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2020.01.09ご当地・観光, 話題・おもしろ

大林宣彦監督の最新作『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』ポスター完成!

本日1月9日に 82歳の誕生日を迎えた大林 宣彦監督(以下、大林監督)の最新作『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』のポスターが解禁となりました。

 

大林 宣彦監督(出典:文部科学省ホームページ

 

大林監督といえば、やはり「尾道」。今回も尾道にある海辺の映画館が舞台です。

 

戦争の歴史を辿りながら、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカルと様々な映画表現で展開。
メインキャストとして、銀幕の世界へタイムリープする 3人の若い男を、厚木 拓郎さん、細山田 隆人さん、細田 善彦さんが演じます。
3人の男たちそれぞれの運命のヒロインを映画初出演の吉田 玲さん、大林組初参加の成海 璃子さん、前作に続く出演となる山崎 紘菜さんが演じます。

また、物語の軸となる移動劇団「桜隊」の看板女優を、近年の大林作品を支える常盤 貴子さんが演じています。

 

メインキャストの他、小林 稔侍さん、高橋 幸宏さん、白石 加代子さん、尾美 としのりさん、武田 鉄矢さん、南原 清隆さん、片岡 鶴太郎さん、柄本 時生さん、村田 雄浩さん、稲垣 吾郎さん、蛭子 能収さん、浅野 忠信さん、伊藤 歩さん、品川 徹さん、入江 若葉さん、渡辺 裕之さん、手塚 眞さん、犬童 一心さん、根岸 季衣さん、中江 有里さん、笹野 高史さん、本郷 壮二郎さん、川上 麻衣子さん、満島さん真之介、大森 嘉之さん、渡辺 えりさん、窪塚 俊介さん、長塚 圭史さん、寺島 咲さん、犬塚 弘さんなど、大林組常連から、初出演のキャストまで、大林監督の“映画への情熱“と“平和への想い”を受け止め、さまざまな分野から参加した豪華出演者の奇跡のコラボレーションにも注目です。

 

『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』は、昨年の第 32回東京国際映画祭 Japan Now部門でワールドプレミア上映され《特別功労賞》 受賞、広島国際映画祭2019 《ヒロシマ平和映画賞》 受賞。
さらに第 49回ロッテルダム国際映画祭 Perspectives部門へ正式招待され、ヨーロッパプレミアも決定!
加えて、第 4回尾道映画祭(2020)でのオープニング上映も決定し、2月28日(金)に大林 宣彦監督ほかゲストの来場も予定されているそうです。

 

本日、アートディレクターの森本 千絵さん(以下、森本さん)が手がけたポスタービジュアルが解禁となりました。
大林作品のファンという森本さんは、最新作を鑑賞しパワーをもらったそうで、大林監督から受け取った沢山のメッセージを表現したいと、いくつものコラージュ作品を作成し、その中から大林監督が一目で「これがいい!」と選んだのがこのビジュアルだそうです。

ポスターに可能な限りたくさんの出演者、シーンを載せてほしいという監督からのリクエストも反映されているそうで、ポスターに、どのシーンが隠れているか探してみるのも楽しそうですね。

 

ポスター

 

【アートディレクター 森本 千絵さんからのコメント】

 

■ポスター製作に関して
大林宣彦監督の作品で心をかき乱されて大人になった私にとって、
監督の作品のポスターに関わらせていただけたのは、大変光栄なことです。

 

今作は、監督の生命力、魂を剥き出しにしたような最高傑作です。
変えることができない悲しみ、変えていくことができる強さが色鮮やかに混沌とコラージュされています。
これは詩なのか絵画なのか奏なのか叫びなのか…
私は無力ながら大林宣彦監督に喝采と感謝を伝えたく、
手作業のみでポスタービジュアルを描かせていただきました。
監督に届けるためのものは、全エネルギー注いでも足りないくらいでした。

 

いくつか描いたものの、いちばん無心で一枚の紙に感じたすべてを込めたものを選んでいただきました。
ポスターを通して監督と初めて会話が出来たことを誇りに思います。

 

ずっと生きてほしい。ずっと作り続けてほしい。
そして、ひとりでも多くの人にこの作品の世界に来て欲しい、そんな願いを込めて作ったポスター。
ぜひ、みて触って絡まってください。

 

そして最後に、このポスターには伝えきれないほど、この映画は何億倍も凄いです。
大林宣彦監督の生きる力をぜひ多くの方に観ていただき、この世界の未来の平穏を祈ってください。

 

■作品を鑑賞されて

圧倒的な存在です。
スタートした瞬間から3時間後まで仰天し続けました。

 

戦争史と、その間にもうまれてきた映画史と掛け流し上映のようにすべてが紡がれ
音楽のようにリフレインするたび思考が揺れ動く。
人間の愚かさが卑劣な戦争史を映画だとこう語れるのかと驚かされる。
これはかつて佐治博士が宇宙にレコードを飛ばしたように、
この映画も宇宙に放ち、残した方がよいと思います。
演出も編集も色も構図も、とんでもなく新しい。
何周もまわって、もっとも新しい。
思想科学実験であり、こんなもの見たことがありません。
見終えてからしばし放心状態で開けてはならぬ玉手箱をあけ現代に戻った時、
まわりのすべての景色が変わってみえました。
わたしはこの歳でこれに出会えてよかったです。とんでもなく凄いです。

 

大林監督の力の源を感じ、これを作らなかったら死ねないという執念を感じました。
人がそれほどまでに
伝えるべき宿命をもって作った作品は震えます。

 

”歴史は笑ってない”

 

この言葉がまだぐるぐるまわり響くのです。

 

 

【あらすじ】
尾道の海辺にある唯一の映画館「瀬戸内キネマ」が閉館を迎えた。

最終日は、「日本の戦争映画大特集」のオールナイト興行。そこで映画を観ていた若者3人は、突然劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ、スクリーンの世界にタイムリープする。戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦、そして原爆投下前夜の広島へ —。

そこで出会ったのは移動劇団「桜隊」だった。「桜隊」を救うため、3人の男たちは運命を変えようと奔走するのだが……!?

 

 

『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』

公開: 2020年 4月

監督: 大林宣彦
出演: 厚木 拓郎 細山田 隆人 細田 善彦 吉田 玲(新人) 成海 璃子 山崎 紘菜 常盤貴子 他(
製作:『海辺の映画館?キネマの玉手箱』製作委員会(吉本興業/TANAKA/バップ/アミューズメントメディア総合学院)
製作協力:大林恭子
エグゼクティブ・プロデューサー:奥山和由
企画プロデューサー:鍋島壽夫
脚本・編集:大林宣彦
脚本:内藤忠司/小中和哉
音楽:山下康介
撮影監督・編集・合成:三本木久城
VFX:塚元陽大
美術監督:竹内公一
照明:西表燈光
録音:内田 誠
整音:山本逸美
配給:アスミック・エース
製作プロダクション :PSC
コピーライト:©2020「海辺の映画館?キネマの玉手箱」製作委員会/PSC

 

(編集 森川 創)

関連リンク:

公式サイト

https://umibenoeigakan.jp