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2020.09.19話題・おもしろ

仲村トオル×杉野希妃×斎藤工×中村ゆりの映画『愛のまなざしを』2021年11月12日公開決定!

■編集部注

・公開記念舞台挨拶の様子を追加しました。(11月 14日)

・11月12日(金)より全国順次公開が決定しました。(8月 21日)
・ポスタービジュアルと滝沢薫役の中村ゆりさんと池田役の片桐はいりさんのコメントが届きました。(8月 21日)

 

予告編

 

映画の公開を記念して、昨日 11月 13日にユーロスペースにて公開記念舞台挨拶が開催され、仲村トオルさん、杉野希妃さん、斎藤工さん、中村ゆりさん、藤原大祐さん、万田邦敏監督が登壇しました。
仲村さんが ”万田監督の操り人形になりたい” と言った真意、斎藤さんが、初めてカメラの前に立ったのが、万田監督の作品だったという話、本作で俳優デビューとなったアミューズの藤原大祐さんに、父親役の仲村さんが「きっとビッグになる」とサインをもらった裏話などを語りました。

 

左から万田邦敏監督、中村ゆりさん、杉野希妃さん、仲村トオルさん、斎藤工さん、藤原大祐さん

 

万田監督:
(見終わった観客に)
ここに今映ったもの全てを撮りたいな、伝えたいなと思って作りました。
(『UNloved』、『接吻』に続き、キャスティングした仲村トオルさんについて)
仲村さんとは、『UNloved』の時にお会いして、かっこいい人だなと思って、その後『接吻』とゲスト出演の『ありがとう』という映画に出演していただきましたけれど、信頼関係というか、お互いのことをなんとなく『こんな人かな、本当は?』『案外こんなところがある。』『いい人だな。』だとか、思い合えたのかなと思いつつ、映画を作る機会があれば、絶対仲村さんに出ていただきたいと思っていました。

 

仲村さん:
初めて『UNloved』という映画に出演した時、僕にとっては革命的な出来事だったんですけれど、”表に現れるものこそが表現である”というか、自分の意思とか正義とかを極力排除した結果、今まで見たこともない世界にいる自分というのがとても嬉しい経験だったので、『接吻』も大好きな作品ですし、今回も何の迷いもありませんでした。

(仲村さんが自身のことを”操り人形”と言っている真意について)
僕が 20代の頃は演出家やディレクターの方に対して、『俺は操り人形じゃねぇよ』というような意識を持っていたと思うんですけれど、自分の心と脳みそだけで体を動かそうとしていると、できる範囲のことが限られているなという行き詰まりみたいなものを感じ始めていたタイミングで万田監督と出会うことができました。
人に操られる、もしくは人に言われた通りに肉体を操ってみるということがとても新鮮だったし、それまでの限界・壁の外側に出られたという感じがあった。

 

杉野さん:
愛をストレートに伝えて、言ってみれば子供っぽいキャラクターだった。
なかなか綾子を愛せなくて、自分が演じた後も嫌だという感じが抜けなかったんですけれど、コロナ禍を経て、綾子の切実さというか、何がなんでも愛をもらいたい、認められたい、好きになって欲しいという感情って、彼女にとっては生きる術だった、あれをしないと生きていけなかったのかなと思って、撮影してから2年で少しずつ消化していった気がします。

 


斎藤さん:
小学2年の時、生まれて初めてカメラの前に立ったのが、実は万田さんの作品で、幼少期なんですけれど、色々な思いが詰まって、今ここに立たせていただいています。
(その経験が)自分の血となり肉となり、現在に至るのかなと思っています。
多くのエンターテイメントが消化にいいものを作りすぎていて、何も引っかからない離乳食のようなものが増えているような気がしていますが、僕は劇場でお客さんにひっかかる、消化できない、胃の中に腸の中に残る違和感みたいなものを持ち帰る帰り道が、一番の映画体験だと思います。
この作品を見た時、歩いて帰りたくなり、豊かな経験できました。

デビュー当時、仲村さんの幼少期を演じさせて頂いたことがあったんですが、その時『UNloved』が公開して数年後で、そのタイミングで万田さんにお会いする機会があったんです。
その後にトオルさんにお会いできたので、僕とトオルさんとは、”開口一番万田さんのお名前を出した”という出会いでした。

 


中村さん:
旦那さんが見ている幻覚のようでもありますし、何をヒントにやればいいのかと思ったんですが、監督がプランがあったので、私は言うことを聞いて動きました。
旦那さんが思っている彼女と本当の生前の彼女はすごく違うんではないかと想像しました。

綾子の触れ方も、繊細に触れる方だと思いましたし、今回初めてお会いした時に、『僕は共演する方のことを Wikipediaで調べる』と教えてくださって、私の出身地とかも把握してくださっていて、何て細やかな気遣いをされる方なんだろうと思いました。
私もそれから真似して必ず Wikipediaを見てから新しい方とお仕事をするようにしています。

 

本作がデビュー作の藤原さん:
僕のことを Wikipediaで調べても出てこなかったと思うんですけど、本作は、2年前に撮った作品で、初めてのオーディションで掴み取った役で初めて芝居でした。
だいぶ大きくなったんではないでしょうか?
(父親役の仲村は藤原のサインをもらった理由を聞かれて)
将来価値が出ると思って(笑)

 


仲村さん:
本当にこんなに一人一人の方に『どうでしたか?』と聞きたくなる映画は滅多にないです。
いつか文字にできたら、SNSをやっている方は、僕らへの手紙を書くような感じで書いていただけたら、検索して読ませていただこうと思います。

 

ポスタービジュアル

©Love Mooning Film Partners

 

©Love Mooning Film Partners

 

イントロダクション

 

妻を亡くしたことで、もう二度と誰も愛せないと思いつめ、生と死のあわいを彷徨うように生きる精神科医の前に現れたのは、彼を救済するかのような微笑みをたたえた女だった。堰を切ったかのように女に溺れていく男、愛を求め続けても誰からも返されることなく孤独の果てを彷徨ってきた女。

二人はそれぞれの日常を捨て、激しく求めあう。しかし、女には別の顔が存在した…。男が信じた愛は、そこに確実に存在したのか。

そしてそれは「愛」そのものであったのか――。
これまでも強烈な自我を持つ女性を軸に、狂気ともいえる愛を描いてきた鬼才・万田邦敏監督が、カンヌ国際映画祭にてW受賞した『UNloved』、比類なき傑作『接吻』に続き、共同脚本・万田珠実と三度目のタッグを組んだ愛の三部作最終章。「愛」の本質を見つめ、人間の性とエゴをあぶりだした愛憎サスペンスが誕生した。

 

精神科医・貴志を演じたのは、万田監督作品『UNloved』『接吻』でキーパーソンを好演した仲村トオル。

貴志からの愛を渇望する綾子役は、監督、プロデューサーとしても精力的に活動する杉野希妃が演じ、女の業を表現した。

死んだ姉に焦がれ、綾子の登場により翻弄されるも真実をつかもうとする内山茂役には、監督、プロデュースなど肩書を超えて活躍する斎藤 工

映画やドラマ、舞台でしなやかな演技力が光る中村 ゆりが、六年前に亡くなった貴志の妻を演じる。

貴志の息子・祐樹役として十代の繊細な心の揺れ動きを表現した藤原大祐は、オーディションで役を掴み、本作で映画デビューを飾っている。

その他、片桐はいり、ベンガル、森口瑤子など、ベテランが脇を固める。また音楽を長嶌寛幸が担当、愛の不確かさを見事表現した。

愛なのか、憎しみなのか、もはやその区別さえ失ってしまった境界線に生きる男女の物語は、多くの映画作家により綴られてきた。

その線上に位置づけられることになるであろう『愛のまなざしを』は、女の愛の強靭さを見抜き、その覚悟を見せつける、強烈な愛の物語となった。

 

あらすじ

 

亡くなった妻に囚われ、夜ごと精神安定剤を服用する精神科医・貴志(仲村トオル)のもとに現れたのは、モラハラの恋人に連れられ患者としてやってきた綾子(杉野希妃)。

恋人との関係に疲弊し、肉親の愛に飢えていた彼女は、貴志の寄り添った診察に救われたことで、彼に愛を求め始める。

いっぽう妻(中村ゆり)の死に罪悪感をいだき、心を閉ざしてきた貴志は、綾子の救済者となることで、自らも救われ、その愛に溺れていく…。

しかし、二人のはぐくむ愛は執着と嫉妬にまみれ始め、貴志の息子・祐樹(藤原大祐)や義父母との関係、そしてクリニックの診察にまで影響が及んでいく。

そんな頃、義弟・茂(斎藤工)から綾子の過去について知らされ、さらに妻の秘密までも知ることとなり、貴志は激しく動揺するのだった。

自身の人生がぶれぬよう、こらえてきた貴志のなかで大きく何かが崩れていく。失った愛をもう一度求めただけなのに、その渦の中には大きな魔物が存在し、やがて貴志の人生を乗っ取り始める。

かたや綾子は、亡き妻にいまだ囚われる貴志にいらだち、二人の過去に激しい嫉妬をいだく。

彼女は貴志と妻の愛を越え、極限の愛にたどりつくために、ある決断を下すのだった――。

 

 

©Love Mooning Film Partners

 

■万田 邦敏監督のコメント

 

本作のラストをどうするか、じつは撮影中に二転三転した。
決定稿では、主人公の男女は最後まで闇の中に宙づりにされたままだった。
ところが、撮影中にそれではこの二人がなんだか可哀想に思えてきた。
救いがなさ過ぎると思った。男も女も本気で愛し合ったのだし、本気で憎み合ったのだ。
その本気を最後に突き放したままでいいのだろうか。
そう思わせたのは、役を演じる目の前の仲村さんと杉野さんの身体が、意識せぬまま、己が演じる男と女の救済に向けて動き、発話し、沈黙していたからなのだと思う。
初めは、二人自身も私もそのことに気付かなかった。
二人の結末に最初に違和感を感じたのは、ずうっと撮影を見続けていた脚本を書いた珠実そのひとだった。
愛する者が苦しんでいるのなら、その苦しみを分かち合いたい、苦しみから救ってあげたい。
珠実は、仲村さんと杉野さんの芝居する身体が発するサインを目ざとく読み取ったのだ。
撮影の合間を縫って二人に相談してみると、「そういうことだったのか」と二人も納得。
だったらあれは、これはといろいろとアイデアは出てくるし、二人の身体にもそれまで以上に開放感、伸びやかさ、自由さが増した。
こうして、映画の最後(それは撮影終了日でもあった)に杉野さん演じる綾子は満面の笑みを見せることになった。
決定稿とは真逆の結末に、私たちはみな満足してクランクアップしたのである。

 

©Love Mooning Film Partners

 

■貴志役:仲村 トオルさんのコメント

 

「答えは其処にしかないのです」と説得され切った『UNLOVED』。
「答えはひとつではないのです」と自由さに戸惑った『接吻』。
『愛のまなざしを』の撮影現場は過去の自分が出演した万田邦敏監督の作品と比べると「答えなど最初からないのです」と言われ、「迷宮を駆け抜けたような」日々でした。
過去の万田組の現場の雰囲気と共通していたのは涼しさより少し冷たさに近いような、ひんやりとした緊張感、でしょうか。
ただそれも、過去の現場にあった張りつめていたものが、時に歪んだり捻じれたりするような新鮮な瞬間が何度もありました。

 

©Love Mooning Film Partners

 

■滝沢薫役:中村ゆりさんのコメント

 

脚本を拝読した時、これはどういう映画になるんだろう…と、不思議な気持ちになりました。
しかし、この作品の脚本、監督だけにしかない、画と言うか、詩、言葉があるような気がして、覗いてみたい気持ちになり、参加させていただきました。
私が演じた役は、関わった人に光も影も残して行くような人です。
孤独や弱さに翻弄され、もがきながら、それでもサバイブしていく人達をぜひご覧ください。

 

■池田役:片桐はいりさんのコメント

 

万田監督の、超高感度のセンサーが隙なく張り巡らされたような現場に、薄氷をふむような気持ちで挑みました。
さらに仲村トオルさんと杉野希妃さんの間には、一触即発の危ない糸がからみあっていて、わたしはよけいな波動を起こしてセンサーを発動させぬようにと必死でした。めまいがしました。
ですから皆さんも、自らの胸の内でどうにも気にかかるひとつの絵を探すために深夜の美術館に忍び込むような、そんな心持ちで、映画館に、劇場の暗闇に潜入していただければと思います。

 

■あらすじ

 

貴志(仲村 トオル)は、患者の話に耳を傾けてくれると評判の精神科医だが、6年前に亡くした妻・薫(中村 ゆり)のことを想ってはむせび泣き、薬で精神を安定させる日々を過ごしていた。
患者としてやってきた女・綾子(杉野 希妃)は、治療関係を超えて貴志と気持ちが通じ合い、やがて貴志に寄り添うようになる。
しかし綾子は、貴志の亡き薫への断ち切れない思いや薫との子供・祐樹(藤原 大祐)の存在を知るや猛烈な嫉妬心にさいなまれ、独占欲がふくらむ。
そして、前妻の弟・茂(斎藤 工)に近づき…。

 

■スタッフ

 

出演: 仲村 トオル 杉野 希妃 斎藤 工 中村 ゆり 藤原 大祐 万田 祐介 松林 うらら ベンガル 森口 瑤子 片桐 はいり

監督: 万田 邦敏

脚本: 万田 珠実 万田 邦敏

プロデューサー: 杉野 希妃 飯田 雅裕
エグゼクティブプロデューサー: 市橋 浩治 五老 剛 小野 光輔 佐藤 央 有馬 一昭 長嶋 貴之
コエグゼクティブプロデューサー: 阿部 毅 小金澤 剛康
コプロデューサー: 阿部 正彦
アソシエイトプロデューサー : 小川 貴弘 江守 徹 高藤 丈也 富澤 豊
企画: 和エンタテインメント
配給: イオンエンターテイメント 朝日新聞社 和エンタテインメント
製作: 「愛のまなざしを」製作委員会(朝日新聞社 ENBUゼミナール 和エンタテインメント イーストブロー イオンエンターテイメント はやぶさキャピタル)

2020年/日本/日本語/102分/英題:Love Mooning/HD/カラー/Vista/5.1ch/

 

2021年 11月 12日(金)より渋谷ユーロスペース、池袋シネマ・ロサ、キネカ大森、イオンシネマ他にて全国順次公開

 

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