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2023.04.07話題・おもしろ

ソーシャルアクションで世界を変える若者たちの祭典「チェンジメーカー・フェス 2023」に行ってきました!(後編)

3月 28日(火)、東京ドームシティホールにて開催された『チェンジメーカー・フェス 2023』に参加してきました。
(前編はこちら

 

 

休憩を挟んで、後半はイランからやってきたサヘル・ローズさんのスピーチからスタート。
自身が戦争の真っただ中に生まれ、居場所や大切な人を失い戦争孤児となった経験から、戦争の残酷さを語りました。

また、戦争を遠い存在と思わないで関心を持って社会にコミットする、平和ボケしない為の簡単なアクションとして「世界で起きていることを自分からスマホで情報収集すること」を提案。
平穏な日常を送れることは奇跡であり、平和は当たり前ではないことを意識してほしいという想いを訴えました。

 

 

ライブパフォーマンスでは、平均年齢 18歳の若手バンド、WENDYが登場。
バンド結成時、コロナが流行し始め居場所がなくなった気持ちになりながらも音楽と出会い、居場所を見つけることができ、現在はプロとして活動しています。
世界で様々なことが起こっている中、希望を失わないで頑張りましょう!と観客にエールを送りました。

 

 

お笑い芸人兼 Youtuberせやろがいおじさんによるスピーチでは、冒頭から動画が流れました。
動画でメッセージを送る……と思いきや、途中で本人が登場。
話す前に注意事項があるということで話を聞くと、「僕が喋っている時間、真面目に聞くの禁止」という思いもよらない発言に大勢の観客が笑い声を上げました。

 

「アクションしても世の中ってなかなか変わらない」と語るせやろがいおじさんは、「活動を通じて 1個だけ変えれたって自信をもっていえることがあるんですよ。それが”自分自身”なんです。全く社会政治に興味なかったけど、自分なりに考えて調べて発信した。まずは自分だけ変えてみよう。”自分だけ変える人”がこれだけの人数が集まっていけば、ちょっとは社会を変える力になっていくんですよ。それがまた誰かを変えて、それがどんどん大きく広がっていって世界を変える大きな力になっていく」と、無力さに苛まれても諦めず「自分だけは変わっている」という気持ちを持って頑張ってほしいと力説しました。

 

 

続いて登場したのは、普段はフィットネストレーナーとして活動する Laceyさん。

ゲーム感覚で行える脳トレと運動を紹介しました。
はじめは、脳の神経を介して身体を動かすトレーニングで、右手の親指、左手の小指を立て、スイッチの掛け声ごとに立てる指を切り替えるというもの。
スイッチの掛け声のテンポ早くなっていくため、観客の中には苦戦する様子も見られました。
また、同じようなトレーニングで、手を膝の上に置き、片方はグーの手でトントンと軽く叩き、もう片方の手はパーの手でさする動作を行います。こちらも同様にスイッチの掛け声ごとに切り替えました。

 

最後は全員立ち上がって、脳と体がどれだけ速く反応するかを刺激する「リアクションゲーム」を行いました。
最初は足踏みして、上を指したらバンザイ、横を指したら刺した方向を向いて手をたたく、舌を指したら膝タッチ。
こちらもだんだんとテンポが上がり、後半ではフェイントをかけたり、いわゆる「反対信号ゲーム」のように Laceyさんの動きと反対方向の動きを行う必要があり、観客が混乱する様子も。
最後は「おつか」「Lacey!」のコールアンドレスポンスで締めました。

 

 

モデルとして活躍するムーブメントサポーター・よしミチのよしあきさんが一足先にステージに登場。
「不登校」について、自身の経験を語りました。
日本人と中国人のハーフであるよしあきさんは、台北で生まれ、6歳の頃日本に来ました。
ところが小学 2年生の頃、女々しいことをいじられることから始まり、だんだんと暴言・暴力といじめがヒートアップし、引きこもるように。
それから姉の受験などもあり、台北に戻った頃、SNSが流行し始め、同じ境遇の人に出会い、日本にまた戻り当時の流行であった「ジェンダーレス男子」のような素敵な人になりたいと思うようになったそうです。

 

現在では「この人生を誰にも渡したくない」と思うほど幸せを感じているよしあきさん。
自身の経験を形にすることで、かつての自分と同じ境遇の子に少しでも希望を与えられたりしないかな、と思ったことから今回、過去を振り返ることを決意しました。
最後に「いつも時間は平等に終わります。だから、今どんなあなたであっても必ず大丈夫です」と締めくくりました。

 

 

その後は姉のミチさんが登場し、初めての試みを終えた弟のよしあきさんを褒めるほっこりする光景も。

 

また、「よしミチの部屋」として、先日行われた座談会に登場したよしミチキッズの 4名が登場。
「誰一人取り残されない社会とは」「人が取り残されない為のサイクル」「アクションを起こすときの壁について」「小さな人助けが世界を良くする」の 4つのスピーチを行いました。

 

 

続いては、オープニングイリュージョンでも登場した HARAさんがカードマジックを披露。
事前配布した 4枚のトランプカードを破いて 8枚の小さなカードに変え、一番上のカードを別の場所に置き、シャッフルやカードの交換など、様々な指示を実行。

カードを捨てて最後に残ったカードと組み合わせると、そこには最初に引いて別の場所に置いたカードとピッタリ同じカードが現れ、会場は大いに盛り上がりました。

 

 

アルバルク東京チアチームからは、ハルヒさん、チカコさんの 2名とマスコットキャラクターのルークが登場。

見事なチアダンスを披露し、会場を沸かせました。

 

 

 

続いてのライブ&ダンスパフォーマンスでは、Annaさんとテアトルアカデミーの生徒 40名による盛大なパフォーマンスが行われました。

 

 

 

「こども家庭庁スペシャルトークショー」では、フリーザーチルドレン・ジャパン「知ろう!子供の権利条約」の動画を放映。
その後、2023年 4月 1日より発足する「こども家庭庁」から、自見はなこ内閣府大臣政務官が登場。
元小児科医師の自見さんは、6年半前、子供たちとその親、そして若者たちの声を日本がもっと聞いてくれたら、安心して病院にかかれる社会を子供たちに引き渡していきたいという想いから、政務官に就いたそうです。
この 6年半の間、「こどもまんなか社会」を実現できているのかという葛藤と戦いながら、「こども基本法」「こども家庭庁」など、子どもの意見を取り入れるための法を制定したこと、子どもの大切さを語りました。
最後に「一人の人が一生懸命になれば、周りの人が必ず助けてくれます。世の中は皆さんの思う方向に変えてゆく、その力が皆さん一人ひとりにあります。その力を信じて仲間と気持ちを一つにして、みんなでいい社会を作っていけたら、こんなに嬉しいことはないと思っています」と締めくくりました。

 

 

続いては尾木ママさん、鈴木夢さん・楽さん・誉さんが登場。
「知ろう!子供の権利条約」を視聴した感想を鈴木さん達に聞いたり、「こども基本法」についての意識調査の結果について、尾木ママがコメントを行いました。

 

 

 

途中、ひかりんちょさん、子ども活動家の波田野優さん、ダラン優那さん、山口清崇さんも登場し、発達障害のある子どもの居場所や、障害や国際理解の不足による差別やいじめといった「十代のモヤモヤ」について、そして「こどもまんなか社会の実現にむけて学校で起こっている問題と子どもの権利について」を提言。

 

 

最後に、こども政策担当大臣の小倉將信さんからのビデオメッセージが流れました。

 

 

ラストとなるライブパフォーマンスでは、土屋アンナさんと WENDYが再登場。
1曲目「We Will Rock You」では観客に拍手や歌唱などで参加することをお願いし、観客と一体となって会場を盛り上げました。

 

 

その後、わたなべちひろさんが登場。
土屋さんと共に「アルデバラン」を演奏し、選曲の理由についてわたなべさんは「今の世の中、いろんな悲しい出来事があるじゃないですか。そんな状況であっても笑って前向きに生きていこうという思いを込めて、この曲を選びました」とコメント。

 

 

 

 

エンディングトークでは、土屋さんの”We can change the”という掛け声に”World!”と観客が返しプログラムは終了。
観客と共に記念撮影を行いました。

 

 

 

性別・年齢・国籍・障害の有無といった違いから生じる差別問題、ゴミの処理や気候などの変動による環境問題、そして戦争……そのほかにも解決しなくてはならない問題は山積みです。

しかし、一人ひとりが問題に向き合い行動するきっかけが生まれれば、世界は良い方向へ進んでいきます。

イベントの存在をきっかけにソーシャルアクションを起こす人が増えて、明るい社会が実現するようになることを願います。

 

(情報・画像提供:チェンジメーカー・フェス PR事務局 執筆、一部撮影:中嶋杏樹)