2022年 3月 24日(木)、MCTプラス・コンソーシアムによる第 3回メディアセミナーが開催され、MCTを日常に取り入れることで得られる「健康価値」、そして「味覚へ与える効果」を確認し、生活者やアスリートの食実態を踏まえた「 ”最強の朝食レシピ” 」 の発表がありました。
セミナーでの発表内容を、順を追って紹介していきます。
■無理なく、脂肪燃焼体質をつくる「MCT オイル」とは
日本体育大学 体育学部 准教授の岡田 隆先生による講演内容を紹介します。
岡田 隆先生
(日本体育大学 体育学部 准教授/ 博士(体育科学)/ 骨格筋評論家 / ~ 2021年 柔道全日本男子チーム体力強化部門長)
春を迎えるにあたり、カラダの悩みは「体型」にあり!
長引く自粛生活に加え、冬場の運動不足などによるカラダの悩みが多く聞かれています。
中でも、これから徐々に薄着になる季節ということもあり、「体型」を意識している人が大多数いることがわかりました。
さらに、約 9割の女性がこの春に「ダイエットの必要性を感じている」という結果に。
具体的に気になる数値や部位としては、1位に「お腹まわり」、 2位に「体重」がランクインしています。
大多数が間違えている「ダイエット」の実態
そんなダイエットを意識するこれからの季節、多くの人が間違ったダイエットでリバウンドを繰り返しています。
例えば、「炭水化物を抜く」や「鶏むね肉やブロッコリーなどの特定の食材だけを食べ続ける」 など、偏った食事方法は心身ともに負担が大きく、間違ったダイエット法の代表例と言えるでしょう。
ダイエットを始めるとなるとこのような極端な食事制限をやりがちですが、なぜそれを行うのか、本質の理解が不十分な人も多い様です。
そのため、カラダのメカニズムを理解し、「無理なく、継続できること」が痩せるための近道です。
カギとなるのは「ケトン体」
今やダイエットの定番である糖質制限の本質とは、「ケトン体」。
人間のエネルギーを作り出すメカニズムには大きく 2つ、糖質をエネルギー源とする「糖燃焼回路(嫌気的代謝)」と、脂質をエネルギー源とする「脂肪燃焼回路(好気的代謝)」があります。
「脂肪燃焼回路」を使う方法として、厳しい糖質制限をすることで、ケトン体が産生されやすいと言われていますが、この方法ではカラダへ負担をかけてしまうでしょう。
無理なく、継続できる方法で「脂肪燃焼回路」を動かすには食事がカギとなります。
私たちのカラダづくりの基本として、PFCバランス(P=たんぱく 質、F=脂質、C=炭水化物)があります。
たんぱく質 13〜 20%、脂質 20〜 30%、炭水化物 50〜 65%が栄養バランスの基本で、『脂質』を上手に摂取することがカギになります。
『脂質』は 1gあたり 9kcalあるためダイエットやカラダづくりには敬遠されがちですが健康を保つためには摂取は必須で、バランスと質にこだわって摂ると健康にもダイエットにも効果的です。
食用油の中でも、脂肪燃焼作用で注目されているのが中鎖脂肪酸で構成された MCTオイルです。
MCTオイルには、①「ケトン体を産生する」②「素早くエネルギー に変換」③「脂肪になりにくい」という特長があることから、日常生活に取り入れることでカラダづくりへの効果が期待され、無理することなく「脂肪燃焼体質」を目指すことができます。
■味覚センサー「レオ」で検証!「MCTオイル」で食事は美味しくなる
AISSY 株式会社代表取締役社長の鈴木 隆一先生による講演内容を紹介します。
鈴木 隆一先生
(AISSY 株式会社代表取締役社長 / 慶應義塾大学大学院理工学研究科 特任講師)
味覚センサー「レオ」を用いて、味を可視化
人間は食物を口に入れた時、舌にある “味蕾(みらい)” という部分がセンサーの役割をし、料理や飲料から味の信号を感じ取りま す。
味蕾には、水溶性と脂溶性 2種類の受容体が存在し、2つが揃うと味が伝わりやすくなり、「美味しさ」を感じやすくなると言われています。
味覚センサー「レオ」では、味蕾の代わりをするセンサー部分で電気信号を測定し、AIの解析によって味を定量的な数値データとして出力します。
味覚センサーは 5つの基本味「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」の強さを総合的に算出。
これは、実際に人間の舌による味の感じ方を再現しています。
基本五味のうち、2つか 3つの味が強い状態でバランスが取れていると、「コク」によって美味しさを感じやすいと考えられています。
MCTをプラスすることで、普段の食事をより美味しく、さらに「脂肪燃焼体質」に!
MCTオイルは無味無臭という特長がありながらも、食材の味を引き立てることができるのでしょうか。
今回は身近な食品・飲料 7品目(コーヒー※1 、野菜ジュース、みそ※2、ヨーグルト※3、温野菜※4、白米、玄米)に関して、無添加のものを基準とし、MCTオイル、サラダ油を加えた際の味への作用を可視化し、分析しました。
その結果、検証した全ての食材で MCTオイルを加えることによる有意差が確認されました※5 。
いずれもコクや旨味がアップすることで「美味しさ」に寄与しているほか、ヨーグルトの酸味や温野菜の苦味を低減させる効果が見られたため、より食べやすくなると言えるでしょう。
以上のことから「MCT オイル」は、無味無臭なため日常の食事にプラスしやすく、様々な食事の美味しさを高めることが期待できそうです。
※1)無糖
※2)だし無し
※3)プレーン
※4)ブロッコリー
※5)「0.2ポイントの差」で、95%の人が味の違いを実感できるため、有意差を 0.2ポイントと規定。
■1日のパフォーマンス UPにつながる “最強の朝食レシピ”
管理栄養士・WATSONIA代表の川端 理香先生による講演内容を紹介します。
川端 理香先生
(管理栄養士 / WATSONIA代表)
1日 3食のうち、一番軽視されやすい「朝食」
調査データによると、在宅時間の増加により約 3人に 2人がカラダの不調を感じています。
一方食生活の実態としては、喫食率・栄養バランスの意識について、3食のうち朝食が最も低く、朝のエネルギーチャージが不十分であることが分かります。
日頃軽視されがちな朝食こそ 1日の活力の源とも言われ、「パフォーマンス」を高めてくれる大事な食事です。
その理由として ①脳とカラダを目覚めさせる ②体温を上昇させる ③体調を整える があり、朝食の重要性はアスリートだけではなく、生活者でも同等と言えるでしょう。
糖質だけではない!カラダの重要なエネルギー源となる「脂質」
朝食というと「砂糖入りのコーヒー」「おにぎり」「パン」のように、“とりあえず糖質” を摂る方が多いのではないでしょうか。
「脳のエネルギー = 糖質」と捉えがちですが、実は脂質も重要な脳のエネルギー源です。
中でも MCTオイルはほかの脂質と異なり、素早くエネルギーになるケトン体を作り出す特長があることから、アスリートの食事指導に取り入れています。
また、朝に摂ることで、作り出したエネルギーを日中に効率よく使うことができるため、仕事で集中力や判断力が必要となるビジネスパーソンにもぜひおすすめしたいです。
川端 理香先生考案 MCTオイルを活用した 1日のパフォーマンス UPにつながる “最強の朝食レシピ”
今回は朝食レシピを和食・洋食 2パターン考案しました。
調理工程や仕上げに MCTオイルを加えることで、栄養素の吸収を促す他、美味しさがアップし、エネルギー源にもなるおすすめのメニューです。
ただ、MCTオイルは 1回の摂取量が多いと人によってはお腹がゆるくなることがあるため、まずは 1食あたり 2g~ 5gを目安に、ご自身の食生活に合った 1品をチョイスしてぜひ取り入れてみてください。
<和食メニュー>
・鮭の混ぜご飯
・納豆しらす和え
・わかめと豆腐の味噌汁
・りんごはちみつヨーグルト
・鮭の混ぜご飯
【材料(1人分)】
ごはん… 150g
鮭… 50g(およそ 1/2尾)
白ごま(いり)…小さじ 1/2
塩…少々
大葉… 2枚
MCTオイル…小さじ 1
【作り方】
① 鮭を焼き、身をほぐす。
② 大葉はせん切りにする。
③ ボウルに鮭と白ごま、MCTオイルを入れよく和えたら、①と塩を加える。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、鮭に多いビタミン Dの吸収率が UP!
※ビタミン Dは骨や筋肉などの身体をつくるために欠かせない栄養素のため不足すると免疫などにも影響します。
・ご飯にツヤが出てパサつきを抑える効果も期待できます。
・納豆しらす和え
【材料(1人分)】
納豆… 40g(1パック)
しらす… 10g
MCTオイル…小さじ 1/2
しょうゆ…少々
あさつき… 5g ※ネギでも代用可
【作り方】
① あさつきは小口切りにする。
② 器に①以外のものをすべて入れ、よく混ぜる。
③ ②に①をのせる。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、納豆のビタミン Kやしらすに多いビタミン Dの 吸収率がUP!
・たんぱく質、カルシウム、ビタミン D、ビタミン Kなどで骨の強化や骨粗しょう症の予防に役立ちます。
・わかめと豆腐の味噌汁
【材料(1人分)】
絹豆腐… 50g
わかめ(塩蔵)… 5g
だし汁…顆粒だし 小さじ 1/3〜 1/2 + 水 180ml
味噌…大さじ 1
MCTオイル…小さじ 1/2~ 1
【作り方】
① だし汁をつくる。
② 豆腐はさいの目に切り、わかめはもどして食べやすい大きさに切る。
③ ①に豆腐を入れ加熱したら、味噌を加える。
④ 食べる前にわかめを加えて再度加熱する。
⑤ 器に入れ、MCTオイルをかける。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、味噌のコクが UPし旨味が増します。
・わかめの食物繊維と MCTで血糖値をあげにくく、体脂肪をつきにくくします。
・りんごはちみつヨーグルト
【材料(1人分)】
ヨーグルト… 80g
はちみつ…大さじ 1
りんご… 30g
MCTオイル…小さじ 1/2
【作り方】
① りんごは皮ごとみじん切りにする。
② りんごとはちみつ、MCTオイルをよくまぜる。
③ 器にヨーグルトを盛り、②をのせる。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、ヨーグルトの酸味が抑えられ、食べやすくなります。
・りんごのパサつきも抑えられ、味がまろやかに!
<洋食メニュー>
・ボリュームたっぷり卵サンド
・ブロッコリーとえびのレンジ蒸し
・キャロットラペ
・バナナと小松菜のスムージー
・ボリュームたっぷり卵サンド
【材料(1人分)】
ベーグル… 1個
卵… 1個
ヨーグルト…小さじ 1.5〜 2
※卵の大きさによって調整
<A>
MCTオイル…大さじ 2/3
塩・こしょう…少々
レモン汁…小さじ 1/2
マスタード…小さじ 1~ 2
【作り方】
① ゆで卵をつくる。ベーグルは半分に切り、トースターで焼く。
② 容器に Aを入れて、よく混ぜる。
③ ②にゆで卵の黄身をつぶしながらよく混ぜる。
④ ③にみじん切りにした白身とヨーグルトを加える。
⑤ 焼いたベーグルに④をはさむ。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、卵に含まれるビタミン Dの吸収率が UP!
・マヨネーズの代替として、MCTオイル×ゆで卵で余計な糖質をカット!
※材料のヨーグルトやレモン汁の酸味が気になる場合は、MCTオイルの量を増やすと味がまろやかになります。
・ブロッコリーとえびのレンジ蒸し
【材料(1人分)】
ブロッコリー… 60g
えび… 30g
塩…少々
酒…大さじ 2
MCTオイル…小さじ 1
【作り方】
① ブロッコリーは小房に分け、茎は薄切りにする。
② 耐熱皿に並べて、ラップをして電子レンジで 2分加熱する
③ えびを②に加え、酒と塩をふり入れてさらに 1分半加熱する。
④ 仕上げに MCTオイルをかける。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、ブロッコリーに含まれる β-カロテンなどの吸収率が UP!
※ブロッコリーにも眼精疲労や視力の低下を予防する β-カロテンやビタミン Cなどが含まれています。
・えびのたんぱく質やブロッコリーのビタミン Cなどでコラーゲン生成を促し、美しい肌や髪に導きます。
・キャロットラペ
【材料(1人分)】
にんじん… 100g
<A>
りんご酢…大さじ 2
はちみつ…小さじ 2
塩…少々
MCTオイル…小さじ 1/2
【作り方】
① にんじんはせん切りにする。
② 容器に Aを入れてよく混ぜる、①を加える。
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、にんじんに含まれる β-カロテンなどの吸収率が UP!
・β-カロテンは眼精疲労や角膜の乾燥を予防します。
※キャロットラペは前日から作ると味が染みて美味しくなります。
・バナナと小松菜のスムージー
【材料(1人分)】
小松菜… 20g
バナナ… 60g
豆乳… 150ml
はちみつ…大さじ 1/2
氷…適量
MCTオイル…小さじ 1/2
【作り方】
① バナナは一口大に切って冷凍しておく。
② 5cm程度の長さに切った小松菜と①、豆乳、はちみつ、氷をミキサーにかける。
③ グラスに注いだら、MCTオイルをかける ※仕上げにミントをのせても OK
【ポイント】
・MCTオイルをプラスすることで、小松菜に含まれる β-カロテンの吸収率が UP!
・スムージーにすることで、鉄分やエネルギー補給が手軽にできます。
(情報提供:MCT プラス・コンソーシアム 編集:R.T.)