MCTプラス・コンソーシアムは、医学やカラダづくりの専門家が最新研究・調査などを交えながら、近年市場拡大を続けている MCT(中鎖脂肪酸:Medium Chain Triglyceride)の健康価値や日常生活での取り入れ方を広く発信していくために設立されました。
夏の開催に続いて、昨日 10月 5日(水)に第 4回メディアセミナーを開催しました。
セミナーでは、太りやすい人・太りにくい人の体質の差が「ケトン体」にあるという最新検証結果が発表され、また、国内において拡大しつつある MCT の市場動向や、美味しさも健康も叶える食事の考え方として「オンオイル習慣」の提案も行われました。
■ポイント
・ 海外のトレンドを紐解くと、「良い脂質」にこだわることが新市場となりはじめており、その実態としてケトブームがある
・ MCTはケトン体を効率的につくり出してくれる、「良い脂質」として注目されている
・ 日本国内における MCTオイル市場が広がりを見せており、今後も機能性表示食品の増加や昨今の健康志向の高まりから、拡大が期待される
・ 太りやすい人と太りにくい人の体質の違いは「ケトン体」にある
・ 小さじ 1杯の「MCT オイル」を 2週間継続摂取することで、ケトン体量は約 1.7倍に
・ 食用油は、「美味しさ」と「健康」を叶える重要な栄養素。中でも、MCT オイルは脂肪燃焼作用が期待される
・ MCT オイルでオンオイルを習慣化することで、無理のない豊かな食生活を実現
登壇者(左から 武田 猛さん、中村 康宏先生、金丸 絵里加 先生)
■国内外で盛り上がる MCT 市場
武田 猛さん(株式会社グローバルニュートリショングループ代表取締役)
最新の海外トレンドとして注目される「良い脂質」
過去、海外トレンドが日本市場に影響した事例として、高たんぱくなギリシャヨーグルトや低カロリーで栄養価の高いアーモンドミルクが挙げられます。
このような海外トレンドが日本でも受け入れられたものの共通点は、「質を見直す」ことで無理なく健康になるという点。
そんな中、英国発の業界誌・New Nutrition Business(NNB)が毎年発行している「10 キートレンド」において今注目されているのが従来の脂質の質を見直した、「良い脂質」というキーワードです。
海外におけるケトブーム
「ケト」とは糖質の摂取量を抑えることで、脂質をエネルギー源として使用し、体内にケトン体という物質を作り出すための食事療法のこと。
ケトン体を摂り入れたダイエットは、根強い人気を集めており、海外では「ケトフレンドリー」や「KETO」と謳った商品が多数発売されていることからケトブームが起きていると言えるでしょう。
実際に 2018~2020 年の「ケトフレンドリー」製品の成長率は 579%と高い伸長率でした。これらのことから、脂質は「オフ」する考え方から、質を選んで「オン」する時代に変化していると言えるでしょう。
「ケトジェニック」を最も手軽に行えるのが「MCT オイル」
ただし、普段糖質を中心に食べている日本人にとって「ケト」の食事法を続けるのは難しいという声も。
そこで取り入れたいのが「MCT オイル」です。「MCT オイル」は一般的な油と比べて、消化吸収が速く、エネルギー源となるケトン体を効率良くつくり出します。
「良い脂質」として、無理なくケトーシス(ケトン体が産生されている状態)を叶えてくれるのです。
我々の食生活を大きく変えることなく、MCT オイルをプラスするだけなので日本人にとっても摂り入れやすい方法です。
日本国内における MCT オイル市場の拡大
そんな MCT オイルが日本市場においても広がりを見せはじめています。
2017年に約 1.5億円だった市場は 5年で 4.5倍拡大し、約 6.7億円に。
近年は油の健康性が注目を集め、「控えるもの」ではなく「健康のために積極的に摂るもの」という意識も高まってきています。
サプリメントのように日々摂るものとして「サプリメント的オイル」と呼ばれることも、生活者の油のイメージがポジティブに転換されているからこそだと思われます。
また、最近では食品に含まれている脂質を MCT オイルに置き換えたものも続々と発売されており、今後も機能性表示食品の増加や昨今の健康志向の高まりから、今以上の市場拡大が期待できるでしょう。
■最新検証結果発表 太りやすい人・太りにくい人、その差は「ケトン体」にある!?
中村 康宏先生(虎ノ門中村クリニック院長/内科医/日本抗加齢医学会専門医)
ケトン体は脂質からつくられるエネルギー源
人間のエネルギーを作り出すメカニズムには大きく2つ、糖質をエネルギー源とする「糖燃焼回路」と、脂質をエネルギー源とする「脂肪燃焼回路」があります。
糖質制限等をすることで、「脂肪燃焼回路」が使われ、脂質からケトン体が産生されやすいと言われています。
ただし、この方法ではカラダへ負担をかけてしまうことも。
そこで注目したいのが「MCT オイル」です。
MCT オイルは継続して摂取することでケトン体が出るようになり、脂肪燃焼を促進する効果が期待されています。
最新検証結果発表「MCT オイルを継続摂取でケトン体は 1.7倍に」
では実際どの程度摂り入れれば、効果があるのでしょうか。
今回の検証試験では、30歳から 49歳の女性 12名*の健常者の方に MCTオイル小さじ 1杯(4.6g)を他の油との置き換えで摂取してもらい、0週目と 2週目を比較しました。
その結果、MCTオイルを 2週間小さじ 1杯継続摂取することによって血中のケトン体濃度は 1.7倍に増加。
さらにウエストサイ ズも平均で 1.8cm 減少していることが確認できました。
*新型コロナ罹患のため 1名離脱/ 外れ値の方 1名除外
太りやすい人・太りにくい人の差は「ケトン体」にある!?
さらに、試験データの分析をしたところ、興味深い結果が。
20歳のころと比べて体重増加が 3kg 未満の「太りにくい人」と、20歳のころと比べて体重増加が 10kg以上の「太りやすい人」の血中のケトン体濃度の変化を比較したところ、「太りにくい人」は「太りやすい人」に比べて血中のケトン体濃度が多いことがわかりました。
このことから、太りやすい人・太りにくい人の体質の差は「ケトン体」の関与があると言えそうです。
■試験概要
対象:30歳から 49歳の女性 12名
(新型コロナ罹患のため 1 名離脱/外れ値の方 1 名除外)
測定項目:血中ケトン体濃度(umol/L)
測定期間:2週間(日常使用している LCT オイル小さじ 1 杯(4.6g)を MCT オイルに 置き換えて毎日摂取し続ける)
測定タイミング:0週目・1週目・2週目 計 3回
測定会場:都内会場(3回とも同一会場)
しかし、太りやすい人にも朗報! 2ヶ月の MCT オイル継続摂食でケトン体の増加を確認
別の試験結果では、健康な成人男女 56名が、1日に 10gのMCT あるいは LCT(調合サラダ油)を含んだ標準的にバランスのとれた食事を 12週間毎日摂取した結果、MCT群では LCT群と比較して、 8週目以降の血中ケトン体濃度が有意に高いことがわかりました。
これらのことから、脂質からつくられるエネルギー源であるケトン体は、MCTオイルを 2週間小さじ 1杯 摂取することで増加することがわかりました。
さらに、「太りにくい人」は「太りやすい人」に比べて血中のケトン体濃度が多いことが試験結果から明らかに。
つまり、太りやすい人・太りにくい人の体質の差は「ケトン体」にあると言えそうです。
ただ、太りやすい体質の人でも、MCTオイルを 2か月間継続で摂取することで、ケトン体が増加することが分かりました。
■試験概要
対象:健康な成人男女 56名
(BMI23 以上:MCT群 26名・LCT群 30名)
試験食:MCT群・・・MCT10g/日を含んだ標準的な食事
LCT群・・・LCT10g/日を含んだ標準的な食事
測定項目:血中のケトン体量、体重、体脂肪
測定期間:12 週間
出典:J Nutr 2001; 131: 2853-2859
MCTの継続摂取で、無理なく、脂肪燃焼体質になることで太りにくい体質へ
以上の結果から、MCT を継続摂取することで、ケトン体が増加し脂肪燃焼回路にスイッチが入ることで、「脂肪燃焼回路」の稼働に貢献したと考えられます。
本来ケトン体をつくり出すには糖質制限などの方法がありますが、MCT オイルを使うことで普段の食事を我慢することなく、ケトン体を産生し、無理なく脂肪燃焼体質に。
太りやすい人も継続的に摂取することで、太りにくい体質を目指すことができるでしょう。
秋バテにも効く最強脂肪燃焼レシピ
MCT オイルを毎日継続できるレシピとして、おすすめしているのがみそ汁です。
出来上がったみそ汁の仕上げにMCT オイルを小さじ 1加えるだけなので簡単です。
みそ汁の良いところは、具材をいろいろ選べる点にあります。
その中でもケトン体の働きにプラスして代謝をアップさせたい場合は、豚肉や鶏のささみ肉、鮭や鯖、豆腐などたんぱく質やビタミンB 群が豊富な具材を選びましょう。
■MCT オイル入り味噌汁のおすすめポイント
・みそは発酵食品なので腸内環境を整えてくれる
・みそに含まれる茶色い色素成分のメラノイジンは抗酸化作用があり、病気の予防にも繋がる
・ ビタミンやミネラル類が多くアミノ酸の形で入っているため、消化しやすく胃腸への負担が少ない
■食生活が変わる新常識! 脂質の質にこだわる「オンオイル習慣」
金丸 絵里加 先生(管理栄養士/料理研究家)
カラダがよろこぶ、美味しくて健康な食事とは
健康的な食事の考え方として PFC バランスがありますが、脂質は私たちの体にどのようなはたらきをもたらしてくれるのかをご存知でしょうか。
脂質はたんぱく質や炭水化物と同様エネルギー源となるとともに、体温の保持やホルモンを産生するなど、私たちのカラダの健康を支える重要な栄養素です。
さらに、食用油には美味しさを高める効果が。
食材の味・風味を溶かし込み、味や口当たりを和らげるような役割があります。
また、私たちが普段美味しさを感じるうえでセンサーの役割をしている「味蕾」には 2つの種類があり、そのうちの 1つが「脂溶性」です。
つまり、食用油は健康面に加え、美味しさにおいても重要であると言えるでしょう。
オイルは選べる時代に
食用油の楽しみ方は時代とともに多様化してきました。
炒め油として使用するサラダ油、キャノーラ油が中心の時代から、風味や味わいをプラスするオリーブオイルやごま油が各家庭でも使われるように。
さらに、最近では健康志向の高まりから、「脂質の栄養成分が話題のオイル」もよく目にするようになってきました。
今や種類も豊富となり、MCT オイルやアマニ油、えごま油などを代表に「かけるオイル」として注目されています。
このように選択肢が豊富な時代、脂質の質にこだわらないなんてもったいない!そこで知っておきたいのは、脂質の質にこだわる食習慣です。
新提案!オンオイル習慣をはじめよう
「オンオイル習慣」とは、脂質の質にこだわり、オイルを「オン」することで、「美味しさ」と「健康」も叶えられる食習慣です。
つまり「美味しさ」も「健康」も「オイル」を「オン」することで実現できる、それがオンオイル習慣です。
生活習慣病対策ならアマニ油やえごま油、脂肪燃焼を目指すならやはり MCT オイルがおすすめです。
中でも MCTオイルは無味無臭なので、素材本来の風味を引き立てながら、しっかりコクをアップしてくれるため、罪悪感を軽減しながらも満足感のある料理に仕上がります。
実食!オンオイルレシピ
左側が MCTオイルなし、右側が MCTあり
本日は「オンオイル」の価値を実感してもらうため、和食の定番「みそ汁」とカラダづくりをしている人ならば必須食材と言える「ゆで鶏ときゅうりの梅和え」をそれぞれ MCT オイルあり・なしで用意しました。
みそ汁・・・MCT オイルを「オン」することでコクや旨味がアップ。
塩味がまろやかになりました。(編集スタッフの感想)
ゆで鶏ときゅうりの梅和え・・・梅の酸味がマイルドになり、年代問わず食べやすい。
さっぱりとした食材が多い中、オイルをオンすることでしっとりするだけでなく、1 品でも満足感のある副菜に。
きゅうりも食感が柔らかくなった印象でした。(編集スタッフの感想)
このような普段なじみのある料理とも相性抜群な MCT オイルなら、「オンオイル習慣」を無理なく続けて、脂肪燃焼体質を目指せます。
MCTオイルとは
MCTとは、中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)のことで、ココナッツやパームなどヤシ科の種実に含まれており、母乳や牛乳にも含まれている成分です。
一般的な油に比べて約4倍も速く分解され、短時間でエネルギーになることが特長です。
また、ケトン体を効率的に生成することで脂肪燃焼を促し、無理なく脂肪燃焼体質に。
MCT オイル自体無味無臭なので、いつもの食事や飲み物に小さじ 1杯オンして、手軽に脂肪燃焼を目指せます。
■登壇者 プロフィール
武田 猛さん
株式会社グローバルニュートリショングループ 代表取締役
18年間の実務経験と 18年間のコンサルタント経験を積み、36 年間一貫して健康食品業界でビジネスに携わり、国内外 700 以上のプロジェクトを実施。
「世界全体の中で日本を位置付け、自らのビジネスを正確に位置付ける」という「グローバルセンス」に基づき、先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評があり、数々のヒット商品の開発に関わる。
中村 康宏 先生
虎ノ門中村クリニック/内科医/日本抗加齢医学会専門医
関西医科大学卒業。内科医・消化器内科医として勤務後、米国医師免許試験を突破し、最先端予防医学を学ぶため渡米。留学中には、パーソナルトレーナー、栄養士の資格を取得。帰国後、日本初の「アメリカ抗加齢医学会」認定施設「虎ノ門中村クリニック」を開業、院長を務める。
金丸絵里加 先生
管理栄養士 / 料理研究家
「おいしい」と顔がほころぶような、毎日食べても飽きない「健康的なお家ごはん」を提案。健康的な食生活のために、栄養価も含めた料理レシピを、書籍、雑誌、テレビなどで精力的に活動中。著書に「365 日のサラダ」(永岡書店)「手づくり健康酢バイブル」(主婦の友社) 「女子のやせ定食」(光文社)など多数。
MCTオイルをはじめとする健康オイルの愛用者でもある。
MCTプラス・コンソーシアムでは、医学やカラダづくりの専門家の知見・最新研究などを交えながら、MCTの健康価値や日常生活での取り入れ方を広く発信しています。
MCTプラス・コンソーシアム 公式サイト: https://mct-plus.jp/
(情報提供:「MCT プラス・コンソーシアム」事務局、撮影・一部編集:森川 創)
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