医学・栄養学の有識者らを中心メンバーとし、エクストラバージンオリーブオイルの健康・美容情報の発信、日常の食卓への取り入れ方を提案する「オリーブオイル健康ラボ」は、血管&ダイエットの名医・池谷敏郎先生監修の「冬の血管事故リスクを防ぐオリーブオイル活用術」として、エクストラバージンオリーブオイルと今話題の大豆ミートレシピを公開いたしました。
血管&ダイエットの名医 池谷敏郎先生
■この冬は例年以上に血管事故に注意
新型コロナウイルス感染症を恐れるあまり、心筋梗塞や脳梗塞など突然死を招く血管事故のことを忘れてはいないでしょうか。
何らかの要因で血管が詰まったり破れたりするのが血管事故。
新型コロナ以上に死亡率が高く、しかもそのリスクはコロナ禍で密かに高まっています。
特に、寒い冬は要注意。血管事故についても、しっかりとした予防策が必要です。
2020年 1月〜 5月は心筋梗塞、脳梗塞といった血管と関係する病気による死亡者数が、前年より少なくなりました。
厚生労働省「人口動態統計月報」(令和 2年 5月分)によると、2019年と比べて急性心筋梗塞は 10.8%減少、心不全は 4.4%減少、脳梗塞は 5.1%の減少です。
その理由は、コロナ禍でのテレワークの広まりや外出の自粛で無理して動くことがなくなり、身体への負荷がかかりにくかったためと考えられます。
ところが、喜んでばかりではいられません。
脳心血管系疾患の発症率の減少とは裏腹に、密かに血管事故のリスクが高まっている可能性があるからです。
家の中でばかり過ごすことになった結果、コロナ太りを招きました。
肥満は糖尿病や脂質異常症、さらに高血圧の増悪につながり、動脈硬化のリスクを高めます。
ある調査によると、外出自粛のストレスと運動不足で、男女ともに 4割前後が体重の増加を感じています。
多くは 1〜 3kg増ですが、5kg以上増えた人もいます。
また、コロナ禍のストレスも血管に悪影響を及ぼします。
これまでは家でおとなしくしていたために血管事故が発生しなかっただけで、その原因となる動脈硬化はじわじわと進行している可能性が高いと言えます。
そんな状況で、これから気温はぐっと下がり、冬を迎えます。
家にこもりがちだった身体が屋内と屋外の寒暖差にさらされて、血圧や脈拍に急な変動が起こり、動脈硬化が進行して傷つきやすくなった血管は一触即発の状態になっている危険性があるのです。
このように考えると、この冬は例年以上に血管事故が増える可能性が高まっている可能性があります。
■オリーブオイルを活用した食事のコントロールで、血管をしなやかにし、コロナ太りを改善
コロナ太りで蓄積した内臓脂肪を減らすことは、動脈硬化の原因となる高血圧、糖尿病、そして脂質異常症を改善することに役立ちます。
もっとも有効な方法は、コロナ禍で摂取過剰となっている糖質、炭水化物の制限です。
米、麺、パンや菓子、清涼飲料水、甘いフルーツをできるだけ減らしましょう。
ただし、ここで問題となるのがエネルギー不足による体調不良です。
タンパク質とともに良質な脂質を摂取することで、極端なエネルギー、栄養不足を防ぎます。
調理の際にはエクストラバージンオリーブオイルを上手に活用して、無理なくおいしくコロナ太りを解消し、しなやかな血管をつくりましょう。
主成分であるオレイン酸には血中の善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)のバランスを整える働きがあり、また、動脈硬化の原因となる酸化ストレスを防ぐポリフェノールをたくさん含んでいます。
体重を減らそうとして急にランニングなどを始めると、心臓や血管に負担をかけることになってむしろ危険ですが、毎日の食事をコントロールすることで血管をいたわりながら肥満傾向を改善すれば、血管事故のリスクを減らすことができます。
■大豆ミート+エクストラバージンオリーブオイルで、お肉無しでも満足感のある食事を!
お肉は大切なタンパク源ですが、悪玉コレステロールを増やす動物性脂肪を摂りすぎてしまいがちという欠点があり、事実、動物性脂肪の過剰摂取が心筋梗塞の発症リスクを高めるとの研究結果が報告されています。
そこで、お肉の代わりのタンパク源として活用したいのが大豆ミートです。
大豆の植物性タンパク質からつくられていて、カロリーが低く、食物繊維が豊富。
肉の食感や味わいが感じられるのに、動物性脂肪は 0です。
大豆ミートをオリーブオイルで調理すれば、まるで動物性脂肪をオリーブオイルに置き換えたお肉のようになり、血管をいたわりながら、満足感のある食事が楽しめます。
大豆ミートからあげ/からあげおろしポン酢
<材料>(2人分)
具材
・やせる大豆ミート(ブロックタイプ) 30g分
・片栗粉 適量
・エクストラバージンオイル 適量
・大根おろし 適量
・ポン酢しょうゆ 適量
・小ネギ(あれば) 適量
A
・しょうゆ 大さじ 1と 1/2
・にんにく(すりおろし) 1かけ
やせる大豆ミート
・大豆ミート 30g
・かつお粉 小さじ 2
・しょうが(すりおろし) 小さじ 2(辛みが苦手な場合は小さじ 1)
・水 300ml(ミンチタイプの場合は 200ml)
<やせる大豆ミートの作り方>
1. 耐熱容器に大豆ミートと水を入れる。容器が小さいと、加熱時にお湯が吹きこぼれる場合があるので、少し大きめの耐熱容器を使用しましょう。
2. 電子レンジ(600W)で加熱する。加熱時間の目安は、ブロックタイプ 8分、フィレタイプ 5分、ミンチタイプ 3分です。大豆ミートの形状やメーカーによっても、加熱する時間は多少異なります。様子を見ながら、加減してください。
3. 湯切り後に、さっと水洗いする。やけどしないように気をつけながら大豆ミートを電子レンジから取り出し、湯切りします。その後、大豆ミートを流水でやさしく洗い、ザルをふって軽く水気を切りましょう。
4. かつお粉としょうがをまぶす。水気を切った大豆ミートに、かつお粉としょうがを加え、手でなじませます。
<大豆ミートからあげ/からあげおろしポン酢の作り方>
1. 大豆ミートに Aの下味をつけて 10~ 15分ほどおいておく。
2. ①に片栗粉をまぶし、180℃の油で 1分~ 1分半ほど揚げる。
※大量に油を使いたくない場合はフライパンにオリーブオイルを 3㎝程入れて、揚げ焼きにすることも可能です。
3. からあげに大根おろしをのせ、ポン酢しょうゆをかける。(混ぜ合わせておいたものをのせても OK)
同量の鶏もも肉(約 120g)で作るからあげと比較すると、大豆ミートならカロリーは半分以下、脂質は約 95%カットできます。
カリッと揚がりやすく、揚げ過ぎるとパサつくので注意しましょう。
大根おろしとポン酢しょうゆを添えれば、あっさりいただけます。
大豆ミートハンバーグ
<材料>(2人分)
具材
・大豆ミート(ミンチ・レトルトタイプ) 2パック(160g)
・エクストラバージンオリーブオイル 大さじ2
・玉ねぎのみじん切り 中 1/2個分
・じゃがいも 小 1個
・ナツメグ 小さじ 1/4
・食塩・粗びき黒こしょう 各少々
トマトソース
・カットトマト水煮缶 1/2缶
・にんにくのみじん切り 小さじ 1
・エクストラバージンオリーブオイル 大さじ 1
・食塩・粗びき黒こしょう 各少々
オニオンソース
・玉ねぎのみじん切り 中 1/2個
・にんにくのみじん切り 小さじ 1
・エクストラバージンオリーブオイル 大さじ 1
・ポン酢しょうゆ 大さじ 4
付け合せ
・ベビーリーフ・大豆もやしとパプリカのソテー 各適量
<ハンバーグの作り方>
1. 玉ねぎのみじん切りを電子レンジ(600W)で透明になるまで 3分ほど加熱する。
じゃがいもを電子レンジ(600W)で 3分ほど加熱し、熱いうちになめらかになるまでつぶす。
2. ボウルに大豆ミートとオリーブオイル(大さじ 1)を入れて、大豆ミートの粒がつぶれるまでよく練り混ぜる。
3. ②に①、ナツメグ、塩、こしょうを加えて、全体に混ぜ合わせる。
4. 小判型に成型する。
5. オリーブオイル(大さじ 1)をひいたフライパンを中火で熱し、ハンバーグを並べて両面を焼く。
※大豆ハンバーグはお肉のようにしっかり固まりません。柔らかくても焼き目がついていれば完成です。
<トマトソースの作り方>
1. 鍋ににんにくとオリーブオイルを入れてから弱火にかけて炒める。
香りがたったらトマト缶、食塩、こしょうを加えて、中火で軽く煮詰める。
<オニオンソースの作り方>
1. 鍋に玉ねぎ、にんにく、オリーブオイルを入れてから弱火にかけて炒める。
玉ねぎが透明になったらポン酢しょうゆを加えて、中火で軽く煮詰める。
大豆ミートをひき肉の代わりに使って、大幅にカロリーダウン。
食物繊維もプラスできます。
ソースと付け合わせの野菜は、しなやかな血管づくりに役立ちます。
オリーブオイルや大豆ミートを上手く活用し、コロナ太りや血管事故を予防していきましょう!
レシピの詳細、エクストラバージンオリーブオイルの美容や健康面の情報を知りたい方はこちら↓
オリーブオイル健康ラボ URL: http://oliveoil-lab.jp/
(情報提供:オリーブオイル健康ラボ 広報事務局)