明日 3月 15日(土)から、東京・上野公園の国立科学博物館で特別展「古代DNA―日本人のきた道―」が開催されます。
遺跡から発掘された古代の人々の骨に残るごく僅かなDNAを解読し、人類の足跡をたどる古代DNA研究。
近年では技術の発展とともに飛躍的な進化を遂げ、ホモ・サピエンスの歩んできた道のりが従来想像されていたよりもはるかに複雑であったことが分かってきました。
本展では、日本各地の古人骨や考古資料、高精細の古人頭骨 CG映像などによって、最新の研究で見えてきた遥かなる日本人のきた道と、集団の歴史が語る未来へのメッセージを伝えます。
井上咲楽さん
前日の 3月 14日(金)に取材会が開催され、本展覧会の公式サポーターで音声ガイドナビゲーターを担当された井上咲楽さんが登場しました。
- 本日の衣装のテーマは?
前回1月は「DNAコーデ」だったので、今日は「ゲノム解析コーデ」にします。
フリフリが全身にちりばめられているところが解析コーデということで(笑)
- 会場をご覧になった印象は?
ゲノム解析からさまざまな文化だったり、その土地に暮らしていた人のことがこんなにもわかるんだとビックリしました。
科学技術が進歩して、いろいろなことが見えてくるんだなということを感じました。
人間だけでなく、動物について興味を持って観ていました。
実家で猫を飼っているのですが、展示されている古代の猫が実家の猫に似ているなぁと不思議な感じです。
- 他に印象に残っている作品は?
「白保 4号の人骨」(※)には驚きました。こんなにきれいな状態で見つかったのもすごいですし、滑走路のすぐ近くの遺跡で見つかったのはすごいなと思いました。
10年以上前に見つかって、そこから科学の技術が進歩していろいろなことがわかってというのもすごいと思いました。
復顔の展示もありますが、骨だけでなく、復顔を観ることで、昔の人に会えた気がして嬉しかったです。
※白保竿根田原洞穴遺跡4号人骨
旧石器時代 沖縄県白保竿根田原洞穴遺跡 沖縄県立埋蔵文化財センター
- 凸ノ高秀さん作の描き下ろし漫画「ぼーんずあんどがーるず」が1日1話ずつ Xに公開されていましたがいかがですか?
はい、読んでいます。女の子と骨のキャラクターがしゃべっているんですが、ジェネレーションギャップの会話もありますが、昔も今も会話が変わらなくて共通点もあるところが面白いです。
漫画家・凸ノ高秀さんによる特別描き下ろし漫画「ぼーんずあんどがーるず」メインビジュアル
- DNAについて思いを馳せるエピソードがあれば
復顔の展示をいくつか観て、眉毛がしっかりしているのは親近感を覚えざるを得ないなと思いました。
今もそのへんにいそうな、さっき駅で見かけたような身近さを感じますね。
- 音声ガイドナビゲーターは初挑戦ということですが、注目してもらいたいポイントは?
声のトーンをいつものテレビの収録とは変えてみました。
来場者のみなさんが国立科学博物館で観ている姿を想像して、ちょっとだけおしとやかな私が聴けると思います。
NHK「サイエンスZERO」という番組のMCを担当していますが、聞きなれない科学用語を発するときに収録でも苦労していますが、音声ガイドでもいくつか出てきたので、少し苦労しました。
- 本日はホワイトデーですが、目の前にあるグッズの中で、気になるものはありますか?
この中で一番のお気に入りは、頭骨クッションが気になっています。
暗いところで光るのがめちゃめちゃ可愛くて、ホワイトデーにプレゼントしたいですね。
これをプレゼントしても笑ってくれる人がいいです(笑)
なかなかない形とサイズ感のクッションだと思ってお気に入りです。
頭骨クッション
価格:3,300円(税込)
サイズ:横約28cm×高さ約18cm×奥行き約30cm
- 最後に本展の魅力を教えてください
実際に観て感じることがたくさんあると思います。
貴重な人骨や出土したものを自分の目で見て感じ、はるか昔の人々に思いを馳せられたらいいなと思います。
技術が発達することによって、いろいろなことがわかって、自分たちのルーツを探ることができる展示です。
いろいろな視点から楽しめると思うので、いろいろな方が観に来てくれたらいいなと思います。
ぜひ足を運んでみてください。
■開催概要
特別展「古代DNA―日本人のきた道―」
Special Exhibition: Ancient DNA: The Journey of the Japanese People
【総合監修】(敬称略)
篠田 謙一 国立科学博物館長
藤尾 慎一郎 国立歴史民俗博物館名誉教授
【監修】
坂上 和弘 国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ長
神澤 秀明 国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ研究主幹
森田 航 国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ研究員
山田 康弘 東京都立大学大学院・人文科学研究科教授
清家 章 岡山大学大学院社会文化科学研究科・文学部教授
寺井 洋平 総合研究大学院大学統合進化科学研究センター准教授
松本 悠貴 アニコム先進医療研究所株式会社研究開発課研究員/麻布大学データサイエンスセンター特任准教授
木下 尚子 熊本大学名誉教授
青野 友哉 東北芸術工科大学芸術学部歴史遺産学科教授
坂本 稔 国立歴史民俗博物館研究部教授
会期:2025年3月15日(土)~6月15日(日)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:9時~17時(入場は16時30分まで)
※ただし毎週土曜日、4月27日 (日)~5月6日 (火・休)は19時まで延長 (入場は18時30分まで)。
※常設展示は4月26日(土)~5月6日(火・休)は18時閉館(入場は17時30分まで)。
それ以外の期間、常設展示は17時閉館(入場は16時30分まで)。
休館日:月曜日、5月7日(水)
※ただし3月31日(月)、4月28日(月)、5月5日(月・祝)、6月9日(月)は開館。
入場料(税込み):
一般・大学生|当日券 2,100円
小・中・高校生|当日券 600円
※公式オンラインチケット(ART PASS)、各種プレイガイドなどで販売。詳細は展覧会公式サイトで。
※未就学児は無料。
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
※学生証、各種証明書をお持ちの方は、入場の際にご提示ください。
主催:国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、東京新聞
協賛:DNP大日本印刷、早稲田アカデミー
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)、03-5814-9898(FAX)
公式サイト: https://ancientdna2025.jp
公式X:@ancientDNA2025
(情報提供: 特別展「古代DNA―日本人のきた道―」広報事務局、取材: 森川 創)