「人生100年時代」と言われる昨今。私たちが人生で使える時間は昔に比べて非常に長くなりました。
ただ、仕事や家事・育児など、やらなくてはいけないことに追われているうちに毎日は過ぎていってしまうもの……。
年始めの1月は今後の人生のことを見つめ直すのにピッタリの時期。
一年の目標をこの時期に考える方も多いのではないでしょうか?
カレンダーアプリ「TimeTree」ユーザーの皆さんへ行われた「やりたいこと」に関するアンケート結果を紹介します。
■「一生の内にやりたいこと」1位は旅行!年代別の差も顕著に
「一生の内にやりたいこと」に関する回答をまとめた結果、第 1位は「旅行(26.4%)」、第 2位は「アクティビティーや非日常的な体験(12.3%)」、第 3位は「趣味(8.6%)」という結果になりました。
また、回答が多かったカテゴリーに関して詳細を見ていくと、年齢によって興味・関心の傾向が異なることが分かりました。
旅行
1位の「旅行」は、どの年代でもやりたいこととして最も多く挙げられたカテゴリーでしたが、20歳未満では回答割合が 18.6%だったのに対して、60歳以上では 32.4%と大きく差が開いていました。
ちなみに、若い世代では海外旅行に行きたい人が多いのに対して、年代が上がるほど、国内旅行を望む人が多くなる傾向も見られました。
コロナ禍の昨今、海外旅行が実現しづらいことから、若い世代で「旅行」を回答する割合が下がったのかもしれません。
回答者の声抜粋
「世界の国々を回って旅する!」(20歳未満)
「海外ディズニー制覇」(20代)
「夫と世界旅行(ピースボートに乗る)」(30代)
「47都道府県観光制覇」(40代)
「日本全国美味しい食べ物探しの旅」(50代)
「夫婦で生前戒名を受けに京都旅行」(60歳以上)
アクティビティーや非日常的な体験
「アクティビティーや非日常的な体験」については、「旅行」とは逆に 20歳未満の回答割合が 16.7%と全年代で最も高いのに対して、60歳以上は 9.5%と低い結果に。
体験してみたいことの具体例としては、「バンジージャンプ」と「スカイダイビング」が人気で、全体の 4分の 1以上を占めていました!
エネルギッシュな若い年代の方が、アクティブな体験を求めていることが見て取れます。
回答者の声抜粋
「制服ディズニー」(20歳未満)
「ファッションショーに参加」(10代)
「目の前で肉を焼いてもらう焼肉屋に行く」(20代)
「モーニンググローリーに乗りたい!」(30代)
「大相撲等の日本伝統を生でみたい」(40代)
「箱根駅伝を箱根の温泉に泊まって応援して、テレビに映る」(50代)
「手段を問わず自力で空を飛びたい。」(60歳以上)
趣味
「趣味」については、仕事をしている人が多い年代では回答割合が少なく、そうでない 20歳未満・60歳以上では多くなっていました。
具体的な内容としては、20歳未満では推し活、60歳以上では裁縫やピアノなどの家で楽しめる趣味が多く見られました。
回答者の声抜粋
「推しに会う」(20歳未満)
「推しのライブツアー全部行く」(20代)
「お金と時間を気にせずに好きなだけ食べ飲みする」(30代)
「スポーツチームを持つ」(40代)
「宝塚歌劇の観劇 SSに当たりたい」(50代)
「趣味でしている染色と織りを今以上に上達したい」(60歳以上)
結婚・出産・育児・ほか家族のこと
「結婚・出産・育児・ほか家族のこと」のカテゴリーでは、30代までの年代と 40代以上の年代で回答割合が大きく異なる結果に。
具体的な内容としては、~20代では「結婚」、30代・40代では「育児」、50代以上では「子供や孫との活動」に関する回答が多く見られました。
回答者の声抜粋
「素敵な家族を作る」(20歳未満)
「幸せな家庭を作る」(20代)
「ディズニーでプロポーズ &(出来れば)新婚旅行」(30代)
「家族が健康に笑顔で毎日過ごせるように」(40代)
「子供たちの結婚式を見届ける」(50代)
「孫と銀時山登山」(60歳以上)
生活(住環境や整理整頓など)
「生活(住環境や整理整頓など)」については、年代別の回答割合に大きな違いはありませんでしたが、具体的な内容に関しては年代別に異なる傾向が見られました。
~20代は「離島暮らし」や「海外暮らし」といった夢の暮らし、30代・40代はマイホーム購入・引っ越しなどの現実的な暮らし、50代以上は「終活」といったトピックが多くなっていました。
回答者の声抜粋
「動物と暮らしたい」(20歳未満)
「タワマンに住む」(20代)
「マイホーム建てる」(30代)
「引っ越しをする」(40代)
「庭に足湯を引いた家を建てる」(50代)
「終活を見据えた断捨離の後半戦」(60歳以上)
仕事
「仕事」については働き盛りの 30代~ 50代では回答割合が高く、仕事を経験していない 20歳未満では割合が低くなっていました。
具体的な内容としては、キャリアアップを望む声や、YouTuber、ゲーム店の経営者、農業など、多種多様な仕事をしてみたい!という声が見られました。
回答者の声抜粋
「獣医師になりたい」(20歳未満)
「事業主として、女性として経済的にも精神的にも自立する」(20代)
「YouTuberデビュー」(30代)
「仕事のスキルアップ」(40代)
「自社ビルを手に入れる」(50代)
「昇進」(60歳以上)
■これまでに達成できて一番良かったこと
「これまでに達成できて一番良かったこと」については、回答割合が高かったカテゴリー第 1位が「結婚・出産・育児・ほか家族のこと(20.5%)」、2位が「資格・勉強(16.2%)」、3位が「仕事(14.5%)」で、3位までのカテゴリーで回答割合の半数を超える結果になりました。
回答者の声抜粋
「小学校卒業するまでにそろばん 1級まで行けて凄く良かった」(20歳未満)
「大学院合格!」(20代)
「結婚して子どもを授かったこと。無事出産したこと」(30代)
「オリンピック強化指定選手になれたこと」(40代)
「子育てしながら資格をとったこと」(50代)
「娘たちが幸せな結婚が出来たこと」(60歳以上)
■これまでやれずに一番後悔したこと
「これまでやれずに一番後悔したこと」については、回答が多かったカテゴリー第 1位が「資格・勉強(21.2%)」、2位は「なし(14.5%)」、3位が「結婚・出産・育児・ほか家族のこと(10.2%)」という結果になりました。
回答の中には、仕事と家庭など 2つの選択肢のうち、どちらかを選んだことを後悔しているという声が多かったのが印象的でした。
「好きな人に話しかけること」(20歳未満)
「勉強。数学もっとやっておけばよかった」(20代)
「歯列矯正」(30代)
「かなりあり過ぎて、思い浮かばない」(40代)
「出産と同時に自分の好きな仕事を退いたこと」(50代)
「長距離寝台列車に乗れなかったこと」(60歳以上)
■「やりたいこと」と「やれて良かったこと」「やれずに後悔したこと」は必ずしも一致しない?
アンケート回答をまとめてみて興味深かったのは「一生の内にやりたいこと」と「これまで達成できて良かったこと」「これまでやれずに後悔したこと」のランキングが、全然違うものになっていたことでした。
「一生の内にやりたいこと」など、未来に向けて考えた場合は、「旅行」や「アクティビティーや非日常的な体験」といった短期間で終わる内容が多くなりましたが、「これまでやれて良かったこと」「やれずに後悔したこと」など、過去を振り返って考えた時には、「資格・勉強」「結婚・出産・育児・ほか家族のこと」など、長期に渡って取り組む内容が多くなっていました。
■「今やりたいこと・やれること」と「人生全体を豊かにするためにやるべきこと」のバランスを
私たちは普段、その時々に「やりたい!」と思ったことに従って時間を過ごすことが多いです。
どんなことに価値を感じるかは人それぞれ異なります。
しかし、どんな人にとっても長期的な目線から「人生全体の価値」が高まる時間の過ごし方を考えることは、豊かな人生に繋がっていくはずです。
また、歳を取ると体に無理が効かなくなったり、逆に歳を取らないとお金が貯まらなかったり。
体力・気力・金銭・周囲の人との関係など様々な要因によって、私たちの人生のステージは日々移り変わっていきます。
特定の時期にしかできない時間の過ごし方や、特定の時期にすることで、より価値が高まる時間の過ごし方もたくさんあるでしょう。
自分が「今やりたいこと・やれること」と、「人生全体を豊かにするためにやるべきこと」をどちらも考え、バランス良く時間を過ごすことが、良い人生設計の鍵なのかもしれません。
(情報提供: 株式会社 TimeTree 編集:R.T.)