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2025.06.12科学・Tech

ヤンマーのテクノロジーで農業の未来を守る新たな取り組み「SAVE THE FARMS by YANMAR」説明会に国分太一さん登壇!

ヤンマーホールディングス株式会社は、食料生産とエネルギー変換の分野で自社がもつテクノロジーを集結し、持続可能な農業 の実現を目指すヤンマー独自の包括的な取り組み「SAVE THE FARMS by YANMAR」を開始します。
まずは第1弾として、2026年 1月頃より環境再生型農業と営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)などを組み合わせたソリューションの実証を開始し、順次地域の課題に寄り添って全国の自治体・農業関係者へ提案していきます。
昨日 6月 11日(水)に「SAVE THE FARMS by YANMAR」について報道関係者向け事業説明会を実施されました。
その事業説明会に、TOKIOの国分太一さんがゲストとして登壇されて、トークセッションを繰り広げました。

 

 

ヤンマーグループの取り組みと「SAVE THE FARMS by YANMAR」について
ヤンマーホールディングス株式会社 取締役CDO 奥山博史さん

 

まずは第一弾として、環境再生型農業と営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)などを組み合わせたソリューションを展開します。

滋賀県栗東市と岡山県岡山市の農場で開始し、順次地域の課題に寄り添って全国の自治体・農業関係者へ提案していきます。2030年度には全国で 1,000ha での展開を目指し、将来的にはグローバル展開も視野に取り組んでいきます。

 

SAVE THE FARMS by YANMAR で実現される持続可能な農業イメージイラスト

 

 

環境再生型農業と営農型太陽光発電のソリューションについて
ヤンマーホールディングス株式会社 技術本部 共創推進室 室長 中野年章さん

 

環境再生型農業×営農型太陽光発電によるソリューションの仕組み

 

SAVE THE FARMS by YANMAR 特設ページ: https://www.yanmar.com/jp/save_the_farms/

 

 

千葉エコ・エネルギー紹介、ヤンマーの統合エコシステムに期待すること
千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役 馬上丈司さん

 

 

ゲスト 株式会社TOKIO 副社長 国分太一さん

 

■トークセッション

 

 

福島県で活動する共創型アウトドアフィールド「TOKIO-BA」(TOKIOが福島県西郷村で展開するプロジェクト)などで農業分野活動を多く経験され、SAVE THE FARMS by YANMARの活動にも共感されている株式会社TOKIO副社長、国分太一さんがトークセッションに参加されました。

 

国分さん:
農業系アイドルおじさん国分です(笑)  よろしくお願いします。

 

― 持続可能な農業とは

 

奥山さん:
ヤンマーが考える持続可能は 2つあって、地球環境の持続可能と、人間の持続可能です。
地球環境を持続可能にするために人間が不便な生活になり、いろんな耐えなければならないのは違っていると思っています。
人間も持続可能で、より豊かな生活をエンジョイしながら自然環境の持続性も保っていきたい。
それをテクノロジーの力でやりたいと思っています。
今回のこのプロジェクトもまさに持続可能な農業を温暖化の排出も抑えて、土の中の微生物の力も最大限に生かしながら再生可能な農業を行い、結果として、より安心安全な食べ物ができたり、栄養化が高かったり、美味しい食べ物ができて、人間もより豊かな生活ができるといったプロジェクトと考えています。

 

国分さん:
僕も番組を通して農業の素晴らしさに出会いました。
ヤンマーさんが今、やられていることっていうのは農業に対する最先端の挑戦を今してるような状況だと思います。
「持続可能」を言葉にすると簡単に聞こえますが、まずは,
農業に興味を持ってもらうっていうことがとても大切なのかなと。
今の小さい子供たちにしてもその導入が全くないのかなと思います。
僕が初めてこういう農業に出会ったのは20代の半ばぐらいで、「なんでこんなことしなきゃいけないんだ」って思ってスタートしました。
いつもだったら楽器演奏している爪の中に土が入っているのがすごく嫌で、なんでこんなことしなきゃいけないんだ、っていうようなことを言いながらやっていました。
ですが、当時、福島県のじいちゃん、ばあちゃんがそんな反抗的な僕らに対しても正面向いて「こうやってやるんだよ」と、教えていただき、僕らにとっては大切な先生たちに出会うことができました。
そこから農業の楽しさ、魅力にどんどんハマっていきました。
こういうことが持続可能にしていくべきことなのではないかなと思います。
最先端で色々な研究をしている方もいるかもしれないけれど、農業の楽しさだったり、人間にとって土などの大切さっていうのをもう 1回最初から知るということが持続可能になるのかなと思います。
今は、「TOKIO-BA」というフィールドを作っていて、私たちはそこで伝承するということを番組を通して後輩たちにも分かってもらうことに力を入れてる状況です。
これが、私なりの持続可能かなと思ってます。
人間のスキルを上げる場、その一つが農業という場だと思います。

 

馬上さん:
私自身もベンチャーから始まって、20代から農業に参入していています。
私自身の専門性から言うと、エネルギーに注目をしています。
そもそも食べ物自体、私たちにとってのエネルギーと思っていますし、それを作るにも化石燃料をすごく使わないとどうしても手に入りません。
持続可能っていう点では、その地域で手に入る、今回ヤンマーさんがやろうとしてるのは太陽光発電の電気を作ります。
再生可能なものなので、それでトラクターが動いたり、農業機械が動いて野菜が作れたり、お米が作れたりしていって、地域にとっての豊かさにもつながるし、本当に夢があります。
持続可能ですし、次の世代が農業って本当にこんな新しいことなんだと、子供たちが目を輝かせます。
そこにこの今日のお話のような新しいテクノロジー、スマート農業が入ってきて、しかもそれが目の前の畑や田んぼにある太陽光パネルの電気で走ってのなら、夢があって未来があってそれが本当の意味で持続可能なものにつながるかなと、そういう風に思います。

 

国分さん:
農業できる場所と、今や農業やってないけど土地が余っているところの活用として、太陽光の下で物づくりをするっていう発想がやばい人だなと思ったんです(笑)
日陰できてしまって(農作物が)できないと思ったのですが、隙間を作ればできるんだと。
頭で考えると、できないって勝手に思ってしまいますが、そこを打破するためにはやっぱりラブがないとできないですよね。

 

奥山さん:
地域でのエネルギーの循環という話をしていただいたのですが、これも重要で、今後どんどん過疎化が進むと、電力のグリットを地域までずっと届け続けるのはコストかかるので、その地域でやっている農業の上で、発電してエネルギーを供給できるのは結構意義があることかなと考えています。

 

 

― ヤンマーの今回のプロジェクトに感じた魅力・期待することについて

 

奥山さん:
我々自身が農業をやることによって、再生農業はいろいろなやり方がありますが、それをどういう風にやると温暖化ガスの排出が抑えられるかとか、あるいは、収穫量を確保できるのとか栄養価が高くなるのとか、そういったことはデータを取りながら試行錯誤しながら実証実験できるっていうところがやっぱり大きいかなと思います。
そういうことをやることでベテランの方以外の方でも農業ができるようにして裾を広げて、子供も含むいろいろな方に農業に触れていただく場にするというのが、ポイントかなと思っています。

 

国分さん:
僕らは、今年で田植えは25年目を迎えています。
基本的には手で植えるところから始まっていますが、僕らだけではできないことで周りにいる農家さんに協力していただいています。
先日、協力していただいてる農家さんのところに田植えに行ったんですが、そこにヤンマーさんの農機具がありまして、「密苗」を初めて使わせてもらったんですが、もうスゴイっす(笑)
農家さんも「密苗」が登場してから、とにかく早く作業が進むようになったとおっしゃっていました。
ヤンマーさんが一番先頭を歩くのは本当に怖いこともあると思います。
僕らがやっている「TOKIO-BA」という新たなフィールドも、今までにないようなフィールド作りをちょっとやっているので、これが正解なのかどうなのかわからなくなったりするですが、ヤンマーさんの姿を見て勇気をもらっている若い農家さんもたくさんいると思います。
だから怯えず進んでってください。なんかあったら相談乗りますんで(笑)

 

奥山さん:
ありがとうございます。「密苗」は、田植えの時の生産性を劇的に上げられる技術をヤンマーが開発しています。

 

国分さん:
すごいすよね。GPSで自動運転になってるから途中から手離してもちゃんと綺麗に稲が並ぶようになって、それを僕がヤンマーさんに説明しているのもおかしな話なんですけど(笑)
すごくて感動してやっぱり時短っていう部分と、農家さんは体力勝負なのでこういうような技術が進化すると本当に楽になる部分はあるのかなと思います。

 

奥山さん:
ありがとうございます。「密苗」の技術もそうですし、今回の再生農業の技術もいろいろと試して農家の方と一緒に進化していくってことをやりたいなと思います。

 

馬上さん:
私たちもずっとやってきたこの農地での太陽発電という取り組みの中で、今までは、エネルギーにすごく注目されていて、企業さんとか自治体さんとかお話いただいてもまず発電して電気が欲しいっていう話でしたが、新しい世代が農業を担っていかないと農業が続けられません。
ヤンマーさんの今回のプロジェクトは、農業に自分たちも関わりますし、農家さんに対して新しい農業のやり方、それは環境再生農業もそうですし、おそらくスマート農業も入ってきて、いろんな技術が入ってくることでトータルで農業や農村を新しいものにしていくんだ、そういうモデルがしっかりと見えたっていうところが、自分たちも農業に携わる中で、インターンに来てる大学生とか農作業体験に来てくれる子供たちにそれをしっかり見せられるモデルにしていいなと思います。

 

国分さん:
より多くの人に「自分ごと」だと思ってもらいたいですよね。
ニュース見ていてもお米の問題とかま、農家さんが減ってるっていうのを目にすることはあっても、それを自分ごとまでには言ってないような気がするんですよね。
実際本当に自給率が下がっている問題があってそこに立ち向かっていくでも今、種を巻かないとその子供たちが大人になった時にもっと大変なことになるから、種はこちらからもいっぱい蒔いておかなきゃいけないってことですよね。

 

- 農業でどんな未来が描けるかについて

 

奥山さん:
我々自身がやることによって農業をやる人の裾を広げて、いろんな人がいろんな関わり方で農業に関わると、特にはお子さんもそうですけど、食べ物が工業製品としてそこにあるっていう感覚が多分最近すごく増えてきてると思うんですが、食べ物がそこにあるのは当たり前ではなくて、いろんな工夫とか苦労できてきるという現場をいろんな人が見ることは非常に重要じゃないかなと思います。
例えば、再生型で作られたいろいろな食べ物の価値が分かり、そういうものに対してちゃんと価値を払おうということにもなり、ちゃんと価値循環が生まれて、儲かる持続的なものになっていくといいなという風に考えています。

 

国分さんに「農業(のうぎょう)」で「あいうえお作文」をお披露目いただきました。

 

 

国分さん:
(ヤンマーさんは)本社が大阪ということで、こういうこと必ずやらせる会社なんですか(笑)
僕だけ事前に(あいうえお作文を)お願いしますって言われてめっちゃ考えましたよ(笑)
面白いとか面白くないとかじゃないですから、皆さんそこだけはハードルを下げといてくださいよ(笑)

 

 

の:のうぎょうって
う:うっかりハマっちゃう
ぎょ:業界なんて関係ない
う:うごく一歩が美いしい未来。

 

国分さん:
なんかね、気づいたらハマっちゃうんですよ。
今僕らが持ってる畑が、3つか4つあって、プライベートでも東京に畑を借りてるので、もう4つとか5つぐらいありますが、これだけハマっちゃったんすよ。
最初は全然楽しくなかったのですが、そこからここまでハマっちゃうっていうのは農業の魅力でもあるのかなと思います。
いろいろな人たちがタックを組むことでこの今の課題っていうのはあのクリアできるのかなと思うのと、メイドインジャパンの誇りだったり、野菜を通じて生産者の顔が分かるぐらいの愛情っていうものが、作っているとわかってきます。
みんなが動けば、その味というのは未来につながっていくこともあります。
生意気かもしれませんが、私たち消費者としての考えも変えていかなきゃいけないっていうのは、箱詰めするのが簡単だからということで規格の中で野菜を育ていき、それ以外は規格外になっていると思うのすけど、規格外ってよく考えたら、おかしくないですかね?
作る人間一人ひとりが愛情を注いで作ってるいるのに、それに対して箱に入らなかったらそれは規格外ですって….
今、日本では個性を尊重しましょうと言っているのに野菜の個性は尊重してくれないのかなと。
廃棄されるものをなくすためには、規格外というものを受け入れるような心を持つっていうことも消費者として持つと多分持続可能になっていくのかなと、野菜の個性と思って見てもらえたらいいのではないかなと思います。

 

奥山さん:
いろんな人がうっかり農業にマハって、業界関係なく農業に触れると規格外という発想でなくなってくると思うんです。
消費者の方も農業に触れ合うことで、そういった意識があるいいんじゃないかなと思います。

 

 

国分さん:
これ(あいうえお作文)を作るのにかなり苦労しました(笑)

 

馬上さん:
私も別に農業やろうと思って大学も行ってないですし、エネルギーのこと言ってたら農業始めてましたぐらいの感じなんですね。
そういううっかりはすごくあり、業界も言ってしまえば畑違いで再生可能エネルギーを作ってたら畑耕してますって(笑)
消費者っていう形で普段 物に触れているわけですから、じゃあちょっと作ってみようっていうこともあるかもしれないし、いろんな人が結局は農業の関係者として生きていると思います。

 

 

(取材: 森川 創)