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2023.07.14科学・Tech

ウェザーマップ、サントリー社「こども気温」を知る活動の一環として、熱中症対策に関する共同検証実験を実施し、啓発活動にも協力

ウェザーマップ(は、サントリー食品インターナショナル株式会社(以下「サントリー社」)が提唱する、小さな子ども特有の暑熱環境「こども気温」を知る活動の一環として、熱中症対策に関する共同検証実験を実施しました。

ウェザーマップの気象予報士が立会い・監修のもと実施された本共同検証実験では、地面の照り返しの影響の差などにより、子どもの身長の高さで計測した気温が大人と比較して+7℃程度になることを確認しました*1。

この結果から、大人よりも背が低い子どもにおいては熱中症の危険度が高まることが推測されます。

*1 [検証実験概要]に記載の、一定条件下での参考数値

 

こどもの高さの気温は大人より7℃高い

 

サントリー社は、「GREEN DA・KA・RA」ブランドの熱中症対策啓発活動の一環として、大人に比べ、地面からの距離が近く照り返しの影響を受けやすい子ども特有の暑熱環境 を「こども気温」*²と称し、7月13日(木)から7月16日(日)までの期間限定で『「GREEN DA・KA・RA」の「こども気温 お知らせ自販機」』をオリナス錦糸町(東京都墨田区)に設置し、「こども気温」啓発イベントを開催します。

*2 暑熱環境とは、熱中症の危険性が極めて高い環境のこと。

 

『「GREEN DA・KA・RA」の「こども気温 お知らせ自販機」』

 

ウェザーマップは本イベントへの協力として、7月 13日に行われる「こども気温」啓発イベント取材会へ気象予報士・多胡安那さん(熱中症予防管理者/指導員)が登壇。

 

「こども気温」検証実験について

暑熱環境において地面やビルからの照り返しが強くなると、体温が上昇し熱中症を発症しやすくなります*³。

特に、身長が低い子どもは、地面からの照り返しの影響を受けやすいといわれています。

実験は、夏場の晴れた環境下で身長差によってどの程度気温や表面温度が異なるかを検証しました。

*3 参考:環境省「熱中症環境保健マニュアル2022」

 

[検証実験概要]

・日時:2023年5月17日(水)13:45~14:45

・場所:都内ビル屋上

・天気:高気圧に覆われ快晴、真夏日を記録

(天気:快晴、気象庁5月17日 14:00発表、東京都心の気温:31.4℃)

・概要

ウェザーマップ立ち会い・監修の下、大人(高さ170cm)と子ども(高さ120cm)のマネキンを横並びにし*⁴、屋外にて地面の照り返しによる気温差と表面温度差を、黒球式熱中症指数計と赤外線サーモグラフィーにて計測。

指数計は、それぞれの胸の高さ(大人マネキン:150cm、子どもマネキン80cm)に設置。

*4 服装:大人マネキン/綿Tシャツ・綿パンツ、子どもマネキン/綿Tシャツ・綿パンツ

 

■気温計測結果(黒球式熱中症指数計にて計測)

 

大人の胸の高さ(150cm)では気温 31.1℃に対し、子どもの胸の高さ(80cm)では気温 38.2℃となり、その気温差は7℃程度となりました。

 

■表面温度計測結果(赤外線サーモグラフィーにて計測)

 

 

サーモグラフィーによる表面温度計測では、大人は首から腰のあたりまで青~黄色のグラデーションで、下半身から赤く表示されるのに対し、子どもの高さでは首から下はすべて赤く表示されました。

 

地面の照り返しの影響の差などにより、子どもの身長の高さで計測した気温が大人と比較して+7℃程度になることを確認しました。

さらに、サーモグラフィーの結果から、子どもの暑熱環境を可視化でき、これにより、大人よりも背が低い子どもにおいては熱中症の危険度が高まることが推測されます。

 

専門家コメント 多胡安那(気象予報士(ウェザーマップ所属)、熱中症予防管理者/指導員):

 

+7℃は体温を超え得る危険な温度!熱中症リスクが高い環境に。

高さが低くなれば、地面の照り返しの影響で気温が高くなることは認識していました。

しかし70cmの高低差で7℃も差があった実験結果にはびっくりしました。

子どもを想定した高さ80cmの気温は38.2℃と、体温を超える温度です。

 

もともと子どもは、体温調節機能が十分発達していないため、うまく汗をかけず、体内にこもった熱を効率的に外に逃がすことができません。

また、全身に占める水分の割合が大人よりも高く、体重に対する体表面積も大人より広いため、気温の影響を受けやすいのです。

子どもにとって、体温を超えるような気温は、極めて熱中症リスクが高い環境だといえるでしょう。

そして照り返しは目に見えないため意識しづらい難しさがあり、今回の結果に怖さを感じました。

 

実際、私には幼い子どもがいますが、予想気温24℃の日に自分の感覚で長袖を着させたところ、子どもが暑そうにしていた経験があり、大人と子どもの熱に対する感度の差を実感しました。

特に幼い子どもは、大人より地面に近く熱中症リスクが高い状況下にありながら、自分の状態をうまく説明することができません。

周囲の大人は「こども気温」を意識し、大人の感覚よりもさらにシビアに子どもの熱中症対策をすることをお勧めします。

 

コロナ5類移行で迎える初めての夏は、熱中症の危険度が高まる。

新型コロナが5類感染症に移行したことで外出のハードルが下がり、屋外行動に意識が向くようになりました。子どもにとっては、これまで我慢していた外遊びを存分に楽しめる状況がやってきたわけですが、それによって、熱中症のリスクが上がることが懸念されます。

コロナ禍では家で過ごすことが多かったので、暑い環境下での遊びに体が慣れていない可能性があります。

 

さらに、日が長くなる夏は、暗くなる時刻が遅いため、外遊びの止め時も遅くなりがちです。

昼間だけでなく、朝も夜も気温が高く、暑い時間が長くなっているので、外遊びの時間が長くなれば、それだけ熱中症にもなりやすいと思います。

気象庁が発表している最新の3か月予報によれば、この夏も気温は平年並みか高い予想ですので、十分な注意が必要です。

 

熱中症対策のポイントは、水分補給の工夫と場所選びに注意。

 

1. 移動中も日陰ファーストで!海やプールにも、実はリスクが。

熱中症のリスクがある場所は、外遊びだけとは限りません。

特に、コンクリートやアスファルトなどのフラットな地面は照り返しが強く、ビルやマンションなど側面からも照り返しは起きています。

移動中もできるだけ日陰を選んでください。

そして実は、屋外プールや海での遊びも盲点です。直射日光を浴びているだけでなく、プールサイドや水面からも照り返しがあります。

水中では発汗の感覚がありませんが、確実に汗をかいているので、熱中症対策は重要です。

 

2. 目安は30分。「遊びと水分補給をセットにすること」の習慣化がポイント。

暑い日の熱中症対策の基本は、長時間日なたにいないこと、そして汗で失われている水分と塩分の摂取です。

特に子どもは遊びに熱中しがちで、突然遊びを中断されることを嫌がります。

遊びと、30分おきの日陰での休憩と水分・塩分補給をセットにして子どもに習慣づけてあげれば、熱中症対策が自然と身に付いてくると思います。

 

またコロナが落ち着きを見せ、子どもがお友達と遊ぶ機会も増えたと思います。

より遊びに夢中になり水分補給を面倒くさがることもあるかもしれません。

例えば、水分補給に適したドリンクを何種類か紙カップに入れたものを並べておいて、子どもたちに好きなカップを選んでもらう。

その中に入っている飲料は何かを当てるといったクイズをやるなど、答えを考えながら飲めるようなゲーム性やイベント性を持たせてみる。

遊びも水分補給も「みんなで楽しく」が今年の対策の肝になると思っています。

 

3. 真夏の活動には凍らせた飲料を!

暑い日には身体冷却と水分補給の両方で活躍する凍らせた飲料を持ち歩くのもいいですね。

万が一の備えにもなり、安心につながると思います。

 

もしものときに備えて…。

立ちくらみやめまい、筋肉のこむら返りや手足のしびれなど、熱中症が疑われるときは、なによりもクールファーストです。

涼しい環境に移動させ、脱衣と冷却、水分・塩分補給を行います。

この段階で、意識がない、自力で水が飲めない場合は、ただちに医療機関を受診してください。

なかなか訴えることができない子どもに対しては、大人が子どもの様子をしっかり観察することが大事になります。

観察のポイントとしては、顔色や汗のかき方、機嫌の良し悪し、ぐったりしていないかなどです。

顔が赤く、ひどく汗をかいている場合や機嫌が悪い場合は危険信号です。

 

■「こども気温」啓発活動について

 

サントリー社は、前述の検証実験結果を踏まえ、梅雨が明け、夏本番になるタイミングに合わせた親子の熱中症対策サポート活動として、7月13日(木)より「こども気温」啓発活動、注意喚起のための各種施策を展開します。

 

「こども気温」公式サイト: https://www.suntory.co.jp/softdrink/greendakara/topics/heatstroke/

 

【施策1.:「こども気温」啓発イベント】

自販機全体にオリジナルラッピングを施し、高さが低いほど気温が高くなるその現象を自販機の下半分が溶けたようなビジュアルで表現した『「GREEN DA・KA・RA」の「こども気温 お知らせ自販機」』が登場。

1時間ごとに都内の気温を示した温度計と、その気温に実験で検証した大人と子どもの気温差“7℃”を足した気温(こども気温)を同時に掲出することで、道行く人々に「こども気温」への気付きと、夏場の水分補給を促します。

 

また、「GREEN DA・KA・RA」および「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」を、「こども気温 お知らせ自販機」より無料配布いたします。

合わせて、「こども気温」啓発うちわも配布します。

 

・自販機設置期間:2023年7月13日(木)~2023年7月16日(日)

・商品無料配布時間

7月13日(木)

13:30~、15:00~、16:30~(計3回)

7月14日(金)~16日(日)

10:00~、11:30~、13:00~、14:30~、16:00~(計5回)

※おひとり様、1本限りとさせていただきます。

※数に限りがあるため、各回、先着順とさせていただきます。

※無料配布用の自販機のため、購入はできません。

・設置場所:オリナス錦糸町1F正面広場(東京都墨田区太平4-1-2)

 

【施策2.:「こども気温」WEB動画公開】

「GREEN DA・KA・RA」ブランドのTV-CMにも出演いただいている尾形貴弘さん(お笑いトリオ・パンサー)と少年が、夏の公園を舞台に繰り広げるストーリー。

太陽の下に立ち尽くす尾形さんと少年が登場。二人の、夏の暑さに関する掛け合いを通して、大人に比べ、地面からの距離が近く照り返しの影響を受けやすい子ども特有の暑熱環境「こども気温」を啓発していきます。

・タイトル:「こどもの主張」篇

・出演:尾形貴弘(パンサー)、加藤叶和

・動画

 

【施策3.:小学校での啓発活動】

サントリー社はこれまでにも、「GREEN DA・KA・RA」を通じ、全国の小学校を対象にした熱中症対策授業やサンプリング、啓発冊子の配布など、2012年発売時から積極的に取り組みを広げてきました。

今年は小学校向けの啓発冊子や熱中症対策授業において、新たに「こども気温」を紹介し、大人よりも暑い環境にいる当事者である子どもたちに対し、「こども気温」の周知および注意を促していきます。

 

(情報提供: 株式会社ウェザーマップ)