄色野菜トップ4は、ニンジン、トマト、ほうれん草、ピーマンです。
その 4種類の野菜が普段食べている緑黄色野菜の摂取量の 61%を占めています。
1種類の野菜だけで、すべてのビタミンやミネラル等をバランスよくしっかり摂れるわけではなく、いろいろな種類の野菜を組み合わせることではじめて、必要な栄養素を十分に摂ることができます。食べる野菜の種類が少ないと、栄養が不足してしまいます。
単純に 350グラムの量を目指して食べるのではなく、いろいろな種類の野菜を組み合わせて 350グラム摂ることが重要です。
調べてみると、特に、緑黄色野菜の摂取量が少ないことが問題のようです。

 

そこで、今食べている野菜の不足分を緑黄色野菜の小松菜で補って、350グラムにした場合を試算してみました。緑黄色野菜を補うことで、栄養素等の摂取量はかなり増えています。
ただし、ビタミンDだけは、魚介類やキクラゲなどを摂取しないと補給できません。

 

 

—– 前編はここまでです。後編では、新ジャンルの野菜 = 野菜 100%加工品について、説明していただきます。

佐藤先生、引き続き、よろしくお願いします。

 

 

取材協力 シェ・ヌー

https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131715/13018211/

 

(出演・解説・資料提供 佐藤 秀美先生、執筆・撮影 森川 創)
関連リンク:
実は、スーパー食材だった! ピーナッツパワーで元気になろう!
https://tanonews.com/?p=21230

シェ・ヌー
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131715/13018211/